2011年10月30日

ウルヴァリン:X-MEN ZERO (X-Men Origins: Wolverine)

監督 ギャヴィン・フッド 主演 ヒュー・ジャックマン
2009年 アメリカ映画 108分 アクション 採点★★

その人のキャラとか持ち味って、周囲との比較で成立してたりしますよねぇ。お坊ちゃん学校で暴れまわっていた不良も、工業高校に行ったら優等生になっちゃうみたいな。

xowo2.jpg

【ストーリー】
特殊能力を持つローガンは、同じく特殊能力を持つ兄ビクターと共に支え合いながら150年もの間戦場を渡り歩いていた。やがて、謎の軍人ストライカーにスカウトされ特殊部隊“チームX”に参加する二人であったが、部隊の非人道的な行為に反発したローガンは兄とも対立し、チームを離れるのだが…。

xowo4.jpg

映画版“X-MEN”シリーズで実質的な主人公であったウルヴァリンの生い立ちを描く、シリーズからのスピンオフ第一弾。
『ツォツィ』のギャヴィン・フッドだけに、ミュータントが直面する“差別”って問題を掘り下げるのかと思いきや、特に何にも触れない安全運転な本作。過剰なこだわりなど無用な、無難なアクションエンターテインメントを目指したんでしょうかねぇ。まぁ、確かにそれだけで考えれば、派手なアクションと軽快なテンポで描かれた本作は、最後まで飽きることなく観る事が出来る。ほんのりほろ苦い物語も、良いアクセントに。
ただ、これといった個性の無さが登場人物にも当てはまってしまうのはちょいと辛い。ミュータントも数が絞られている割に、見た目と能力と悪人って以外の区別がありませんでしたし。また、何をウルヴァリンに期待するかにもよるんでしょうが、オリジナルシリーズで一人グレーゾーンに立っていたヤサグレっぷりがすっかり鳴りを潜めた、とってもイイ子ちゃんになってたのは寂しい。一枚看板である以上、ヒーロー側に大きくシフトしてしまうのは仕方がないのかも知れませんが。

xowo1.jpg

もちろんウルヴァリンに扮するのは、『X-MEN:ファイナル ディシジョン』『プレステージ』のヒュー・ジャックマン。この当たり役の新作に、自身も製作者として名を連ねる気合の入れよう。
また、ウルヴァリンの兄セイバートゥースには、『ソルト』『レポゼッション・メン』と最近良く見るような気もするリーヴ・シュレイバーが、いつもの胡散臭さを封印しストレートな悪役を好演。『X-MEN2』にも登場していたストライカーには、「あぁ、確かにブライアン・コックスをちょっと若くするとこんなんかなぁ」って感じだった、『30デイズ・ナイト』『ロビン・フッド』のダニー・ヒューストンが。
その他、序盤に見せ場を貰った以降はぞんざいな扱いになってたミュータント軍団には、『[リミット]』のライアン・レイノルズや、『レギオン』のケヴィン・デュランド、旅の仲間のメリーらが。
そう言えば、最後にチョロリとプロフェッサーXが妙にツヤツヤした顔立ちで登場しますが、まぁ「あれ?プロフェッサーXが歩けなくなったのって、そんなに最近の事だっけ?」と思ったぐらいで。

xowo3.jpg
とどのつまり“女に騙された”ってことじゃ、そりゃあ口も重くなります

↓↓お帰りの際にでもぽちりと↓↓
blogram投票ボタン   人気ブログランキングへ

        

        

posted by たお at 12:55 | Comment(0) | TrackBack(3) | 前にも観たアレ■あ行■ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック

『ウルヴァリン/X−MEN ZERO』(2009)
Excerpt: 人気キャラクターのウルヴァリンを主人公にした『X−MEN』シリーズのスピンオフ作品で、ウルヴァリンが身体に超金属アダマンチウムを埋め込むことになった経緯や、記憶を失った理由などを描いたシリーズの前史的..
Weblog: 【徒然なるままに・・・】
Tracked: 2011-10-30 22:07

♯42 「ウルヴァリン : X-MEN ZERO」
Excerpt: 映画 「ウルヴァリン : X-MEN ZERO」 X-MEN ORIGINS:WOLVERINE          ギャヴィン・フッド監督 2009年 アメリカ だから〜シリーズ物は、続きを見るな..
Weblog: ここはここ
Tracked: 2011-11-01 20:45

映画「ウルヴァリン X−MEN ZERO」
Excerpt: 2009/9/12、109シネマズ木場。 1845年、病弱な幼少のジェームズは、 庭師のトーマス・ローガンに、父親のジョンを殺される。 ジェームズは怒りで鉤爪が出現、トーマスを刺殺するが、 彼の最後..
Weblog: ITニュース、ほか何でもあり。by KGR
Tracked: 2011-11-10 21:48