1976年 イギリス/アメリカ映画 111分 ホラー 採点★★★
2006年の1月に大した考えもなくダラっと始めてみたこのサブタレも、あれよあれよともう5年。肝心な5周年のその当日をすっかりと忘れ、のんびりと『カリートの道』なんかを観ちゃってましたが、記念日を忘れるのはいつもの事なのでまぁいいかと。で、記事数もそろそろ1000本の大台が見え始め、我ながらよく飽きずに続けたなぁと驚くばかり。まぁ、2年ばかりほったらかしにしていた事は、是非なかったことに。そんでもって、映画のレビュー数はこれが666本目。えぇ、そうですよ。だからこの映画ですよ。ありきたりですいませんねぇ。

【ストーリー】
次期大統領候補との呼び声も高いアメリカ人外交官のロバート・ソーンの妻が、ローマの病院で第一子を出産。しかし、その子は産声を上げることなく亡くなってしまう。彼は妻に内緒で、同時刻に生まれた孤児を引き取り、ダミアンと名付け我が子として育てる事に。だが、成長したダミアンの周囲で奇怪な出来事が頻発。不審に思ったロバートは調査を始めるが、ダミアンの出生に恐るべき真相が隠されており…。

『16ブロック』のリチャード・ドナーによる、“666”は悪魔の数字であると世界中に広めるほどのヒットを記録したオカルトホラー。おかげさまで、6月6日生まれの人はダミアンかそれっぽいあだ名で呼ばれたことでしょうねぇ。
後に人類を滅ぼす悪魔の子が、あの手この手で権力を持つ家の子としてもぐり込み、周囲の大人を恐怖に慄かせる本作。今観直してみると結構雑でまどろっかしい箇所も多いが、職人リチャード・ドナーだけあって要所要所にショック描写を挟んで、退屈だけはさせない。純粋の象徴でもある幼子が実は悪の権化そのものであり、その幼子をこの手にかけて殺さねばならない恐怖と、自分の子が理解できない育児ノイローゼ的恐怖が上手くブレンドされた物語も興味深い。まぁ、金に物を言わせて住み込みの乳母を雇っているんで、育児をしている様子がさっぱり伺えないんですけど。

「グレゴリー・ペックほどの重鎮がホラーに出るなんて!」と、当時非常に話題となったこのキャスティング。確かに重鎮らしい重々しさをグレゴリー・ペックは作品に与えてはいるが、世捨て人風情がなかなかカッコ良かった『マウス・オブ・マッドネス』のデヴィッド・ワーナーや、不気味の塊のような乳母を演じた『ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン!』のビリー・ホワイトローも、なかなか印象的。ただ、やっぱり最も強烈な存在感を放っているのは、本来可愛いはずの幼子なのに、どことなく邪悪臭をプンプンと振りまくダミアンに扮したハーヴェイ・スティーヴンスであろう。この子が成長するとサム・ニールになっちゃうのは、やっぱり解せませんが。
それにしても、ダミアンは山犬から生まれたってことらしいんですが、なんで山犬なんでしょうねぇ。よりによって犬。“GOD”の反対が“DOG”だからですか?まさかねぇ。

「イーヒッヒ」とか笑ってくれれば分かりやすいんですが
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