1990年 アメリカTV 47分 サスペンス 採点★★★
【ストーリー】
ローラの検死を巡り口論となったハリーはアルバートを殴り、ローラの葬儀ではボビーとジェームズが乱闘を繰り広げる荒々しい一日。ローラのいとこで瓜二つのマデリーンがツイン・ピークスにやって来る。その夜、RRダイナーにクーパーを呼び出したエドとハリーらは、自分たちは森の奥に潜む闇の存在と戦う“ブックハウス・ボーイズ”であることを告げ…。

前章を「犯人が分かった!」で締め括り期待を大いに煽るも、物語が先に進むわけではなく、ひたすら横に広がり続ける本章。犯人についても、「夢で見たんだけど、覚えてないやー」で済ましちゃう。そもそも、夢の話にもかかわらず誰一人ツッコミを入れない世界観が素敵。これだからツイン・ピークスは堪らない!
闇の存在と代々戦い続ける“ブックハウス・ボーイズ”の存在や、夢をベースにした捜査方法など物語が別世界の方向へと突き進む一方で、シェリル・リーが二役で演じるマデリーンや、『クローバーフィールド/HAKAISHA』のクリス・マルケイ扮するノーマの服役中の夫ハンクも登場し、ただでさえ複雑な人物相関図が更に複雑に絡み合い始める本作。それでいて過度な集中力を要するわけではなく、自然と広がりと繋がりを理解できる構成も上手い。声を出して笑っていいのかどうか判断に迷うリンチギャグも健在で、今回は取り乱したリーランドがローラの棺に飛び乗り、その重みで棺が上下運動を繰り返す変なシーンを披露。
キャラクターの意外な一面が見え始めるのもこの頃から。今回は引退後移住する事を考え始めるほどツイン・ピークスに惚れこんでいるクーパーが、他人の恋愛関係を一目で見抜く能力を見せる。以前にもそんなシーンはあったが、今回からは賭けの対象になるほど凄いってことで、ほとんどネタ扱いに。

奇人たちのお葬式
↓↓お帰りの際にでもぽちりと↓↓

