2007年 スペイン映画 77分 ホラー 採点★★★
いやぁ、夏はホラーですねぇ。観たところでちっとも涼しくはなりませんが、暑い中アレコレ考えを巡らせるのは大変面倒臭いので、やっぱり夏はスッキリとホラーで。まぁ、爽やかな気分には到底なれませんが、爽やかな気分になりたいのならスプライトでも飲んでればいいのではと。ってなわけで、レビューも頭を使わない方向で。いつも以上に。

【ストーリー】
老婆が部屋に閉じ込められているとの一報を受けた消防士と、彼らに密着取材を行っていたTV局クルーは、現場となるアパートに駆けつける。その部屋には血塗れで老婆が立ちつくしており、救助の為に手を差し伸べようとすると、突如老婆は襲いかかり同行した警官に重傷を負わせる。パニックに陥った彼らと住人達はアパートから逃げ出そうとするが、警察によってアパートは外側から封鎖されてしまう。どうやらそのアパートでは、唾液により感染し人を凶暴化させる謎の疫病が蔓延しているらしく…。

『クローバーフィールド/HAKAISHA』など、一時ブームになっていたPOV(主観映像)ホラー。監督は、『機械じかけの小児病棟』のジャウマ・バラゲロとパコ・プラサ。役割分担は、ちょいと不明。
『28日後...』や『クレイジーズ』など、定番のゾンビ風感染パニックに籠城を加えた本作。「POVにする必要が?」って疑問も挙がりそうだが、題材が定番だけにPOVにでもしないと普通の映画になってしまう気も。プロのカメラマンが撮っている設定だけに、ガラスの三半規管を持つ私でも辛うじて酔わない程よいカメラの揺れ具合と、視点同様に限定された情報が恐怖を増大させる上手い作り。少ないながらも徐々に積み重なってくる情報によって、背後になんかとっても怖い出来事が隠されているのがボンヤリと見え隠れするってのも憎い作り。
シンプルな構造の建物なのか曲がり角や物影が思いのほか少なく、心臓に悪いびっくらかしは然程多くないのだが、77分という短い時間を猛スピードで駆け回るホラーアトラクションとしてはこれ位が丁度良いのかと。確かに登場人物はギャーギャー騒がしいが、ドングリを食べている姿が非常に似合いそうなマヌエラ・ベラスコが騒いでいる分には不快感も無いので、その辺も文句はなし。基本、可愛い子には甘い姿勢を貫く私ですし。

「この状況でよくカメラを回せるよな」と、カメラマンに問う事自体間違ってるのでは
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