2001年 オランダ/アメリカ映画 111分 ホラー 採点★★★
エレベーターで遭った怖い目といえば、どう見ても刀傷としか思えない深い傷跡を無数に頭に刻んだ大きな人と二人きりだったことくらいしか思い出せませんが、エレベーターでのたまらなく怖いシーンがある映画って結構多いですよね。ざっと思い出すだけでも、『ゾンビ』『オーメン2/ダミアン』『サスペリア2』『殺しのドレス』『氷の微笑』などなど。なかなかの傑作揃いで。じゃあ、機械が意思を持って人間を襲う映画といえば、『マングラー』『地獄のデビルズトラック』『殺人ブルドーザー』……。んー、どれもこれもまぁアレでしたね。
【ストーリー】
ニューヨークの高層ビル“ミレニアム・ビル”のエレベーターで次々と悲惨な事故が起こる。まるでエレベーターが殺意を持ったかのような不審な事故を、エレベーター技師のマークと新聞記者のジェニファーが独自に調査を始める。
今ではポール・ヴァーホーヴェンの影に隠れる形となってしまっているが、オランダ映画界きっての娯楽派ディック・マースが自身の処女作『悪魔の密室』をセルフリメイク。ハリウッド映画らしく、機械が凶行を引き起こした原因を明確にしてしまったがためにオリジナルにあった冷たい不気味さこそなくなってしまったが、デビュー当初から作品に活かし続けられている独自のユーモア感覚は健在。一風変わった作品となっている。
ちびっ子のわんぱくアドベンチャーかの『小さな目撃者』が、女の子を主人公としておきながら意外に残忍なサスペンスアクションとなっていたのと同様、甘ったれたハリウッドルールに慣らされてしまった目には驚く展開もしばしば。ハリウッド映画じゃ子供は大抵死にませんからねぇ。
笑っている最中に残忍なシーンへと展開したり、緊迫感の溢れるシーンにベタなギャグをしゃあしゃあと挿入したりとオランダ流。飽きさせない展開だけに、本来のテーマ“なぜ機械が?”ってとこに意外性がないのが残念。せめて、偶然コウモリが突っ込んで、偶然作業員が怪我したおかげで血の味を覚えた為に、偶然黒魔術が成立してしまった殺人プレス機並にムチャな驚きが欲しかったところですが。
『ツイン・ピークス』でバイクで旅に出たっきり行方知らずだったジェームズ君が堂々と主役。元海兵隊員という設定ですが、ジャック・ニコルソンに逆らったから除隊ですか?エレベーターが苦手というナオミ・ワッツも、当時まだ売り込みに必死だったようで、やたらとボディラインを強調。どうにも彼女の醸し出す“安っぽさ”が苦手なんですが、今回はキャラ設定が安っぽいのでセーフ。そんな彼女も、今では巨大猿の恋人まで出世したんだから大したものですね。
エレベーターといえば首がもげるのが基本
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今ごろこの映画でTBをいただけるとは!
映画館に観に行きました。プレスシートをパンフレットと称して売ってました・・・。
とにかく、TPのジェームズ君が懐かしかったです。
ふらりと旅立ってしまったジェームズ君が、なんとなくゲイ風味増量で帰ってきたような気がするのは気のせいでしょうか?
黒魔術、ツボでした。(笑
コメント&TBありがとうございます!!
もう、そのくらいのおもいきりが欲しかったですよねw