1971年 アメリカ映画 101分 アクション 採点★★★
“1971年”ってのは良い年だったようで。『ダーティハリー』も『フレンチ・コネクション』もこの年。どっちも擦り切れるほど観てます。前々から観ようと思っていた本作ですが、何気にいつも後回しに。で、先日観たサミュエルの『シャフト』があまりにワンパクだったもので、「これはオリジナルで口直しせねば」と遂に。ビデオはだいぶ前から持ってたんで。
マフィアと対立関係にあるハーレムのボスから、マフィアに誘拐された娘の捜索を依頼された私立探偵のシャフト。黒人運動家や友人の警部補の助けを借りつつ、合間合間にとっかえひっかえ女性といちゃつきつつ事件を解決する。
やっぱり自分のテーマ曲を持つってのは男の夢です。自分のことを褒め称えてくれるんですもの、アイザック・ヘイズが。そのテーマ曲と共に現れる、やたらときまったいでたちのシャフト同様きらびやかな映画かと思いきや、会話の端々や登場人物たちが案外世知辛い。寒々とした黒人街を背景に、黒人が置かれている厳しい現状をきちんと盛り込んでいる。その厳しい現実の中を颯爽と駆け回り、どんな困難にも挫けないシャフトの姿は強烈にカッコよく、全く新しいヒーロー像として観客を熱狂させたのも納得。この辺の黒人客層向けの娯楽映画、いわゆる“ブラックスプロイテーション”については、各自がんばって調べて下さいね。興味があればですが。
権力にへつらわず、おしゃれで女にモテ、最後まで信念を貫き通すシャフト。この完膚なきまでのヒーロー設定の為、展開は非常に都合がいい。苦労らしい苦労をしない。その部分を拡大解釈したのが、リメイク版といったところだろうか?“女にモテモテ”という大事な要素を取りこぼしてしまったようですけど。この自己中心的なヒーロー像は、“おしゃれ”と“モテモテ”を取り除けば、ある意味セガール。まぁ、“モテモテ”かどうかで決定的な違いが生まれますが。“おしゃれ”についてはセガール自身はおしゃれのつもりなので触れない方向で。
セガールは自分でテーマ曲作っちゃいますが
↓↓ぽちりとお願いします↓↓
人気blogランキングへ