2011年02月14日

マイノリティ・リポート (Minority Report)

監督 スティーヴン・スピルバーグ 主演 トム・クルーズ
2002年 アメリカ映画 145分 SF 採点★★★

自分としては一番良い意見を考えたつもりなんですが、アンケートにしろ会議の発言にしろ、常に少数意見となってしまう私。往々にして反応も「面白いね」で終わり。真剣に考えた事だけに、慣れっことはいえなんとも寂しいものなんですが、稀に「いいね!」と取り上げられてしまうと、なんとも恥ずかしいもので。

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【ストーリー】
2054年、首都ワシントン。プリコグと呼ばれる3人の予知能力者によってこの先に発生する殺人事件を事前に察知、その犯人となるであろう人物を拘束することで殺人事件の発生を予防するシステムにより、凶悪事件の発生が根絶されていた。そんな中、犯罪予防局のチーフであるジョンは、36時間以内に見ず知らずの人物を殺害する予知を受けてしまい、追われる身にとなる。身の潔白を証明するため奔走する彼だが…。

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トータル・リコール』のフィリップ・K・ディックの原作を、『ミュンヘン』のスティーヴン・スピルバーグが映像化したSFサスペンス。
犯罪を未然に防げる夢のような素晴らしさを持つ一方で、やりもしていないどころか思ってもいない犯罪で裁かれる不条理さと独善さを悪用され翻弄される男の姿を、『プライベート・ライアン』のヤヌス・カミンスキーらしい銀を飛ばしたざらついた低い温度の映像で描く本作。ドタバタ調の活劇や、転がる自分の目玉を追い掛けたり、よりによって腐った食べ物だけを選んで口にしたりと、スピルバーグらしいギャグ描写も満載。特殊能力ゆえに人間性を奪い去られ、巫女のような立場に祭り上げられたミステリー作家の名を冠したプリコグの扱いや、考えてもいない殺人であるにもかかわらず、「未来でやるって決まってるから」と追われてしまう主人公が見舞われる不条理さにも、非常にディックらしさが活かされている。
実現化が遠くなさそうな近未来ガジェットの数々も非常に興味深く、それらで構築された世界の中で繰り広げられる物語にも無駄がなく、未来は変わらないという前提のシステムながらも、ちょこちょこ未来を変えている矛盾を気にさせないほどストーリーテリングも巧みで満足度も決して低くはない。ただ、こればかりは個人的な好みになるのであろうが、事件発生の確定後に陰謀が明らかになりそれを解決する、所謂“映画的に正しい展開”に蛇足感を感じてしまう。陰謀に巻き込まれた男が、あれやこれや大変な目に遭いながらも解決するってのは間違っていない展開なのだが、考えてもいない犯罪予知に沿って行動する内に我が子を誘拐した犯人を見つけてしまい、結果的に予知通りの行動を取ってしまう物語だった方が運命に翻弄される不条理さがより強烈に出て、ほど良い後味の悪さと共に長く記憶に残ったのかなぁとも。まぁホント、好みの問題ですけど。

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息子の誘拐事件のトラウマで薬物中毒となるが、二度とそのような事件を起こしてはならないという強い決心で犯罪予防局のチーフとなるジョン・アンダートン役に扮するのは、『ナイト&デイ』のトム・クルーズ。未来でもハンサム。髪を短く刈り込み、得意のハンサムスマイルを封印しての熱演。「うーん…だったらトムちんじゃなくても」と頭をよぎることもなくはないが、薬でブサイクになるシーンは基がハンサムだからこそ映えるシーンなので、まぁトムちんで良かったのかなと。お婆ちゃんにキスされて呆然とするシーンなんかも、非常にトムちんらしかったですし。ただまぁ、ジョン・ウィリアムスの音楽をバックにアクションをする姿は、ちょっとばかし似合わない感じも。やっぱり、あの手の音楽が似合うのはハリソン・フォードなのかなぁ。
その他には、出て来るや否や黒幕の臭いがプンプンしてしまう『シャッター アイランド』のマックス・フォン・シドーや、役に立ちそうで全く役に立たない役柄ながらも、トムちんとの身長差だけは上手く誤魔化していた『マイアミ・バイス』のコリン・ファレル、ツルンとした顔立ちがとっても未来っぽい『CODE46』のサマンサ・モートンに、のっぺりとしたマネキンのような顔立ちがいつも気持ち悪いヒッチャー』のニール・マクドノーらが、トムちんの周囲を盛りたてている。また、ジュリアン・ムーアをフィギュアにしたかのような『マインドハンター』のキャスリン・モリスや、鼻水と共に登場するインパクトが強烈な『マーキュリー・ライジング』のピーター・ストーメア、『インクレディブル・ハルク』のティム・ブレイク・ネルソン、スピルバーグの義娘などなど、印象的なキャスト揃い。
思いのほか豪華なゲストがカメオ出演している事でも有名な本作。『バニラ・スカイ』撮影終了直後ということもあってか、キャメロン・クロウにキャメロン・ディアスもほんのチョロっと顔見せを。『マグノリア』繋がりか、ポール・トーマス・アンダーソンなんかも顔を出してるが、トムちん映画の隠れキャラとしても有名な『THE JUON/呪怨』のウィリアム・メイポーザーを見れたのが一番嬉しかったりも。

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等身大ミチビキエンゼル

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posted by たお at 14:56 | Comment(0) | TrackBack(1) | 前にも観たアレ■ま行■ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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『マイノリティ・リポート』(2002)
Excerpt: 3人の予知能力者によって予知され、事前に犯人は犯罪予防局によって捕らえられるため、殺人事件がゼロとなった2054年の世界。完璧と思われたシステムだったが、ある日予防局のチーフは自分が36時間後に会った..
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Tracked: 2011-02-14 21:19