2008年 イギリス映画 97分 ホラー 採点★★
『バイオハザード』のヒット以来、ゾンビ映画がコンスタントに作られるようになったってのはファンとして嬉しい事なんですが、そのほとんどの映画におけるゾンビって、単なるモンスターなんですよねぇ。それも、どんなに残酷な殺し方をしても「元々死んでるから問題なーし!」って便利なタイプの。元は人間だって所が一番重要だと思うんですけどねぇ。
【ストーリー】
世界中で死者が蘇り、人間を襲い始める。ロンドンの街も生ける屍で溢れかえり、社会機能を失った街は混沌としていた。そんな中、生ける屍の襲撃から逃れ続けていた青年コリンも、遂に腕を噛まれてしまう。意識が遠のき、ほどなく生ける屍の仲間入りをしてしまったコリンは、何かに導かれるかのように街を徘徊し始め…。
6,000円程度のほぼ無予算で作られたことが話題となったゾンビホラー。ただまぁ、そこをエクスキューズにして褒めちゃうと、現時点で集められる予算を死に物狂いでかき集め、それでも決して多くは無い予算をトンチと工夫で乗り切り、とてつもなく面白い作品を作り上げたサム・ライミら先人たちに申し訳ない気もするので、その点に関してはここでは特に触れない方向で。求めてるのは「低予算でも映画が作れましたー!」じゃなく、「最低限の予算でも、こんなに面白いの作りました!」って自信ですし。そこに触れなきゃ褒められないってなら、まぁその程度の作品だと。
生前の記憶や習慣を微かに残す、ゾンビ化した主人公の行動を追うってアイディアが面白い本作。露出過多で白く飛んだ画面は序盤こそキツイが、音楽が伴う事で徐々に美しさを覚えることも。そこが出口である事は覚えていても、如何せんゾンビなのでドアノブの回し方は忘れてしまい一晩中ドアをカリカリ。街で見かけた可愛い子の後をつけると、その子がゾンビに囲まれてピンチ!でも、コリンもゾンビなので特に何もしないままスルー。そんなコリンの行動は滑稽であり、物悲しい。残された僅かな記憶に導かれた場所にも、非常に物悲しい愛の物語が秘められており、構成としては非常に上手い。
ただ、90分台という映画っぽい時間にしたかったのか、見せ方のセンスも脈絡もないゴアシーンをそこかしこに挟み込むのは頂けない。それなくとも状況は伝わっているので、単なる水増しにしか見えない感も。コリンを中心に絞り込み、もう少し脚本を練って70分程度に収めておけば、かなり光る作品になりそうな気配があるだけに惜しいなぁと。
ちゃんとした予算でちゃんとした映画が作れるのかってのが問題
↓↓お帰りの際にでもぽちりと↓↓
>とてつもなく面白い作品を作り上げたサム・ライミら先人たちに申し訳ない
言われてみれば、それもそうだな(汗)
物悲しさを醸すコリンに感情移入しながら、不思議なゾンビ映画を楽しみました。
6000円ってのは宣伝材料でしかないのかなぁと。なんと言うか、この監督に5000万ドルを預けたらとてつもなく面白い映画を作りそうかと言えば、そんな感じはしないなぁってのが印象で。
会社の休憩時間勉強・・・もとい読んでたら、同僚にドン引きされた、
かえる星人です。こんにちわ。
「コリン」↑の雑誌でだいぶ話題にあがってたので興味あったんですが・・・。
むーん。
ゲオで旧作になったら100円で借りよっと。
「なに読んでるのー?」と笑顔で聞かれ、「ゾンビ映画大辞典だよ♪」と切り返したら、笑顔のまま立ち去られた事もある私です。どーもこんにちは。
“6000円でゾンビ映画を作った”ってのは充分話題になりますし、狙いも決して悪くないんですが、やっぱりまだまだ作りが粗いというか幼いというか。。。
ま、100円なら。