2010年 アメリカ映画 114分 コメディ 採点★★
子供が出来ると、ホント色んな事が変わりますよねぇ。夜にDVDを観ながら食べるお菓子を買いに行っても、“不意に目覚めた子供にせがまれても大丈夫なお菓子”って前提で選んじゃってたりしますし。「これはチョコだし、これは辛過ぎるよなぁ。でもこれは、握ったらボロボロ崩れそうだし…」とアレコレ悩んでいる内に、結局辿り着くのはじゃがりこ。もうここ最近は、ほぼじゃがりこの一択。
【ストーリー】
小さなベーカリーを経営するホリーは、親友アリソンの紹介で彼女の恋人ピーターの親友エリックと出会う。しかし彼らの相性は最悪で、アリソンの結婚式や出産などのイベントで頻繁に顔を合わせるものの、関係は険悪のままだった。そんなある日、不慮の事故でアリソン夫婦が帰らぬ人に。彼らの遺言により、残された娘ソフィーを名付け親であるホリーとエリックが育てることになってしまう。慣れない子育てと大きさ生活の変化に戸惑う彼らだったが…。
思わぬ子育てに翻弄されながらも、家族としての絆を深めていく様を描いたラブコメディ。『男と女の不都合な真実』に続いて、ナンシー&キャサリン・ハイグル母娘が製作総指揮を務めている。
親友夫婦が死んでしまうコメディらしからぬ衝撃的展開と、何の断りもなく後見人にされてしまってたが故に孤児を育てなければならなくなってしまう、問答無用かつ力技にも程があるな幕開けはどうかと思うが、それ以外はほぼ安全運転な本作。仕事と家庭の両立に奮闘する姿や、第一印象最悪のカップルが徐々に惹かれ合う様など、ラブコメディとして想定内のイベントをそつなくこなしていき、最終的にほっこりとさせる無難な作品には仕上がっているのかと。
ただまぁ、降って湧いた育児によって、仕事においてもライフスタイルにおいても犠牲を強いらせられる描写が男のエリックに集中してしまった為に、ホリーがそんなエリックを詰るだけの苛立たしいキャラクターに見えてしまうバランスの悪さは気になるところ。また、物語の中心がホリーとエリックの関係であるせいか、子供に対する愛情が軸となって家族として愛情を深めていく様子が希薄なのも同様に。なんかこう、子供が荷物のような感じも。
ホリーに扮しているのは、『無ケーカクの命中男/ノックトアップ』では思わぬ妊娠に翻弄されてたキャサリン・ハイグル。コメディエンヌとしてのセンスも抜群だし、NGの少ないリアクションの大胆な女優としてお気に入りの一人ではあるんですが、今回はなんか守りに入ったような印象も。“母親”ってのが似合わないからこそこういう題材で活きる女優だとは思うんですが、今回はその似合わない“母親”をゴールにするのではなく、そのずっと手前の“恋人”をゴールにしちゃってたあたりに、その守りに入ってた感を強く感じてしまったのかも。
お目当てだったキャサリン・ハイグルに幾分ガッカリさせられたものの、エリックに扮した『トランスフォーマー』のジョシュ・デュアメルはなかなか良い。お気楽だが軽薄ではなく、ムラッ気はあるが仕事は優秀で、人当たりが良い上に、ベビーシッターの中学生から熟女まで誰からでもモテモテのシングルライフを満喫する、もう羨ましいったらありゃしないエリック役を、「ティモシー・オリファントに弟がいたらこんな感じだろーなー」ってな風貌の彼が、これだけモテるのも納得の懐の深さで好演。子供に対して見せる笑顔も、しっかりと“父親”していて素晴らしい。“トランスフォーマー”シリーズでくらいしか観た事がなかったが、もうちょっと色んな役を観てみたいなぁと。
その他、結局のところホリーにいいように使われただけだった医師役に、『ステルス』『ポセイドン』のジョシュ・ルーカスが。単なる女たらしとかであれば良かったんですが、ただひたすら良い人だったんで、もう不憫で不憫で。
メリット/デメリットで考えられても…
↓↓お帰りの際にでもぽちりと↓↓
>「ティモシー・オリファントに弟がいたらこんな感じだろーなー」
おぉ〜 確かに!!
ナンパ兄弟が、実は殺し屋(大泥棒でもいいかな)兄弟だった。 と言う感じの作品での共演を希望(笑)
何か違うんですよねぇ。。。
二人の愛情ばかりがメインになってるというか。
まぁ、ジョシュ・デュアメルがなかなかの雰囲気だったのが嬉しかったですけど。