1986年 アメリカ映画 89分 ホラー 採点★★★
映画の話をしていると、「渋いねぇ、マニアだねぇ」と言われる事が多いんですが、別にそんなつもりは全く無い私。誰も観ないような作品を敢えて漁ってるわけでもないですし、別段なんか深い知識を持っているわけでもない。数多く観ているのは、ただ単にそれだけ歳を取ってるだけですし。まぁ、自分の知らない事柄が出てくると、それを“渋い”“マニアック”って言葉で上手く誤魔化してやり過ごしているだけなんでしょうねぇ。“渋い”も随分と安くなったもので。

【ストーリー】
大学の研究室で低温保存されていた27年前の死体が突如動き出してしまう。その体内には、他の生命体の脳に寄生し、宿主をゾンビ化する宇宙生物が潜んでいた。ゾンビは次々と増えていき、その大群は遂にその大学の女子寮へと迫っていた。その危機に、ゾンビの弱点が火である事を知った冴えない学生ロメロが、火炎放射器片手にやって来るのだが…。

『ドラキュリアン』で往年のモンスターを総出演させたり、ロボコップの“ロボ”の部分を特化させて、ロボコップが火炎放射器を装着したり空を飛ばせてしまったりした『ロボコップ3』を作り上げた、自身の趣味がそのまんま作品に反映されるフレッド・デッカーの監督デビュー作。デビュー作にして、既に濃い。
なんかムチムチしたエイリアンが狭い宇宙船内で追っかけっこするSF風オープニングで幕を開けたかと思いきや、スラッシャーホラー風の展開へと変わり、すぐさま学園コメディ調に変わったと思えばゾンビが出てくる、まさに監督の好きなものだけで出来ている本作。一見支離滅裂のように思えて、最低限の筋は通しているので、一本の作品としてしっかりとまとめられているのも良い。
ゾンビの頭を突き破ってナメクジ状の宇宙生命体が飛び出てきたりと、なかなか特殊メイクも凝っているのだが、闇雲に嫌悪感を刺激するのではなく、どことなくスコンと明るい雰囲気を持たせているのも特徴かと。因みに、特殊メイクを担当しているのは、『マウス・オブ・マッドネス』『フロム・ダスク・ティル・ドーン』などのK.N.B.を、後に創設する面々が。

イケてない学生役とは言え、ちょっとメイクをすれば『グーニーズ』のスロースになってしまいそうなリアルにイケてないジェイソン・ライヴリーが主人公であることに、若干の戸惑いを覚えてしまうのだが、イケてない学生が、ゾンビ化した学園を牛耳るエリート集団を火炎放射器で焼き払った上に彼女まで手に入れるという、ある意味自分の冴えない学生時代に対する逆襲みたいな物語なので、この位の顔立ちで丁度良いのかと。まぁ、女優はもうちょっと真剣に探した方が良かったんじゃないのかと思いましたが。
その他、『ニューヨーク1997』『クリープショー』のトム・アトキンスや、『グレムリン』『メイフィールドの怪人たち』など、ジョー・ダンテ作品の常連として知られるディック・ミラーといった、フレッド・デッカーらしい顔ぶれが登場しているのだが、彼のホラーマニアぶりが顕著に表れているのは、ジョージ・A・ロメロから頂いた主人公の“クリストファー・ロメロ”を筆頭に、カーペンター、フーパー、キャメロン、ライミ、ランディス、クローネンバーグ、マイナーと、錚々たる面々の名前を付けられたキャラクターの役名で。フレッド・デッカーも、この中に混ざりたかったんでしょうねぇ。
そう言えばコレ、日本版のDVDって出てないんですよねぇ。本国では特典満載のディレクターズ・カット版ブルーレイまで出ているのに。まぁ無理にとは言いませんので、こういった作品も押さえてソフト化して頂けると、お買い物もちょっと楽しくなるような気がするので、お手すきでしたら出して頂けたらと。

思いの丈をぶつけて
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一番上にリンダブレア があるあたり
一般市民から見たら
マニアックって くくらないと
しょうがないのかも
リンダブレア見た瞬間
うれしくなり 投票した僕も
同じなのかなあと
結果見たら4人も
ひねくれ者って意外と多いもんですねえ
まぁ、私の世代だと、別段奇をてらった名前でもないんですけどねぇ、リンダ・ブレア^^;
> そう言えばコレ、日本版のDVDって出てないんですよねぇ。
いやもぅ、たお様も個人輸入しましょう(笑)アメリカとカナダのならBlu-rayのリージョンが一緒、ってのもありますが
Amazon価格で、ですが$10以下で『フロム・ダスク・テイル・ドーン』とか日本版未発売のBlu-rayソフトがゴロゴロしてますし〜
確かにお勧めはし難いですけど、嫌いにはなれない作品なんですよねぇ^^;
好きなものだけを詰め込んでるのに破綻していない、意外としっかりした作りですし。
個人輸入かぁ。。。
抜け出せなくなりそうですねぇw