1999年 日本映画 76分 ホラー 採点★★★★
5年以上も前、友人から「“ジュ”なんとかっつう、すっげぇ怖いビデオあるらしいぞ」と聞いたのが、事の始まり。友人曰く、「それに比べたら『リング』なんて『わんぱくデニス』だぞ!」とまで。それは観ねばならんと、近隣のビデオ屋をくまなく探すがどこにもなく、車で一時間程行ったビデオ屋でようやく発見。しかしレンタル中。諦めのつかぬ私はその店に通いつめ、二週間後にようやく手に入れることに成功。帰宅後、期待に胸膨らませ鑑賞するが、その余りの怖さに手元にあることすら嫌で、即日返却。「なんてモノを見せるんだ!」と、友人に怒りの電話を。
【ストーリー】
小学校教師の小林は、しばらく登校していない一人の生徒宅を訪れる。散らかりきった家にいた少年は全身傷だらけで、小林が理由を聞いても何も答えようとしない。やむなくその家で両親の帰宅を待つ小林だったが、二階でその子の母親である伽椰子の死体を発見してしまう。
他人に嫌がらせばかりしている私も、年に一度この作品を鑑賞し自分へ嫌がらせを。
この後、劇場版・ハリウッド版と肥大化を続けていく“呪怨”のオリジナルビデオ作品。後の作品でも描かれる描写のほとんどは既にこの作品で完成されており、予算と時間の関係上省かれた余計な要素がない分、濃縮された恐怖に満ち溢れている。最新作である“The Grudge 2”の予告編を観る限りでも、この作品の学校内でのシークエンスがそのまま使用されているように、この後の作品は、この作品を基に足したり引いたりしているだけで、伽椰子の暴走以外はなんら目新しくもない。
真夏の真昼間の部屋の中で他にも家人がいるというホラー映画上最も安全な場所で三輪ひとみが襲われるシーンは、これまでのホラー映画に対する宣戦布告のようだ。かといって、欧米ホラーの様な開けっぴろげを持っているわけでもなく、あくまでじっとりと湿った怪談劇の恐怖を保っている。“家に触れた者”を根こそぎとっちめるというルールに則りながらも、対象がいる場所なら家以外でも構わないルールの拡大解釈が、逃げ場のない怖さを増長している結果に。
時系列をバラバラにした脚本も見事。同じ場所で別の時間に起きていた出来事を交差させることにより、怨念の根深さを強調し、同じ時間に電話越しで起きていたであろう恐ろしい出来事を想像させる事で、より一層の恐怖を演出している。低予算ゆえ見せられなかった部分や荒さが目立つ部分もあるが、想像力でじゅうぶん補える範疇であるため、さほど気にはならない。
栗山千明や三輪姉妹など、若い娘の撮り方はこの頃からすでに際立っており、そこにあまり若くない娘をかぶせることで彼女らをより輝かせる方法を確立していたようだ。ただ、劇中一番魅力的だったのが、あまり若くない方の大家由祐子だったりもするのだが。彼女が大活躍する『呪怨2』も、出来はともかく彼女だけを観る分には問題がない。
“呪怨一筋”の様相も出てきた清水崇だが、同じところを行ったり来たりする映画ではあるが、このまま20年くらい続けてみるのもよいのでは。もう既に飽きられてき始めてはいるが、あと数本も作れば勝手に“作家性”という冠がつくだろうし。
生きている頃の伽椰子が一番性質が悪かったりもする
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ビデオ版はみたような、みなかったような半分だけ記憶があります
>それに比べたら『リング』なんて『わんぱくデニス』だぞ!」
リングを見たときの衝撃度は確かに越えましたね
以前こんな記事書いたのでトラさせていただきますね^−^
リングの方に軍配があがってますが
それは、
>生きている頃の伽椰子が一番性質が悪かったりもする
のせいですね!
はっきりいってこんなねちっこい、湿度たっぷり、ねばっこいヤツは大嫌いです!
別に竹を割ったようなヤツとはいいませんが>自分自身
多分こういう私が一番にターゲットにされそうですね(苦笑)
>他人に嫌がらせばかりしている私も、年に一度この作品を鑑賞し自分へ嫌がらせを。
私も念に一度は
「リング」「呪怨」「渋谷怪談」どれかをみてしまいます^^;
死んでもストーカー気質の抜けない伽椰子。
あー、やだやだ・・・。
貞子が買ってしまったようですが、伽椰子には俊雄くんがいるので、俊雄くん込みでの勝負だとわからないかもw
最初は大丈夫やったんですが、、屋根裏の伽椰子、生きてるときの伽椰子、、どっちも怖いぃぃぃ。
死体の包まれ具合はツインピークスのローラ・パーマーみたいだけど、こっちの死体は美しくないっっ
生前の伽椰子が一番こわい。。。
奥手に見える人間が一番積極的なんでしょうねぇ。
まぁ“世界一美しい死体”のローラも、階段をほふく前進すれば、かなり怖いかと^^;
たおさんのオススメで(笑)
私も急に見たくなりビデオ版みました
劇場版を忘れつつあるので
なんだか一番怖かった気もします^^;
低予算は否めませんが、その分想像力に訴えかける恐怖表現が優れている作品でした。柳ユーレイってのが、またスバラシイw
昼間だったり、人がいてもお構いなしの伽椰子の快進撃には、脱帽。
リング完全版を見たときの怖さを彷彿とさせてくれました。
やっぱり、この手のは低予算のほうがゾゾゾっとさせてくれていいですね(笑)
情け容赦ない上にしつこいですからねぇ、伽椰子は^^;
時間とお金に余裕があると、ついつい見せすぎちゃうんですが、低予算だと想像力を刺激する描写を多用せざる得ないので、その分恐怖感が増したりもしますよね。もちろん監督の手腕次第なんですが。
映画史に残るんじゃないかと思われる、佐伯父による赤子虐殺のくだり・・・惨すぎますね(汗)
タチの悪いカヤコと、鬼畜な父の間に生まれたトシオくんに、深い同情を禁じえません。
でもって、次回は霊能者・響子が大活躍なのですか!
今作では活躍が全く無かったので、とても楽しみです♪
あのくだりはもう・・・タブーにも程があるだろってほど酷い話でしたねぇ。。。
響子が大活躍というか、いっぱい出ているだけなんですが、好きなタイプの顔立ちなんで嬉しくて^^;