2010年 アメリカ映画 100分 ホラー 採点★★
可愛い羽根パタパタさせて気楽そうに見える天使も、結構大変なんですねぇ。戦わせられたり、伝言届けに行かされたりと、気まぐれな神さまの使いっぱしりに奔走する毎日のようで。「天使のような人だ」ってのは、つまり便利な奴ってことなんですね。

【ストーリー】
荒野に建つ一軒のダイナーにやって来た老婆が突如悪鬼に変貌し、店内の客を襲い始める。老婆を撃退したものの、外界からの情報を全て断たれた彼らは混乱するばかり。そこへ、大量の武器を抱えた男がやって来る。彼は、大天使ミカエル。人類を滅亡させようとする神が送り出した天使軍団と戦うために、神の命に背きやって来たのだが…。

『スーパーマン リターンズ』や『ナイト ミュージアム』など、多数の映画に視覚効果マンとして携わってきたスコット・スチュワートの長編デビュー作となるホラーアクション。
『ターミネーター』+『ドーン・オブ・ザ・デッド』+『ドグマ』−ジェイ&サイレントボブみたいな一本。人類を滅ぼそうとするのが悪魔ではなく神と天使であり、その神に反旗を翻した大天使が人類を守るために戦うっていう設定が燃える本作。それだけではなく、退路を断たれた一軒家での篭城劇や、人類を導く運命を背負った子供の誕生(しかもクリスマスに)、大天使同士の決闘と、これでもかって程面白くなりそうな要素がてんこ盛り。もう、文字を見てるだけでも燃え上がる本作なのだが、実際観てみるとビックリするくらい燃え上がらない。『ゴッド・アーミー/悪の天使』のように、その作品の色となる風味があれば面白くもなるのだが、本作にはその風味がない。無味無臭。なんと言うか、脚本をそのまんま映像にして、足りない部分やト書きの部分を台詞で済ませたかのような感じ。それか、永井豪の風味をごっそり削ぎ取った、絵だけは上手いデビルマンを読んでるような感じ。

大天使ミカエルに扮するのは、『ファイヤーウォール』『キス★キス★バン★バン』のポール・ベタニー。受け手の取り方次第で、善にも悪にもなり得るその風貌は、確かに本作のミカエルにうってつけ。まぁ、個人的に“天使”で“マイケル”とくれば、くわえ煙草に無駄毛だらけの太ったアイツが真っ先に浮かぶんですが、このマイケルもいい。
その他、『ジャーヘッド』のルーカス・ブラックや、『トランスフォーマー』『フォー・ブラザーズ/狼たちの誓い』のタイリース・ギブソン、ハリソン・フォードの失速後、見事にそのポジションを勝ち取った感のある『バンテージ・ポイント』『アメリカン・ドリームズ』のデニス・クエイドと、なかなかの顔ぶれが揃っているのだが、“その他”の範疇に収まってしまっているのが惜しい。
まぁ勝手な思い込みながらも、『コンスタンティン』のティルダ・スウィントンのような中性的な優男のイメージがあった大天使ガブリエルを、なんともごっつい『バタフライ・エフェクト』のケヴィン・デュランドが扮していたのは、ちょっとばかし新鮮でしたが。ちょっとだけ。

天使のような微笑み
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言いえて妙!
さすが、たおさん!!
>大天使ガブリエルを、なんともごっつい『バタフライ・エフェクト』のケヴィン・デュランドが
哀生龍も、おぉっ!と思いました。
肉弾戦向きの・・・(笑)
なんとも雑味のない作品で^^;
まぁ、線のぶっといガブリエルはびっくりでしたがw
マイケル、トラヴォルタがどんな天使なのか、気になるので今度見てみます(笑)
書いておきながら、トラヴォルタのマイケルがどんな話だったかサッパリ覚えてない私。ブクブク太った毛むくじゃらのオッサン天使ってビジュアルだけは強烈に覚えてるんですが^^;
私ももっと天使大戦争みたいなのを期待してたんですが、実際はこじんまりとしたものでしたね…。
ほんと、あらすじ聞いてるとすごく興味をひくのに〜(笑)!
>天使のような微笑み
これ、すごいツボです(笑)
ホント、ワクワクする設定なんですけどねぇ。。。
結局面白かったのは、天使のアイスクリーム屋ぐらいで。