2006年 アメリカ映画 99分 コメディ 採点★★
ここのところ猫に囲まれた生活を送っているせいか、“猫派”と思われがちな私。でも、以前は犬派。今でも犬は好きですが、以前は文句なしダントツ犬派。正直、猫は苦手だった方で。従順で活発で、構ってもらうために必死にアピールする姿が可愛くて。構ったら構ったで、喜びのあまりわけが分かんなくなってしまう姿も可愛いもんです。ところがいざ猫を飼ってみると、「ほら、撫でれ」「ほら、構え」「もういい!もういい!しつこいなぁ!」という、常に上から目線ってのもなかなかいいもので。まぁ、基本飼っていればどんな動物でも可愛いんですけどね。

【ストーリー】
家庭を顧みず仕事一筋の地方検事代理のデイヴは、動物実験に関する事件を担当していた。そんなある日、娘のカーリーがその研究所に侵入、一匹の犬を救い出しシャギーと名付け家に連れ帰って来る。実はその犬には、不思議な力が秘められていた。そうとは知らず手を出したデイヴはシャギーに噛まれ、気が付くと犬に変身してしまっていた…。

1959年製作の『ボクはむく犬』のリメイク。監督は、役者として『ゾンビ・パラダイス/ゾンビが街にやってきた!』という素敵なタイトルの映画に出ていたとは思えないフィルモグラフィを持つ、『デイブは宇宙船』のブライアン・ロビンス。
内容自体は、“仕事一筋の主人公が想像を超える出来事に見舞われ、真の愛や幸せに気付く”っていう、いつものアレ。その鉄板テーマにビッタリと沿うディズニー映画らしい安全運転な展開には、特に不満はない。定番ならではの面白さや楽しさはある。ボールやフリスビーの魅力に抗えなかったり、嗅覚や聴覚が鋭くなったりする犬ギャグも概ね想定内で、退屈しない。しかしながら、あまりにテンポがトロい。100分を切る作品とは思えぬほどに、体感時間が長い。多少山あり谷ありの展開はするが、その高低差があまりに低い為か、作品のトーンに変化が乏しい。そのくせ、終盤は一気に物語を畳みこもうとする慌ただしさ。結果、その平板さとバランスの悪さが、作品のまどろっかしさを生んじゃっているのではと。

主演は『トイ・ストーリー3』『ギャラクシー・クエスト』のティム・アレン。彼独特の俗っぽさが出ている人間時代は良いのだが、犬方向にシフトしてからは面白い事をする一コメディアンに収まっちゃっていたのは残念。犬らしい純朴さを出したかったのかもしれないが、せっかくティム・アレンがやってるんだから俗っぽい犬でも良かったのでは。
一方、悪役には『アイアンマン2』『シャーロック・ホームズ』のロバート・ダウニー・Jr。再ブレイク直前ということもあってか、何か開き直った弾けっぷりが見事な怪演を。その他にも、『プレデター2』のダニー・グローヴァーや『40男のバージンロード』のジェーン・カーティン、今では妹の方が大活躍を見せる『ハプニング』のスペンサー・ブレスリンなど、思いがけない豪華キャストが嬉しい。まぁ、出ていただけって印象も拭えませんが、その分全身モップのような犬を筆頭に、尻尾だけ犬のコブラや顔だけ犬のカエルとか奇怪な動物が見せ場を作ってくれているので、奇怪な動物ファンには満足いく作品ではと。たぶん。

これが猫になる物語だったら、人間に戻る努力をしないまま完結しちゃいそう
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“ディズニー”という雛形にピッタリ収まり、“予定表通り”の展開で、それが段々眠気を誘い・・・(^^ゞ
>これが猫になる物語だったら、人間に戻る努力をしないまま完結しちゃいそう
激しく同意!!
万事予定通りかつ抑揚のない展開なんで、なんともダラダラとした。。。
傍から見ると、猫って本当に幸せそうなんですよねぇ^^;