2010年 アメリカ映画 88分 コメディ 採点★★★
映画なんかを観ていると、ベビーシッターに子供を預けて両親がデートに出かける場面なんかを良く見かけますねぇ。確かに、子供が出来てからは夫婦水入らずでデートに出かけるなんて機会は、めっきりと減ってしまったもので。そういう機会が持てるのを羨ましいなぁと思う反面、出掛けたら出掛けたで、子供がいないとなかなか落ち着かなかったりもするんですよねぇ。やっぱり、慣れですかね。
【ストーリー】
円満ではあるが倦怠期を感じ始めていたフィルとクレアのフォスター夫妻は、気分転換にとニューヨークの高級レストランへと向かう。満席でテーブルにつけない彼らは、別人に成りすまし他人の予約席に座る事が出来たが、実はその予約主は殺し屋に追われる身で、彼らは事件に巻き込まれることに…。
原題である“デート・ナイト”の間に無理やり“&”を捻じ込み、あからさまに『ナイト&デイ』にあやかろうとしたはいいが、意味不明な上に、「『ナイト&デイ』借りてきてー!」と頼まれたお父さんが間違えてこれを借りてしまい、「このトムちん、なんか違うー!」と娘に怒られお父さん形なしとなってしまう罪深い変な邦題を付けられてしまった、『ナイト ミュージアム2』のショーン・レヴィによるアクションコメディ。娘に怒られたお父さま方は、「あれから娘が口をきいてくれない!」と20世紀フォックスに苦情を。
人違いがきっかけで大事件に巻き込まれ、その過程で夫婦関係を改善するという、まぁ定番って言えば定番な本作。ただ、アクションを生み出すストーリーよりも夫婦の本音や様々なカップルの形を描くことに重きを置いており、その部分のバリエーションが豊富かつユーモアもたっぷりなので、カップルでサクッと楽しむにはうってつけの一本に。本筋を追うだけでもいっぱいいっぱいになってしまいそうな短い時間だが、結構脇道に逸れまくるのも本作の魅力。下手すれば間が空き過ぎるだけになりそうなシチュエーションを、芸達者な役者が存分に楽しませてくれる。また、記憶に残るか残らないか微妙なラインに立っている映画ネタが多いのも嬉しい。気軽に楽しめるうえ、観賞後の会話のネタにも困らない作品だけに、これこそ何かの同時上映でやって欲しいタイプの一本で。
大事件に巻き込まれてしまう平凡な夫婦に扮するのは、『エバン・オールマイティ』のスティーヴ・カレルと、『ウソから始まる恋と仕事の成功術』のティナ・フェイ。サタデーナイト・ライブでの共演もあるだけに、息の合った見事なコンビネーションで楽しませてくれる。スティーヴ・カレルは安心感と安定感に溢れた芸で楽しませてくれるのだが、やはりそれ以上に存在感を示したのが、可愛らしさと程好い下品さと間の素晴らしいセリフ回しで魅了してくれたティナ・フェイであろう。なんか、とっても今が旬って感じ。
この素晴らしいコンビもさることながら、思いのほか豪勢な顔ぶれが揃っているのも本作の魅力。頑なにシャツを着ない凄腕エージェントっぽい色男に扮した、ウィル・フェレルとの“The Other Guys”も非常に楽しみな『ラブリーボーン』のマーク・ウォールバーグを筆頭に、善人役で見かける事が多いが今回は変態面を前面に出した『ウルトラヴァイオレット』ウィリアム・フィクトナー、『スモーキング・ハイ』とキャラ的に一緒だったジェームズ・フランコに、『寝取られ男のラブ♂バカンス』のミラ・クニス、『ローラーガールズ・ダイアリー』のクリステン・ウィグに『恋人はゴースト』のマーク・ラファロと、ご近所っちゃぁご近所だが錚々たる顔ぶれ。とどめが、ノンクレジットにする意味が全く分からないほどのインパクトを放つ『グッドフェローズ』のレイ・リオッタが出て来ちゃうので、もうお腹一杯。御馳走様でした。
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何を喚き出してもその点は安心なので、カップルで見に行った後で相手に文句言われる心配が少ないですよね(笑)
それにしても、あまりに豪華な出演陣に驚かされました!
基本的には正論をぶちまけるツッコミタイプのような芸人なので、安心感はありますよねぇ^^