2006年05月25日

ソルジャー (Soldier)

監督 ポール・アンダーソン 主演 カート・ラッセル
1998年 アメリカ映画 98分 アクション 採点★★★

昨日のガラでもないレビューに驚きと居心地の悪さを感じた方も多かったようですので、今日は筋肉と筋肉のぶつかり合いで。ホっとするでしょ?

誕生と同時に殺戮兵器となるべく教育と訓練のみを受けてきたソルジャー、トッド。数々の戦場で武勲を挙げるも、遺伝子操作で生まれた最新鋭ソルジャーの登場でゴミ集積惑星に廃棄処分とされる。しかし、その惑星で生活をしていた宇宙船事故の生き残りの人々と触れ合う事で人間性を取り戻したトッドは、その惑星に攻め込んできた最新鋭ソルジャーを相手に一人立ち向かう。

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かつて栄華を誇った筋肉映画も、90年代に入り時代感覚からずれ始め、99年の『エンド・オブ・デイズ』でついにその終焉の時を迎えることに。その前年に製作された本作も、見事なまでの時代錯誤感に満ちた作品となった。筋肉愛は豊富ですが。この手の映画に欠かせない、炎をバックに水からザバーって出てきて機関銃ぶっ放すシーンもありますし。久しぶりに観たよ
作る映画作る映画まったく面白くないのに、仕事だけは入り続けるポール・アンダーソン監督。『ブギーナイツ』のポール・トーマス・アンダーソンと区別するため、「ダメな方のポール・アンダーソン」と呼ばれることもしばしば。「オレのSF魂を見やがれ!!」とばかりに描かれる、炎が燃えさかり銃弾が飛び交う酸素も重力もなさげな惑星での戦闘シーンや、スケール感の全くないビジュアルに、「あ、こいつダメな方のポールだ!!。パッケージよく読むんだった…」と悔やむことと。
『ブレードランナー』や『許されざる者』など、善悪の線引きが曖昧な作品で知られるデヴィッド・ピープルズの脚本なのだが、ダメな方のポールは前夜に『ターミネーター2』でも観てしまったのか、無口な殺戮マシーンが子供と触れ合い人間性に目覚め、機関銃片手に大暴れって映画に仕上げちゃいまして。多分その前の週には、『マッドマックス/サンダードーム』でも観ちゃってたんでしょうね。

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セリフの単語数が全部で104コしかないカート・ラッセルだが、その分演技で“レプリカントの哀しみ”なんかを魅せるかと思いきや、無表情で怒るか、無表情で泣くか、無表情で食べるかのいずれかのみ。悪役の上官がただの面倒くさがりにしか見えなかったり、圧倒的に強いはずの新型ソルジャーが揃いも揃って弱かったりするのは、キャラクター膨らます事の出来ないポール・アンダーソンの特徴ですので、期待する方がアレですから。まぁ、お目当ての美人妻も手に入り無表情で喜ぶカート・ラッセルも幸せそうでしたし、毒蛇を見つけたらブーツで叩くってことも教えてもらったので、★ひとつだけオマケ。

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常に敬語

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posted by たお at 02:10 | Comment(8) | TrackBack(4) | 前にも観たアレ■さ行■ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
圧倒的に観ている人が少なそうな〈 ソルジャー 〉。取り上げるなんて、素晴らしい。
嗚呼、ボクもカート・ラッセルを廃棄物として捨てるだけの権限を持ちたいものだ。
Posted by 森と海 at 2006年05月25日 21:32
森と海様こんばんは!
コメントありがとうございます♪
劇場まで行っちゃいましたもの、コレw
一時ホントにボイされたかのようにカート・ラッセル消えてましたが、最近また出始めましたね。
ラッセル・バブルがあったことすら驚きますが^^;
好きな映画にいっぱい出てる好きな俳優ですけどねw
Posted by たお at 2006年05月25日 22:32
突然のTBびっくりしております。
お気に召さなかったようですね、この映画。
ついでに、ゴミのように言われている彼の事もカチンとは来るのですが。
>好きな俳優ですけどねw
には、救われました。(笑)

今度TBしてくださる時は一言コメント頂けると嬉しいです。
こちらもずうずうしくTBさせて頂きますので今後も何かありましたら、お立ち寄り下さい。m(__)m
Posted by takbout at 2006年05月26日 22:41
はじめまして、TBありがとう。
この映画のコメントなかなか共感させられますねw
オイラもこの映画に関してはSFの壮大なストーリーに埋もれてしまっている映画だと思います。

カート・ラッセルの違った一面はよかったですが(クールなキャラ)、ストーリーも画面構成も失敗に終わってしまっているような気がしました。
あんまし印象に残らない映画ではありましたがカート・ラッセルというキャラがこの映画を駄作の域から多少はすくっているのではないでしょうかw
Posted by ラム at 2006年05月27日 00:32
takbout様こんばんは!
ずうずうしくもTB送ってスイマセンでした><
読んでいただければ分かるとは思ったのですが、ゴミのように言っているのはダメな方のポールで。
全く人物を膨らませていないんですよ。。。
ともかく、これからもよろしくです♪
Posted by たお at 2006年05月27日 02:16
ラム様初めまして!
コメント&TBありがとうございます!!
デヴィッド・ピープルズの脚本も悪くなく、キャスティングも問題ないのに、この出来。。。
なんであのストーリーが筋肉アクションになっちゃうんだか。
実際カート・ラッセルじゃなきゃ、とんでもないことになってましたよw
Posted by たお at 2006年05月27日 02:19
お久し振りです!
TB&コメ、ありがとうございます。

>「ダメな方のポール・アンダーソン」
とても分かりやすい、見る前の注意事項ですね(爆)
B級SFアクションも好きなので、今後は“そのつもりで”B級度を楽しむ心積もりが出来そうです!
カート・ラッセルが主役なのも、B級SFアクションにピッタリでした(褒め言葉)
Posted by 哀生龍 at 2010年06月13日 18:42
哀生龍様、おひさしぶりでーす!

もう、ある意味目安になってますからダメな方のポールw
Posted by たお at 2010年06月14日 02:21
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