2011年03月02日

パンドラム (Pandorum)

監督 クリスティアン・アルヴァルト 主演 デニス・クエイド
2009年 ドイツ/イギリス映画 107分 SF 採点★★★

人見知りの上に頑固と言うか適応能力に乏しいくせに、環境がコロコロ変わる生活を送ってきた私。これだけ色んな環境を経験してきたんだから、何かしら自分に変化があっただろうと振り返ってみるも、そんなのは何も見出せず。なんかもう、私が適応する前に、業を煮やした周囲が私に慣れてくれたって感じで。どうも、申し訳ございませんでしたねぇ。

pand1.jpg

【ストーリー】
2174年。人口は増加の一途を辿り資源も枯渇した地球を離れ、地球によく似た環境を持つ惑星タニスへ向け巨大な宇宙船が進んでいた。その船内で目覚めた二人の宇宙飛行士は、冷凍睡眠の後遺症で記憶を失っており、状況を把握するために船内を探索する。やがて彼らは乗組員の惨たらしい死体を発見し…。

pand4.jpg

バイオハザード IV アフターライフ』のポール・W・S・アンダーソン製作のもと、『ケース39』のクリスティアン・アルヴァルトがメガホンを取ったSFスリラー。
ザックリと言えば、『エイリアン』と『バイオハザード』を足して『イベント・ホライゾン』で和えてみた感じの、まぁいつものポール・アンダーソンらしい本作。ただ、手法としては若干姑息ではあるが、主人公らの記憶を始め、目的地までの距離やそこまでの経過時間を曖昧にすることでスリラーの部分を盛り上げ、事実を小出しにして関心を引き続ける構成は悪くない。襲い来る怪物らの生態もなかなかに不気味で、それを相手する生存者たちのキャラクターもユニークで良い。古典的なオチではあるが、流れからいえば一番無難な着地点でもある。
その怪物らとの戦いと、宇宙船の謎にまつわる部分だけで十分ストーリーは成り立てているのだが、タイトルにもなっている精神疾患を絡めたもうひと捻りが、なんとも余計。二つのストーリーが平行に描かれ、分配バランスも良ければ最後に「オォ!」となりえたのだろうが、途中チョロリと匂わせただけで最後にドドーンと持ってこられても、取って付けた感が強まるばかりで。なんと言うか、デザートを食べ終わった後に、またスープが出てきたみたいな

pand3.jpg

一人だけ別なストーリーを突っ走るペイトンに扮しているのは、『インナースペース』『バンテージ・ポイント』のデニス・クエイド。気さくで誠実な、いつもの悪人にはなりえないイメージを逆手に取ったキャスティングなのだろうが、物語の中心にさっぱり絡まないので、いつものデニス・クエイドらしさを感じる前に終幕。で、驚きもなし。
一方、実質的な主人公であるバウアーに扮してるのが、『3時10分、決断のとき』『30デイズ・ナイト』のベン・フォスター。そんなに強くはないのに猛烈に短気で、頼りはなさそうなのに頑固っぽい、そんなイメージが功を奏し、作品のスリルを盛り上げる良いキャスティングで。
その他に、全く言葉が通じていないのにお構いなしに会話をし続ける最強農民に扮したカン・リーや、怪物をばっさばさと処刑するかと思いきや、あっさりと処刑されてしまう『処刑人』のノーマン・リーダスなんかも印象的だったが、最も目を引いたのは、薄汚れた宇宙船内がとっても似合うSF美人ぶりが魅力的だったアンチュ・トラウェ。他の作品でも観てみたいもので。もちろん、薄汚れた宇宙船内で薄汚れた扮装をして。

pand2.jpg
若い頃の自分ほど、腹の立つ人間はいない

↓↓お帰りの際にでもぽちりと↓↓
blogram投票ボタン   人気ブログランキングへ

        

        



タグ:★★★ SF
posted by たお at 02:25 | Comment(4) | TrackBack(12) | 前にも観たアレ■は行■ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こういうのまで、わざわざ見に行ってしまう自分が、律儀だなあ〜と、われながら感心してます。
そのやな奴ですが、「バーレスク」でおばさんたちをずぎゅんとしてくれたんですよ。
カム・ジガンデー君!名前が覚えにくいのが玉に瑕です。
Posted by sakurai at 2011年03月03日 14:55
sakurai様、こんにちは!
どっかの方言みたいにも聞こえますねぇ、カム・ジガンデー。「ほれ!そんなことしちゃ、カムジガンデー!」。
Posted by たお at 2011年03月04日 14:19
>全く言葉が通じていないのにお構いなしに会話をし続ける最強農民
“旅の仲間”の取り合わせが面白かったです。
宇宙移民するような時代になっても、共通言語なり自動翻訳機なりは現実化してないんですね(笑)

>物語の中心にさっぱり絡まないので
もうちょっとペイトン中尉を動かしてくれれば、2軸構成になって彼を生かせたのかも?
でも、最期の展開が彼の最大の見せ場だから、温存してたのかな?
Posted by 哀生龍 at 2011年03月06日 23:05
哀生龍さま、こんばんは〜♪
歴史をひも解いてみても、どんなに科学が発達してもスター・トレックのような世界にはなりそうもないですしねぇ^^;
あと一歩感は、まぁポール・アンダーソンらしさってことでw
Posted by たお at 2011年03月07日 02:30
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック

パンドラム
Excerpt: たまたま映画館でチラシをみつけて面白そうだと思ったので、鑑賞。宇宙船内の密室劇・・・と思ったらいろいろなものが入っているようです。西暦2174年、地球の資源争奪戦が激化...
Weblog: がらくた別館 映画・漫画いろいろ日記
Tracked: 2011-03-02 22:18

パンドラム
Excerpt: 『バイオハザード』シリーズのポール・W・S・アンダーソン制作のSF スリラー。地球と良く似た惑星に移住するために地球を旅立った宇宙船を 舞台に乗組員に降りかかる恐怖を描く。 出演は『バンテージ・ポ..
Weblog: だらだら無気力ブログ
Tracked: 2011-03-02 22:18

パンドラム(2009)★PANDORUM
Excerpt:  生存とは、罪なのか?Tジョイ京都にてレイトショー鑑賞。シアター5はプレミアムらしく、ゆったりしたシアターでした。この日は私を含めて4人だけ。随分前から気になっていた作品です。バイオハザードのポール・..
Weblog: 銅版画制作の日々
Tracked: 2011-03-03 00:58

パンドラム
Excerpt: デニス・クェイドは宇宙飛行士がよく似合う・・・のかな。
Weblog: 迷宮映画館
Tracked: 2011-03-03 14:56

パンドラム
Excerpt: 西暦2174年。 限られた資源の争奪が頂点に達し、人類は地球と同じ環境の惑星タニスへの移住を計画する。 選ばれし者たちが搭乗した宇宙船エリジウムの中で、2人の飛行士、ペイトンとバウアーが目を覚ました。..
Weblog: 象のロケット
Tracked: 2011-03-03 22:54

パンドラム
Excerpt: 『パンドラム』 “PANDORUM” (2009・アメリカ=ドイツ) 1h47 監督・原案 : クリスティン・アルヴァルト 出演 : デニス・クエイド、ベン・フォスター、アンチュ・トラウェ、カ..
Weblog: 映画尻エリカ
Tracked: 2011-03-04 03:23

10-257「パンドラム」(アメリカ・ドイツ)
Excerpt: タニス元年、1,213名   西暦2174年。地球は枯渇する資源の争奪で滅亡寸前に陥っていた。そこで人類は、巨大な宇宙船で地球と似た環境の惑星タニスへ移住する計画を進める。  やがて、船内で冷凍睡..
Weblog: CINECHANが観た映画について
Tracked: 2011-03-06 17:53

パンドラム
Excerpt: Pandorum コールドスリープから覚めたバウアー伍長(ベン・フォスター)は、その副作用で記憶障害に陥っていた。 ここはどこなのか、何故ここにいるのか。 自分の名前すら、ポッドのネームプレートで分..
Weblog: I am invincible !
Tracked: 2011-03-06 22:57

パンドラム
Excerpt: (原題:PANDORUM) 【2009年・ドイツ】試写で鑑賞(★★★☆☆) コールドスリープから目覚めたクルーを襲う恐怖を描いたSFスリラー。 西暦2174年。地球の人口は増え続け、限られた資源の..
Weblog: ともやの映画大好きっ!
Tracked: 2011-03-07 01:53

★「パンドラム」
Excerpt: SFモノなので「アバター」のパンドラ星みたいに、 「パンドラム」って星の名前かと思ったら、全然違いました。
Weblog: ★☆ひらりん的映画ブログ☆★
Tracked: 2011-03-08 17:35

パンドラム 2010-49
Excerpt: 「パンドラム」を観た〜♪ ホラーだったんだ(^_^;)SFホラーってジャンルですか?怖いの嫌いなんですけど、下調べが足りずちょっとビビってしまいました(^_^;) 面白いです!観客を上手く..
Weblog: 悠久の華美
Tracked: 2011-03-09 07:43

パンドラム
Excerpt: 近未来SFアクション。「バイオハザード」のポール・W・S・アンダーソン製作、冷凍睡眠から覚めた船員たちがエリジウム号を徘徊するザ・ハンターズと呼ばれる生命体と戦います。 パンドラム症とは、宇宙船..
Weblog: いやいやえん
Tracked: 2011-04-20 11:51
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。