2010年10月30日

スズメバチ (Nid de guêpes)

監督 フローラン・エミリオ・シリ 主演 ナディア・ファレス
2002年 フランス映画 108分 アクション 採点★★★

ベッドに入り、眠りに落ちるまでの“妄想タイム”がとっても楽しい私。実現することのない、あんなことやこんなことを妄想しております。妄想が過ぎて、眠れなくなる事も多々ですが。で、その妄想の舞台になることの多いのが、“籠城”。『ゾンビ』を観過ぎたのか、かくれんぼで隠れている時のドキドキが実は大好きなのか、籠城劇の妄想が多いんですよねぇ。まぁだいたい、ライフラインのバッチリ整ったショッピングセンターとかに立て篭もる、とっても都合の良い妄想なんですが。

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【ストーリー】
とある倉庫にパソコンを盗みに入った、ナセールら5人組。そこへ突如、アルバニアマフィアのボスを護送中の装甲車が突っ込んでくる。さらに、そのボスを奪還せんとする襲撃者集団が倉庫を取り囲み、彼らに向かって一斉砲火を浴びせ始め…。

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ホステージ』のフローラン・エミリオ・シリによる、ジョン・カーペンターの『要塞警察』にインスパイアされたというか、独自の『要塞警察』を作ろうとした感じっぽい一本。
窃盗団、特殊警察、夜警のそれぞれ3つの物語を同時進行に描き、ざっくりとしたバックグラウンドを描き終えた後は、舞台となる倉庫に集結させ、ひたすら襲撃と反撃のみを描くソリッドな作りの本作。描きたい物が、緊迫状態における物語ではなく、襲撃者のスタイルや状況など外的要素なのであろうから、物語の膨らみはさほど期待できない。
そのスタイルに集中的にこだわった甲斐もあってか、闇夜に赤く光る暗視装置を付け、サイレンサー付きの銃で音もなく襲ってくる襲撃者の姿は不気味で、緊迫感を大いに高める。どこからともなく現れ、死体を全て持ち去ってしまう様もホラー的で良い。ただまぁ、そのこだわったであろう部分以外は印象に残らないってのは、どうかとも。

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ちょっとレイチェル・ワイズっぽいナディア・ファレスを中心に、『ナイト・オブ・ザ・スカイ』『クリムゾン・リバー2 黙示録の天使たち』のブノワ・マジメル、“TAXi”シリーズのサミー・ナセルらが出演した本作。どのキャラクターもボンヤリとその背景を描くに留めているので、ある程度想像も膨らむが、ボンヤリし過ぎている感も。描き過ぎるのもアレだが、描き過ぎないのもどうだろ。おかげで、“最強のコック”セガール並みの活躍を見せる“最強の夜警”ルイの、その突拍子がないまでの強さが浮いちゃったような気も。散々思わせぶりな描写が多かったルイなんで、てっきり最後はくわえ葉巻で立ちこめる煙の中に仁王立ちしてくれるんじゃないのかと期待しちゃったものの、生死すら分からないボンヤリな終わり方にションボリ。敢えて非ハリウッド的なものを狙ったんだろうけど、ちょっと狙い過ぎたのかなぁって感じが。

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で、タイトルの“スズメバチの巣”ってなに?

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posted by たお at 01:46 | Comment(0) | TrackBack(0) | 前にも観たアレ■さ行■ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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