2006年08月11日

呪怨2 劇場版

監督 清水崇 主演 酒井法子
2003年 日本映画 92分 ホラー 採点★★★

はいはい、今日も『呪怨』でございますよ。すいませんねぇ。まぁ、やっつけで終わらせますので、少々辛抱くださいませ。季節モノですし。

【ストーリー】
ホラー映画女優の原瀬京子は、かつて凄惨な殺人事件が起き、その後関わったもの全てが不幸になると言われる“呪われた家”をレポートするTV番組のゲストとして参加する。しかしその帰り道に婚約者の運転する車で事故に遭い、妊娠中の子供も流産してしまう。番組に関わったものが次々行方不明になる中、京子は通院先の病院で未だ妊娠中であることを告げられる。

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気合が入りすぎたのか素材を持て余したのか、大きな穴の開いた風呂敷を広げ過ぎた感の強かった『呪怨 劇場版』。その前作は、伽椰子が如何にしてあそこまでの怨を持つに到ったかの経緯を省き、ドラクエにおけるロトの剣並みの重要アイテム“伽椰子ダイアリー”をないがしろにし、俊雄くんと親子である必然性まで希薄にしてしまったが故に、恐怖と物語が噛み合わないチグハグな作品となってしまった。その反省を活かしたのか、本作はだいぶマシな出来上がりとなっている。
歩いているか走っているしか移動描写がない為、非常に狭い範囲を舞台としておきながら位置関係の不明瞭さが目立ったこのシリーズだが、本作では“呪われた家”に固執せず行動範囲を広げることで、その“逃れようのなさ”に拍車をかけている。また、カメラワークも目線を意識した動的なものになっており、作品全体に動きも出ている。
また、出ずっぱりだった伽椰子も今回は大御所らしくどっしりと構えており、“静”と“動”の恐怖を上手に使い分けている。大御所が登場するまでの“静”の恐怖描写を今回も新耳袋より多く使われているが、その効果は抜群で、伽椰子が出なくてもじゅうぶん怖い。
エピソード毎に時系列をとっ散らかすのがこのシリーズの特徴であるが、今回は更にエピソード内でも時間軸をいじり倒す。“呪われた家”にまだ関わっていなくても、関わることが決定した時点で将来の運命が決定してしまう、腹立たしいまでに逃れようのない恐怖を生み出すことに成功。ただし、清水崇の筆が走りすぎたのか、物語が進むにつれ辻褄合わせすら放棄した暴走振りが玉に瑕であるが。

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賞味期限ぎりぎりのアイドルを撮るのが上手い清水崇とはいえ、酒井法子は相変らずアイドル臭ぷんぷんではあるものの、賞味期限以前の問題。まして代表作が“押入れにお婆ちゃん”という怖いのか怖くないのか想像し難い『呪いのフスマ』とやらが代表作の女優役だし。ただし、“母”を演じるのであれば話は別。
ワンパターンに容易に陥る伽椰子のキャラクターの薄さを補うかのごとく、本作では“母と子”の繋がりを重要なテーマとして描く。伽椰子と俊雄君の関係が未だ“親分子分”の関係から出ていないのは残念だが、主人公と母親、主人公と娘の関係に、親子の深さを描き出している。死してもなお我が子を見守る母親の想いと、どんな子であろうがその全てを無条件に受け入れる母親の愛といった湿った話は、やはり怪談映画には欠かせない。
高橋洋と黒沢清が離れたことでだいぶのびのびと作れたようだが、幾分のびのびとし過ぎたようで、クライマックスはやり過ぎ。使い古された感の強い方法で実体を得る伽椰子だが、その目的も必要性もイマイチ伝わらない。『呪怨』と言うよりは、なんか別の映画のような気もしましたが、それでもそのクライマックスさえなければ、もう少し良い評価だっただけ残念。まぁ、「おぎゃあ」と出てくるのが哀川翔なら満点でしたが

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一段と白くなったので、ブリーフとの境目が曖昧です

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posted by たお at 04:22 | Comment(8) | TrackBack(4) | 前にも観たアレ■さ行■ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
おはようございます。あっしゅです。
怖い、怖すぎるぅ!!!
ボクはホラー映画は基本的に観ないので、、、。
それにしても白塗りの男の子相変わらず
恐ろしいですねぇ。
Posted by あっしゅ at 2006年08月11日 06:21
あっしゅ様こんばんは♪
ホラーが苦手だとなかなか辛い映画でしょうね、コレ。ただ、俊雄君はニャーニャー言いながら騒がしい小柄な人なので、慣れてくると猫ひろしと変わらない扱いが出来ます。
Posted by たお at 2006年08月12日 01:20
あはは!最後の一言、笑いました*^^*
あれは衝撃でしたねぇ♪
Posted by とらねこ at 2006年08月13日 03:13
とらねこ様こんばんはー♪
でもお湯に入れるともどっちゃうw
Posted by たお at 2006年08月13日 04:12
こんばんわ!
上に貼ってある逆さま伽椰子の画像で、
娘が「オバケーーー!!」と逃げていきました(笑
こんな時間に目を覚ましたから余計に怖かったんでしょうが(^^;
「1」では塗りむらのあったメイク、ほんと濃くなってましたねw
Posted by PINOKIO at 2006年08月26日 00:53
PINOKIO様、こちらにもありがとうございます♪
知らんとこのお子様さえ怖がらせるサブタレへようこそw
俊夫君がシリーズを増すごとにどこまで白くなるかが楽しみですが、どこかの時点で青くなったりしないかと期待も。
Posted by たお at 2006年08月26日 02:30
どうもです。

前作に比べるとずいぶん怖い映画でしたね。
カヤコ出現シーンは相変わらずでしたが(汗)

やはり怖がる人がキチンと怯えてくれると、コチラの気持ちも入るってモノですよね。
トシオ君のパンツが目立たなくなってよかったです。
前回はそれが気になって、怖がるどころじゃありませんでしたので(笑)。
ラストの意味不明さは、どこにも(シリーズの)繋がっていませんよね?
まさか『パンデミック』で宣伝に使われている「カヤコ誕生秘話」って・・・?!
コレなのか・・・?!
Posted by アガサ at 2007年08月04日 14:12
アガサ様こんにちは!
『パンデミック』は観ていないのでなんとも言えないのですが、とりあえずラストはどこにも繋がっていないはず。予定だけはされている国内版の呪怨3で、実体をえた伽椰子がなんかしてくれるのではと。さらに白くなった俊夫君と一緒に^^
Posted by たお at 2007年08月07日 14:58
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