2010年 アメリカ映画 102分 コメディ 採点★★★
この歳になっても、夏になれば「釣りだぁ!カブトムシだぁ!」と大はしゃぎな私ですが、子供の頃感じてた夏のワクワク感には到底及ばなくなってきちゃいましたねぇ。今は夏が来てからはしゃぎ始めますが、あの頃はこっちから虫取り網片手に夏を出迎えてましたから。年々その感覚を懐かしむようになってきたのは、やっぱり歳のせいですかねぇ?それとも、“ぼくのなつやすみ”のやり過ぎですかねぇ?
【ストーリー】
少年時代にバスケの大会で優勝したレニーら幼馴染5人組。30年後、ハリウッドで俳優エージェントとして成功したレニーのもとに、お世話になったバスケのコーチの訃報が届く。家族を引き連れ葬儀へ向かったレニーは、かつての仲間たちと再会。共に湖畔の別荘で週末を過ごすことに。レニーらは、それぞれの家族に少年時代の楽しさを味わせようとするが…。
アダム版『エクスペンダブルズ』ともいえる、錚々たる顔ぶれが揃ったコメディ。監督は『チャックとラリー おかしな偽装結婚!?』など、いつものデニス・デューガン。
得意の幼稚さを残しつつも、作品を重ねる毎に微妙にキャラクターの精神年齢を上げていき、似たような味わいながらも常に役柄の鮮度を保つのが上手いアダム・サンドラー。これまでは“○○になり切れない男”という幼稚さが伴う役柄が多かったのだが、今回は息子たちに子供としての楽しさを教える父親役。いよいよもって大人の役なのだが、息子たちと同目線の少年っぽさを残しているのが、非常に彼らしい。
家族であっても素直に自分をさらけ出せない大人たちが、子供時代の楽しさを再び味わうことで正面から家族同士向き合うようになる姿や、父親として、子供たちに子供ならではの楽しさを教えていく様を描いた本作。芸達者な役者の見せ場を取りこぼさないように収めたせいか、細かいスケッチの詰め合わせのようなとっ散らかった印象は否めない。5家族平等に締めまで見せ場分担をしているので、散漫な印象も。とは言っても、さすが芸達者。シークエンス毎の笑いの爆発力は高く、散発になりがちな笑いに連続性を感じさせている。また、仲間内らしい息の合った一体感は、その場に一緒にいてひと夏を楽しんでいるような連帯感や懐かしさを感じさせてくれているので、少々の粗さはさて置き、満足度は決して低くない。
『もしも昨日が選べたら』のアダム・サンドラーを筆頭に、『チャックとラリー おかしな偽装結婚!?』のケヴィン・ジェームズ、『ロンゲスト・ヤード』のクリス・ロック、『がんばれ!ベンチウォーマーズ』のデヴィッド・スペードに、お楽しみ『ホット・チック』のロブ・シュナイダーと錚々たる顔ぶれが揃った本作。まぁ、“錚々たる”というか、いつもの。アンサンブルとなると一歩引いてしまうアダムの人の良さが出ちゃったか、アダムのみを堪能するには盛り立て役に回った本作は物足りないのだが、その分、盛り立てられた4人が大いに魅せる。中でも、キャラ的にはデブな普通の人以外に個性がないように見えるケヴィン・ジェームズの、非常に芸が細かく瞬発力のある笑いは見事。また、アダム映画のどこかに常に潜んでいる笑いのブービートラップのようなロブ・シュナイダーは、そのいつものインパクトそのままに出ずっぱり。完全に放牧中。観てるこっちが困ってしまうほど面白い。
このお馴染のアダムス・ファミリーのほかにも、妻に子供らという本当のアダムス・ファミリーや、40を超えてもそのプロポーションの見事さに一切の陰りのない『ダイヤモンド・イン・パラダイス』のサルマ・ハエック、『ヒストリー・オブ・バイオレンス』に続いて痛々しいチアガール姿を披露する、今回は珍しく人懐っこい可愛らしさを見せるマリア・ベロなど、隅々良い顔ぶれ。それだけに留まらず、出ずっぱりになったロブ・シュナイダーに代わって笑いの飛び道具として登場するのが、『コーヒー&シガレッツ』のスティーヴ・ブシェミ。基本3つくらいのシーンにしか登場していないのに、常にどっかに居たような印象を与えてしまう強烈さ。もうやだ、この人たち。
コメディはコメディでも、頭に“ラブ”が付かないと日本では公開されないアダム映画。それだけに端から劇場で観ることを諦めていたんで、たとえ頭を捻った形跡が全く見受けられない変な邦題が付けられてでもDVDが出た事は嬉しいなぁと、以前も書いたんですが、一応劇場公開する予定はあったんですねぇ、本作。『俺たちグローン・アップス』ってタイトルで。もうこの辺のことについては色々書き尽くしたのでもう言いませんが、ただ一言だけ。自分の仕事が嫌いなんですか?
水に放り込んでおけば、男の子ってのは概ね楽しむ
↓↓お帰りの際にでもぽちりと↓↓
これはDVDスルーでいいんじゃない?って思ってたら案の定、劇場公開なくなりました
笑えそうで笑えないのでザンネンです
豪華キャストなんだけどな〜^^
まとまりのない作品ではあるんですが、じんわりと楽しめる一本ではありましたねぇ。DVDストレートは仕方がないにしろ、もうちょっと気の利いたタイトルを付けてくれれば。。。
そんなアダム・サンドラーのキャラがどんな父親に?
と思ったら、正しい“子供”らしい夏の過ごし方、を自ら示してましたね(笑)
いつも通り、仲間たちと子供子供してて(´▽`) ホッ
ちゃんと邦題もつけて劇場公開を予定してたのに、結局DVDスルー。
最近は署名活動で劇場公開になって大当たりって作品も出現する中、アダム・サンドラー・コメディはダメなんでしょうか・・・
“ラブ”がついてりゃ公開するけど、ただのコメディじゃ公開しない。なんでしょうねぇ、その基準^^;