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2006年06月06日

スタンドアップ (North Country)

監督 ニキ・カーロ 主演 シャーリーズ・セロン
2005年 アメリカ映画 124分 ドラマ 採点★★★

キレイゴトの大嫌いなたおです。綺麗事ばかり言う人に限って、平気で嘘を付いて人を裏切るし。解決策が“臭いモノに蓋”で終了なんて、もってのほかで。でも、綺麗な人は大好きですよ。見ているだけで、幸せな気分です。でも、綺麗事ばかり言う綺麗な人は、まぁ何というか“帯に短し、襷に長し”ですか?なんか違いますね

【ストーリー】
暴力夫から逃れ故郷へ子供二人と戻ったジョージー。生活を立て直すため鉱山で働き始めるが、そんな彼女を待っていたのは執拗な嫌がらせとセクハラであった。

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全米で初めてのセクハラ集団訴訟を基にした作品。男性社会に飛び込んだ女性の苦難と家族の絆を描く。セクシャル・ハラスメントのケーススタディともいえる事象を描き、主人公の勇気ある行動によってもたらされた物は計り知れないほど大きい。しかしながら、作品中の登場人物の描き方が決して深いとは言えず、行動動機の“なぜ?”が非常に曖昧だ。加害者男性陣を“下劣なモンスター”として描く選択はしていない反面、男性側の日常があまり描かれていないため、なぜそんなに“卑怯で弱い”のかも描ききれていない。普段の何気ない会話や家庭でのシーンがないため加害男性に日常味や現実感が少なく、「俺は彼らとは違うよ」と思わせてしまう危険性がある。しかし彼らも私たちと同じく“良き同僚”で“良き友人”で“良き夫”であり“良き父親”であったはずである。そんな彼らが犯した卑劣な行為。男性こそが真剣に理解しなければならない問題であるからこそ、低レベルの人間が己の欲求によってのみ犯す犯罪としてではなく、誰もが持ちうる心の闇としてより深く行動心理を描き、他人事ではないということを強調して欲しかった。
父娘の関係も含め、劇中の人間関係に訪れる変化が唐突な印象も強い。過剰なまでにドラマチックな演出は避けているようだが、展開上重要なポイントになる箇所までも控えめな為、非常にもたついた感があるのが残念。

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今が旬”とばかりに出演作を重ねるシャーリーズ・セロンの美しさは絶品。しかし正直な印象、本作はミスキャスト。ホワイトトラッシュで他者への依存性が強く見える主人公を演じるには、彼女の持つ輝きは眩し過ぎる。特殊メイクで美貌を塗りつぶした『モンスター』と違い、こっ恥ずかしい髪型と多少顔を黒く塗った位では、彼女の輝きを隠すことが出来ない。
女性監督らしい観察力がもう少し欲しかった作品であったが、ただ一つ女性ならではの視線が光る箇所がある。ショーン・ビーンだ。チンケな悪役か、出ると同時に「あぁ、死んじゃうんだろうなぁ」と思わせる役ばかりが多かった彼の、本来持っている“優しさ”“柔らかさ”を存分に引き出している。パッと見のきつさに囚われず、微笑みの優しさ、声の柔らかさに着目し活かしきった手腕はさすが。主人公の父親を含め、“大人”としての男性が誰一人出てこない中、“良き大人”“良き夫”そして“良き父親”の代表として描かれるショーン・ビーンは非常に魅力的。
こんなショーン・ビーンが観たかった!!

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ラブコメの主演でも全然大丈夫

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posted by たお at 02:37 | 前にも観たアレ■さ行■

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