2000年 日本映画 76分 ホラー 採点★★
一言余計な人がいる。本人には全く悪気はなく、それどころか親切心からなのであろうが、いつも一言余計なのだ。その手の人は特別な嗅覚を持っているのか、問題解決の目処がたった頃合を計ったかのように現れ、全てを台無しにする一言を残し去っていく。いえいえ、私の事ではないですよ。私の場合、“一言多い”どころじゃすみませんし。
【ストーリー】
不動産を管理する兄に頼まれ、響子はとある物件を見に行くこととなる。家族が次々と死亡したり失踪したりするというその家で、響子は伽椰子の姿を見てしまう。一方響子の兄は、以前自分達の住んでいる団地の部屋で、小学校教師の小林の妻が伽椰子の夫により惨殺されたことを知り…。
映画屋っていうのは、何でも見せないと気がすまない人種のようである。
前作『呪怨』において、時系列を散らかしたオムニバス形式で語ることによりぼんやりと因果関係を透かし見せるだけに留め、解明出来ない謎を残すことで防ぎようのない理不尽な恐怖を演出することに成功を収めていたのだが、その解説書的本作を出すことによって、せっかくの恐怖が台無しに。
前作に収まり切れなかったエピソードを寄せ集めたかのような本作では、“場所”の因果関係を明確にし、呪いの伝達方法を明らかにしている。関わった者全てにまんべんなく降り掛かる呪いの威力と、死してなお衰えることのない伽椰子のストーキング能力には感服するが、そこに生まれるのは恐怖ではなく笑いだ。描写自体はパワーアップしているが、やはり恐怖よりは笑いに直結してしまうのが残念。なによりも本作において一番怖いエピソードが、アメリカでは間違いなく公開出来ないであろう小林の妊娠中の妻殺害など前作と重複しているエピソードってのが問題。
しかしながら、表現方法はなんであれ、本作によって別段失礼なことをしているわけでもなく、何ら因果もない人間であっても関わった以上は逃がさない安全圏のない恐怖を確立したことも事実。なんとなくやってくれそうな霊能力爺さんも歯が立たない伽椰子の圧倒的な底力を見せ、恐怖と笑いの狭間にある俊夫君の白塗りスタイルも確立し、その俊雄君が実は伽椰子が小林君の寝込みを襲った挙句に出来た子供であることを匂わせる描写がある点だけでも一見の価値はある。エンディングが劇場版に繋がってるっといえば繋がってますし。まぁそれでも、梅雨時のカエルのごとく雨に打たれて大合唱する伽椰子の集団が生む大爆笑シーンは帳消しに出来ないが。
濡れると増えるギズモ式
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>俊雄君が実は伽椰子が小林君の寝込みを襲った挙句に出来た子供であることを匂わせる描写がある点だけでも一見の価値はある
これって・・・日記の中の妄想シーンでしょうか?
もしかして見逃したのかな?わたし
>濡れると増えるギズモ式
いや〜このきぃ〜きぃ〜シーン
こんなバケモン増殖せんでくれ〜でした^^;
あくまで憶測なんですが、日記に「酔いつぶれた小林君を彼のアパートまで連れて行った」ってありましたよね?
で、劇中の小林君と伽椰子の年齢が28歳。俊雄君が6歳(一年生だから7歳になるのかな?)。てことは、妊娠したのは在学中ってことに。伽椰子の旦那が結構年上だったし、在学中あれだけストーキングしてたってことは、在学中に旦那と付き合ってたとは想像しがたくないですか?
だとすると、在学中に伽椰子が妊娠する機会って・・・。
伽椰子の容赦のなさっぷりは、「2」でも炸裂ですねぇ・・・。手当たり次第だもんなぁ・・・あーやだやだ。
でも、半分くらいが「1」のダイジェスト版だったのは、ちょっとくらい「2」で付け加えたシーンとか入れてくれてもいーのになーと思いながらダラダラ見ちゃいました。
小説版では、大学卒業と同時に小林クンをあきらめて結婚(見合い?)はず・・・。一応、幸せに暮らしていたのに、旦那が、あの日記をみつけて、「結婚してからもずっと小林クンとつきあってたんだろう!」と激怒して、伽椰子を殺した挙句、小林の野郎にも復讐してやっべとアパートに行って身重の奥さんを殺したよーな・・・。
年齢的なものまでは、ちょっと考え及びませんでしたが、そんなつもりで見ておりました(^o^;
小説版というかノベライズの方は清水崇があまり関わっていないので、それはそれでオリジナルの設定っぽいんですが、オリジナルであるビデオ版の年齢設定を考えると・・・^^;
いやぁ、ドロドロしてますねぇ。。。