1990年 アメリカ映画 108分 アクション 採点★★
車には全く興味の無い私。「カッコ良いなぁ」って思う車もあることにはありますが、基本的には停まりたい時に停まって曲がりたい方向に曲がってくれれば文句はなし。ただまぁ、この辺が特に田舎だってのもあるんでしょうけど、車に興味がないだけで同性と全く話題が合わなくなってしまうのは困りもので。更に家で好んで酒を飲むわけでも、パチンコが好きなわけでもないとなると、「何も楽しみがないの?」的な事を言われる事も多々。いやぁ、それ以外に楽しみが一杯あるだけなんですけどねぇ。
【ストーリー】
ストックカーレースの世界に颯爽と現れた若き天才ドライバー、コール・トリクル。彼は伝説的なクルーチーフ、ハリーのもとで次々と勝利を飾っていくが、あるレースで激しいクラッシュを起こしてしまう。その事故によって初めて死の恐怖にとり付かれたコールであったが…。
『トップガン』のウハウハをもう一度って目論見だったのか、トム・クルーズの原案をドン・シンプソン&ジェリー・ブラッカイマー製作の下、『ビバリーヒルズ・コップ2』『ラスト・ボーイスカウト』のトニー・スコットがメガホンを握った、“チーム・トップガン”再集結の青春カーアクション。
「トップガンの二番煎じじゃん」と揶揄する声も多い本作だが、概ねそんな感じ。若き天才の主人公が登場してから、ライバルとの争いと友情、初めての挫折と恋、そして復活と、徹底した教科書通りの王道ストーリーは別に悪いとは言わないが、その全てが薄っぺら。まるでタイムキーパーが時間を見ながら「ハイ、こっから恋愛!」と言ってるかのようなぶつ切り具合で、その過程での心情の変化などは全く分からない。と言うか、何にも分からない。エンジン音とスピード感溢れる編集で迫力を出してはいるが、「これがレースだ!」と劇中で言ってる割に「どれが?」って感じに全体像が分からない。まぁ、絵と音と勢いだけで逃げ切る、非常に彼ららしい作品ではあるんですけど。
主演を務めるのは、『ナイト&デイ』『ワルキューレ』のトム・クルーズ。当時は気の迷いで脱ハンサムを目指してた頃だが、本作ではまだアイドルトムちんの面影を感じさせている。まぁ、まだ歯の矯正が完全ではないのでだらしなく開いた口元と、似合ってるとは言い難いチリチリ頭のせいで野暮ったいことこの上ないが、田舎のレースバカというか、単なるアホちゃんを演じるには丁度良い野暮ったさかと。付き合う相手としてはとっても退屈しそうなキャラでしたが。
そんなトムちんの相手役を務めるのは、この後トムちんと結婚して姉弟のようなオシドリ夫婦として知られることとなる、『奥さまは魔女』『アザーズ』のニコール・キッドマン。本作でもすっかり保護者。「きゃっほーい!」と鼻垂らしながら走り回るトムちんを、「やれやれ…」と見つめてる感じが非常に様になる。この真っ白な肌にピッタリの、冷たさすら感じる薄い唇がとっても素敵だったんですけどねぇ。
その他、『ザ・ロード』『アンダーカヴァー』のロバート・デュヴァルや、『処刑ライダー』のランディ・クエイド、『スリザー』のマイケル・ルーカーなど、保護者的な顔ぶれをキャスティングしているのも印象的。『プリンセス・ブライド・ストーリー』のケイリー・エルウィズが新たなライバルとして登場してますけど、なんか陰湿な人ってしか印象に残ってないのはアレだなぁと。
なんか、高校時代の恥ずかしい写真を見ているかのような感じも
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