1997年 ノルウェー映画 92分 サスペンス 採点★★★
タイトルに絡めているわけではないのですが、結構不眠症に陥りがちな私。「寝るのがもったいない」って考えな方なので宵っ張りなのも確かなんですが、寝たくても寝れない事も多い。まぁ、根が小心者なので、ちょっとした変化や心理的要因で見事に不眠をお見舞いされるわけなんですが、眠れないまま天井を二時間も三時間も見つめているのもなかなか辛い。失神するかのような勢いで一発で寝れるいい方法ってないもんですかね?
【ストーリー】
白夜のノルウェーで発生した女子高生殺人事件の捜査に、スウェーデンから敏腕刑事が呼ばれる。彼は犯人をおびき寄せることに成功するが、そこで発生した銃撃戦で誤って同僚を射殺してしまう。この事故を犯人の仕業に仕立て上げる刑事だったが、ある日犯人から電話が入る。「お前がやった事を知ってるぞ…」
後にアル・パチーノ主演でリメイクもされる、ノルウェー産サスペンス映画。
いかにも「敏腕刑事でございます」と登場した主人公が、ちょっとさした魔が原因でずるずると泥沼に落ちていく様子を映しながら、“犯人を捕まえる”ではなく“主人公が誤魔化しきれるか?”にサスペンスの比重を置いた変り種。非ハッピーエンドかつアンチヒーローが主役の本作は、ハッピーエンド病に冒されたハリウッド映画を観慣れた身にはかなり新鮮ではあるが、如何せん舞台も話もこじんまりとしてしまっているので、若干の退屈は覚える。猟奇的なんだか違うんだか中途半端な犯人の、ヌルっとした嫌悪感だけは強く印象に残りましたが。やりきれない結末が生む不快感たっぷりの後味も決して悪くないのだが、ヨーロッパ産のアンチヒーローサスペンスってことで、『ザ・バニシング-消失-』並の後味の悪さを期待しすぎたってのもいけなかった。映画の責任ってよりは、自分の責任。
“不眠症”っというと『マシニスト』のクリスチャン・ベイルが印象に深いが、本作で不眠症をお見舞いされるのは、『エクソシスト』のマックス・フォン・シドーと同じスウェーデン出身で背がデカイってだけで『エクソシスト ビギニング』にオファーされたことが容易に想像できるステラン・スカルスガルド。『RONIN』など嫌味な悪役も多い彼だが、本作の序盤で見せるロングコートをビシっとキメた姿は、案外二枚目なんだと発見。まぁ後半になると、眠れない&追い詰められまくりでグダグダのギトギトになっちゃって、いつものステランいらっしゃいな感じでしたが。二枚目から落ちに落ちる憔悴振りは見ものでしたよ。
まともな精神状態でも寝れそうのない白夜があるだけでも勘弁願いたいのだが、のどかなんだろうけどもの凄く退屈そうなノルウェーは、ちょっと苦手な国っぽいです。もちろん、行った事もないんですけどね。
この眠れなくてグッタリの役をパチーノが?
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『インソムニア』を観るにあたり、どうせならオリジナルもってことで観てみました。併せて観ると、なかなか興味深いですよ♪