2007年 アメリカ/イギリス/オーストラリア映画 112分 ファンタジー 採点★★
UFOも大好きですが、UMAも大好物な私。携帯のアドレスも、某有名UMAの名前をまんま使ってますし。最近は随分と新作が出て来なくなっちゃいましたが、UMAの写真や動画を見ながら夢をパンパンに膨らませる時間が大好き。有名なネッシーの写真やビッグフットの動画のカラクリが解明されちゃったりもしてますが、インチキなのは大半の人が気付いてる事なので、その辺はやっぱりロマンを残すためにも、大人の対応でアレしていただけたらなぁと。
【ストーリー】
第二次世界大戦中のスコットランド。戦地に赴いた父の帰りを待つ少年アンガスは、家の近くにあるネス湖のほとりで大きな卵を発見する。中から生まれてきた見た事もない生き物にクルーソーと名付けたアンガスは家族に内緒で飼っていたのだが、みるみる大きく成長してしまったクルーソーを已む無く湖に放す事に。しかし、クルーソーを目撃した人たちの間でモンスター騒ぎが起こってしまい…。
「これが実話なら、“のび太の恐竜”だって実話になっちゃうんじゃない?」と、何を以て“実話”と言い張るのかいささか不明なネッシーファンタジー。
言動に一貫性の全くない母親に何をしたいのかさっぱり分からない軍人と、「ファミリー映画だから…」って甘えなのか、主人公の障壁となるべく大人たちの描き方が随分とざっくばらんな本作。クライマックスで、敵襲と勘違いした軍隊が何も見えない状況の中、何に向かって撃ってるのか分からないまま湖面を砲撃し続ける様もアレだが、デタラメに撃ってる砲撃の着弾点にピンポイントで居続けるネッシーも随分とアレ。それでもせめてネッシーとの交流にホッコリとする物があれば救われるのだが、多少騒動を起こしただけで勝手に大きくなっちゃうので、観る側も一緒になって育てたって繋がりも感じない。じゃぁ、ビジュアル面だけでも驚かせてもらいたいところだが、背景も含め実在感の無い大雑把なCG合成のてんこ盛りと来た。何よりも、ネッシーを題材にしておきながらその題材に愛情が込められているわけでもなく、単にネッシーで物語を成立させるためにあちこちからネタを拝借して設えた感ありありなのが、どうにもこうにも。
ヌルヌルしてそうなネッシーに掴まって湖底に潜る様からも、結構な握力の持ち主と想定されるアンガスに扮しているアレックス・エテルや、ふっくらしたせいか、顔のパーツがより一層中央に集まった感じがする『リベリオン 反逆者』『プロポジション -血の誓約-』のエミリー・ワトソンなど、顔に特徴のある役者が揃っている反面、役柄には個性が全くない本作。せめてもの救いが小さい頃はなんとも可愛いクルーソーなんですが、すぐに大きくなっちゃうのでそこも然程堪能できず。“小さい頃は可愛い怪獣”って言うと『小さき勇者たち〜ガメラ〜』を思い出しますが、あっちは隣に夏帆が住んでたんでガメラの圧勝。
まぁ、その辺の色々な薄さをカバーするかのように『RED/レッド』『ゾディアック』のブライアン・コックスが駆り出され、作品にほどほどの重みを与えてくれてたのがちょいと印象的で。
飼うならピー助
↓↓お帰りの際にでもぽちりと↓↓