1993年 アメリカ映画 110分 コメディ 採点★★★
「あの頃が一番良かった」なんて言っちゃうとすっごく後ろ向きな気もするが、高校時代の夏休みは確かに楽しかった。小学生の頃の夏休みもかなり楽しかったが、行動範囲の広さや活動時間の長さを考えれば、高校時代に分がある。夜中にこっそり抜け出して夜遊びする興奮なんて、今じゃとても味わえないし。この歳になると、こんな時間まで起きてても何の感慨もありゃしない。
【ストーリー】
いよいよ明日から夏休み。高校の上級生は、これから入ってくる新入生の尻を特製バットで殴るので大忙し。せっかく企画したパーティーも親にばれておじゃんだし、来年度もフットボール続けるかどうか悩まないといけないし、ラリんなきゃなんないし、なにかと忙しい夜でございます。

正直、あまり好きな監督ではないリチャード・リンクレイター製作・脚本・監督作。自身の思い出話とも言える、1976年の高校生の一日を描く。
一応主人公クラスであるランドール・“ピンク”・フロイドがフットボール続けようかどうしようか悩む物語が主軸にはなっているが、それ以上に彼を取り巻く学生達のバカ騒ぎをノスタルジー溢れる視線で描いている。その騒々しくも懐かしい彼らの姿は、見ているだけでも非常に楽しく様々な思い出が頭を駆け巡るのだが、始まると同時に登場人物が矢継ぎ早に登場し、一斉に会話を始めるうえにDVDの字幕が信じられないほど不親切かつ不自然な為、作品に入り込むのに一苦労してしまう弊害はある。
物語が大きく展開するわけでもないが、押入れの奥から懐かしいアルバムが出てきたかのような面白味のある作品。それが、自分の写真が満載のアルバムであるか、知らん人のアルバムであるかで、大きく評価も変わりそうではありますが。

大物スター達の駆け出し時代を拝めるのも、この作品の楽しみのひとつ。3番目にクレジットされている割に、ろくにセリフもなくただそこに居るだけのミラ・ジョヴォヴィッチ。いかにもヨーロッパ然とした美少女ぶりは見ものではあるが。いい歳こいて未だ高校生とつるんでいる痛々しい役には、マシュー・マコノヒー。テキサスが舞台なだけあって、テキサスっ子丸出し。まだまだ細身だが、芸風は全く変わっていない。テキサス魂が黙っちゃいないのか、後にテキサス名物『悪魔のいけにえ/レジェンド・オブ・レザーフェイス』にも出演。同じくテキサスっ子で、前出の『悪魔のいけにえ/レジェンド・オブ・レザーフェイス』にも出ていたレニー・ゼルウィガーも出演しているようだが、どこにいるのか発見できず。ベン・アフレックは相変らずアホで嫌な奴役。こういう役は、どうしようもないくらい似合う。ベン同様ケヴィン・スミス組のジョーイ・ローレン・アダムスの姿も。考えてみれば、主演のジェイソン・ロンドンの双子の兄弟であるジェレミー・ロンドンも、ケヴィン・スミス組だ。
作り手の青春時代に沿う時代設定で作られる青春映画。もうちょっとすると、自分がじゅうぶん大人になっちゃった頃の時代設定で、青春映画が作られたりするんでしょうね。ノスタルジーたっぷりに。90年代なんて、ついこの間なのに。

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>DVDの字幕が信じられないほど不親切かつ不自然
あ〜これ私も思いました!最初観たとき「へ?」ってカンジですよね。2行にわたって字幕流すのはどうなの?っていう。本人がまだしゃべってない台詞まで先に字幕ででてるし(笑)
一昔前のDVDって、こんなの多かったんですよねぇ。