2009年 アメリカ映画 104分 サスペンス 採点★★★
「霊を信じるか信じないか?」と問われれば、信じたい派の私。ただ、未だかつて目の前に「やぁ!」と霊が出てきたためしがないので、イマイチ釈然とせず。まぁ、出てきたら出てきたで最初のうちこそ驚いてみるも、だんだん鬱陶しくなってくるんでしょうけど。
【ストーリー】
教師のアンナが目覚めると、そこは葬儀屋のベッドの上だった。そこに現れた葬儀屋の主人ディーコンは、アンナは交通事故で死亡し、この世の未練を断ち切ってあの世への旅立ちを手助けすると告げる。しかし自分の死を信じられないアンナは、恋人のポールに助けを求めようとするが…。
噛まずに読める気が全くしないアグニェシュカ・ヴォイトヴィッチ=ヴォスルーが脚本も手掛けた、初長編となるサスペンススリラー。
ザックリとまとめると、“運転中の携帯ダメ!”“シートベルトは締めよう!”と交通安全啓蒙みたいな物語だが、“生きているのか?死んでいるのか?”、“葬儀屋の能力は本当なのか?ただの埋葬マニアなのか?”など、観客を大いに惑わす作りが面白い本作。ただ、死のルールなり観客に提示される登場人物の視点がブレまくり、そのブレのふり幅でサスペンスを盛り上げようとする手法は正直頂けない。女の子に「好き!」って言われた翌日に「嫌い!」と言われたかのような、誰でも困惑する少々ずるい作りになっている。
しかしながら、アイディアは非常に面白い。結局“主人公は死んでるのかどうなのか?”という問題が宙ぶらりんのまま終わってしまうが、そもそも“人生に意味を見出せないのは死んでるのと一緒”というテーマで描かれている作品であるので、そこは問題じゃなかったりも。スッキリ全て解明されないと気が済まない方にはお勧めできる代物ではないが、ほんのり漂う優しさと狂気が入り混じったなかなか奇妙な味わいの本作は、嫌いなタイプの作品ではない。これで舞台に霧でもたちこめていたら、ラブクラフトやエドガー・アラン・ポーっぽい雰囲気が出てより良かったかも。
ところで、本作の謳い文句が“エロティックサスペンス”となっておりますが、そんなエロティックな場面はどこにもなし。強いて言えばクリスティナ・リッチが何度か減乳したオッパイを披露するくらいなんですけど、女優がオッパイ出すだけでエロティック呼ばわりなんでしょうか?随分とヤワな国になりましたねぇ。
生きてるんだか死んでるんだか定かじゃない主人公に扮するのは、まさにそのまんまである『キャスパー』のクリスティナ・リッチ。流石に三十路なので大人の役なのだが、小学生と並ぶとちょっとした上級生に見えちゃう幼さは相変わらず。それはそれで悩みどころなんでしょうが、そんな所も含めて昼ドラの安達祐実を見ているような感じが。また、その彼氏役には『スペル』の時と同様に、大変な目に遭う彼女を前に右往左往するだけのジャスティン・ロングがキャスティング。これまた、抜けきれない幼さが悩みの種なんでしょうねぇ。
若手二人に若過ぎる感がある本作だが、それを補って余りある活躍をするのが『特攻野郎Aチーム THE MOVIE』のリーアム・ニーソン。どっちに転ぶか分からない上に、どっちにも転ぶ荒技を成し遂げた本作にピッタリの二面性を披露。生から死への水先案内人としての気品と優しさを感じさせつつ、単なる埋葬マニアにも見える狂気を感じさせる、両極端で不安定な葬儀人を見事に表現。もう最近のリーアム・ニーソンは、何をやっても様になるなぁ。
ちなみに、死人使いというよりは死人使われに近いリーアム・ニーソンの若き弟子となる子は、『ノウイング』でお花畑に飛んでったチャンドラー・カンタベリー。良い感じに暗い子役ですねぇ。
死人にこんこんと説教
↓↓お帰りの際にでもぽちりと↓↓
私も霊は見たことがないので全くわからないんですが、、、
リーアム・ニーソン目当てで見たのでそこそこ満足です〜。
リンク2つも欲張ってしまってすみません。まだ未練があって完全移行とはなってないのですが、優柔不断なワタクシですが今後ともよろしくお願いいたします。
如何せんライブドアとの相性が、悪いを通り越して完全拒絶だったんで、個人的にはyukarin様のお引っ越しは歓迎なんですが、馴染んだ場所を離れるのもちょっと寂しいですよねぇ。
まぁともかく、今後ともよろしくお願いいたします!