2011年06月13日

運命の逆転 (Reversal of Fortune)

監督 バーベット・シュローダー 主演 ジェレミー・アイアンズ
1990年 アメリカ/日本/イギリス映画 112分 サスペンス 採点★★★★

小学生になる私の子供ら姉弟は、ほぼ毎日日課の如く喧嘩を。得てして姉にやり込められるか蹴り飛ばされ、弟の方が号泣して終了。そんな時は必ず二人に原因なり事情なりを聞くんですが、同じ出来事を話してるとは到底思えぬほど話が食い違う。まぁ、どちらかが嘘をついているってわけではなく、互いに自分にとって都合の良い部分を話すから食い違っちゃうんでしょうけど。

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【ストーリー】
自宅の浴室で昏睡状態で発見された、上流階級の一員サニー・フォン・ビューロー。サニーの子供たちは彼女の再婚相手であるクラウス・フォン・ビューローに疑いの目を向け、殺人未遂の容疑で起訴をする。この一大スキャンダルに世間の目が釘付けになる中、クラウスは有罪判決を受けるが、無実を主張するクラウスはハーバードの法学部教授でもあるアランに弁護の依頼をする。上流階級の考え方が嫌いなアランは気が進まないまま事件の再調査を始めるが、事件そのものに不審点が多過ぎる事に気付き…。

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上流階級で起きた一大スキャンダル事件として、日本のテレビでも取り上げられたことがある“クラウス・フォン・ビューロー事件”を、クラウスの弁護人であるアラン・ダーショウィッツの原作を基に『ルームメイト』のバーベット・シュローダーが映像化した、サスペンスドラマ。製作には、オリヴァー・ストーンの名も。
正義や真実の究明ってよりは、法のシステムそのものや、容易に揺らいでしまう真実ってものに焦点を当てた本作。それなりに真相ってのが明らかにされてはいるが、疑惑の渦中に居る容疑者の供述がベースになっているので、説得力があっても当てにはならないってのがミソ。どう考えても疑わしい上に、劇中全く胡散臭さの軸がブレない容疑者であるが、その供述が説得力と合理性に富んでいるので、疑わしいという気持ちを残したまま「もしかして!?」と思わせる作りが見事。下世話なワイドショー路線に走り過ぎないが、「上流社会って、どんな生活してるんざましょ?」とほどほどに下品な好奇心を満たしてくれるさじ加減も良い。

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容疑者であるクラウス・フォン・ビューローに扮するのは、『エラゴン 遺志を継ぐ者』『ピンクパンサー2』のジェレミー・アイアンズ。品の良さの中に見え隠れする変質的な卑しさが、婿という肩身の狭さも含め上流階級の中での中の下に位置するクラウスの胡散臭さを好演。この手の作品では逆に珍しい、“最後まで疑わしい”って役柄を演じるにはピッタリの役者だったのではと。
一方、“真相は藪の中”って言葉に当てはめれば、劇中ずーっと藪の中に居っ放しだったサニー・フォン・ビューローに扮したのは、『白と黒のナイフ』『ザ・ペーパー』のグレン・クロース。庶民からすれば悩みなんてなさそうな上流社会でも、「それなりに大変なのよ」って所を若干一般とはズレた感覚も含めて、重々しく熱演。こういう重さを感じる女優ってのも、最近少なくなってきたなぁと。
その他、ユダヤ人ならではのせわしなさを感じさせたロン・シルヴァーや、鼻っ柱は強いが親しみやすいチャーミングさも持つアナベラ・シオラなども印象的だった一本で。

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この時点から真実が噛み合ってないんでしょうねぇ

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posted by たお at 13:26 | Comment(0) | TrackBack(0) | 前にも観たアレ■あ行■ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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