2003年 アメリカ映画 134分 パニック 採点★★
“科学的に正しい”ってのが映画にとって最重要なわけではない。科学者でもないのに科学的におかしい部分をつっついて喜んでいる姿は、例え鑑賞法は好き好きであっても、楽しい観かたとは思えない。そもそも映画を楽しみたいのか、自分の知識をアピールしたいのか、「どっちなの?」と。観客の全てが科学に詳しいわけではないので、正しいかどうか以前に映画は面白くなくてはならない。とんでもない科学的ミスの連続であっても、その映画の面白さに触れ、それをきっかけに科学や物理に興味を持ってくれれば御の字じゃないんでしょうか?
【ストーリー】
ある日、突然地球の核が停止。それによって異常現象に襲われた地球は、一年以内に滅びてしまうことに。それを阻止すべく、大学教授のジョシュら6名の精鋭が秘密裏に製造されていた地底探索マシーン“バージル”に乗り込み、核を再始動させるため地底深くへと向かう。

先に述べた“科学的うんぬん”の話は、映画さえ面白ければ十分に補える問題であるのだが、さてこの映画……映画自体がつまらない。
“人類を救う為に選ばれた精鋭が秘密兵器に乗って地底深くへと旅立つ”
このプロットの時点で50年代の楽しく面白いSFマインドに溢れたワンダーな物語をいくらでも作れそうなものだし、それを期待したのだが、“楽しく”も“面白く”も“ワンダー”も抜け落ちた作品に。
“核がなぜ動いているのか?”とか“電磁波の影響とは?”など致命的な考証ミスを補えるほど前半のパニック描写はワクワクできるのに、地底へと向かう後半になると乗物内の描写ばかりになってしまうので地表の惨状と物語がリンクせず、緊迫感も盛り上がらない。地表では稲妻が観光地を狙い撃ちし観光名所ばかりが派手に爆発していたのに、地底内の描写が非常に単調。せっかくの“地底内洞窟”という面白くなりそうな舞台も、謎の生物の一匹も出ないサービスの悪さ。もう最初っから科学的ではないのだから、ケレン味たっぷりのサービスをしてくれても良さそうなものなのに。その中途半端なリアル志向が顕著に表れているのが、まったくカッコ良くない秘密兵器“バージル”。確かに地底を潜るにはあのミミズ的な形状が説得力あるのだろうが、もう物語自体が説得力がないので余計な配慮でしかない。あれじゃ、まるで巨大なウ○コだ。

主人公、その友人、エゴが強い足手まとい等パニック映画の典型的な人員配置をしているのは好感度が高いが、物語の核となる死にっぷりが全く盛り上がらないのもこの作品の特徴。“ご都合主義”とはよく聞く言葉だが、この映画の展開は“ご都合悪い主義”。次から次へと都合の悪いことが連発し、登場人物があまりにアッサリと、そしてマヌケに死んでいく。さらに死んだ数分後には、そんな人最初からいなかったかのように、皆さんケロリと。命と引き換えに手渡した研究ノートでさえも活用するわけでなく、ノートに挟んであった家族写真をその人を見捨てる決断をした人物に見せ付け嫌がらせをする以外に活用しないし。結局なんでもかんでも核兵器で解決し、手に汗握らなければならない脱出劇も『デイライト』と同様の手口を使うマヌケ振り。最後の最後を、欧米人特有のクジラ信仰でまとめてしまうのも気に障る。
主人公を演じるアーロン・エッカートには、ちょっとハンサムになったショーン・ウィリアム・スコット程度の魅力しか感じなかったが、『キス・オブ・ザ・ドラゴン』チェッキー・カリョ、『ゲット・ショーティ』のデルロイ・リンドー、『インソムニア』のヒラリー・スワンク、『ニュー・ガイ』のDJクオールズと何気にキャスティングが好みだったので★ひとつオマケで。

やってくれそうなオーラを感じさせない人たち
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ホント、しょーもない作品でした。バージルといい、乗務員の皆様といい、ショボすぎました。
読んでいて胸がすーーーっとしましたよw
科学考証以前の問題で。
面白くなる要素を全て取りこぼし、どーでもいい所ばかりに力をいれてましたねぇ。。。
もう、一生懸命口を濁してごまかしたのに、こんなにハッキリ書かれたら笑うしかありません(笑)
勿体無いというか、面白くなりそうな要素がいっぱいあるのになんでこうなるかな・・とがっくり力が抜けてしまいました(^^;
あれは、確かに巨大なう○こでしたね(苦笑
いつもお邪魔して楽しく拝見させていただいてます<(_)>
この度は、当方のブログをお気に入りにリンクしてくださり、ありがとうございました!
事後報告になりましたが、当方にも貴サイトをリンクさせて頂きました。
後になりましたが、よろしいでしょうか。
今後ともよろしくお願いいたします。
隠し事の大ッ嫌いな正直者の性格が出ちゃいましたね。←もうこの時点で大嘘つきですが。
あまりにもったいないんで、腹が立ちましたよ。。。
こちらのブログまでリンクしていただき、ありがとーございます!!!
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宇宙やら海底やら人間の体の中やら〜過去や未来に飛んでいくのやら
と、SF(ちっく?)というジャンルこれまでちょこまかと
鑑賞してきましたが、まさか地球の中とは!と発想は面白いと思いました。
しかし、せっかくの地球の中と言う発想なのにイマイチ
あの古臭い地底シーンが残念でした。
こちらからもTRBさせていただきます〜♪
まぁ地底なので、マグマと岩以外に見るものもなさそうですが、だからこそ時代錯誤であろうと地底王国とか出して欲しかった私です。。。