2010年09月14日

チャーリーズ・エンジェル (Charlie's Angels)

監督 マックG 主演 キャメロン・ディアス
2000年 アメリカ映画 98分 アクション 採点★★★★★

予告編ってのは、ホント面白いですよねぇ。劇場を後にして、記憶に残ってるのが本編の前に流れた予告編だけだったりすることも少なくないですし。予告にそそられ観に行ってみれば、釣られた自分の愚かさを嘆くばかりの作品も数知れず。まぁ、本編内の面白いもしくは面白くなりそうなシーンばかりをギューっと1分くらいにまとめてるんで、予告編がつまらないわけがないんですが、数多の予告編に感じるドキドキとかワクワクだけが詰まっている映画ってないのかなぁと。

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【ストーリー】
人前に姿を現すことのないチャーリーの探偵事務所で働く、3人の万能美女。通称チャーリーズ・エンジェルズ。彼女らは、誘拐されたノックス・テクノロジーの若き社長ノックスの救出に成功するが、この事件の背後にはある陰謀が隠されており…。

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そんな夢みたいな映画が、これ。
70年代に人気を博した同名TVドラマの映画化を、ドリュー・バリモア自身が製作を務め、新鋭のマックGが劇映画初メガホンを握ったアクション。本家の方は、スクリーンの表紙を度々飾ったシェリル・ラッドを見て、幼心に「美人だなぁ」と惚れ惚れした以外は思い出もないので、チャーリーの声が同じってこと以外は特に触れず。
モトリー・クルーの“ライブ・ワイヤー”をバックにスカイダイビングをキメるオープニングシーンから、汗やら涙やらアレやらコレやら全身から色んな物が噴出してきそうな映画的快感堪能シーン続出の本作。色鮮やかな背景の中を、「キャッホーィ!」と全身全霊で楽しそうな主人公らが駆け巡る本作は、まるで色とりどりのオモチャが詰まった箱をぶちまけて、そのど真ん中に居るような楽しさ。
そもそも、美女と水着とカンフーとカーチェイスと爆発が一つになった作品を、嫌いになれるわけなんかない。そんな夢のような映画を求めてアンディ・シダリスの“ピカソ・トリガー”シリーズにまで手を伸ばし、「そんな甘い話はないよな…」と一歩一歩大人の階段を上って行った身としては、大好きな物が全部集まった上に面白いという本作は、まさに奇跡の一本。もちろんアンディ・シダリスはアンディ・シダリスで、巨乳の金髪美女と爆発を腹いっぱい食わせてくれたってことで、心の隅っこの方に師匠として君臨されておりますが。
確かに、「すげーすげー!」と興奮している最中にふと我に返ると、あれやこれやおかしな点に気付いたりもするし、ユエン・チュンヤンによるワイヤーに振り回され気味のアクションも目につく。ただ、「ん!?」と思った直後に美女と水着とカンフーとカーチェイスと爆発がやって来て、疑念が膨らむ前に心を鷲掴みにして「すげーすげー!」の世界に連れ去ってくれるし、アクションにしても、途中はグダグダでもキメのポーズだけはキッチリとキメるので、帳消し。この、最後はビシーっとキメるってのが重要。「3人でコスプレしてるだけじゃん」と揶揄する声もありますが、そうですけど何か?3人が普段着そうにもない扮装で「キャッキャ、キャッキャ」と楽しそうにしている様が、本作の楽しさを作り上げているんですし。

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主役のエンジェルを演じるのが、『ナイト&デイ』のキャメロン・ディアスと、『ラブソングができるまで』『2番目のキス』のドリュー・バリモア、『ラッキーナンバー7』『ブラッド』のルーシー・リューの3人。“天然・元ヤン・理数系”という、完璧なトライアングル。これを、“天然・ポッチャリ・キツネ目”と言っちゃうと、ただの悪口になっちゃうのでご注意を。この3人のキャラクターバランス、見せ場のバランスが見事な本作。それぞれの個性と容姿を活かした最善のショットと見せ場を作りつつ、基本3人揃って「ワーッ!」。誰も置いてけぼりにせず、突出させず、3人をバランス良く見せて、最後に「ワーッ!」
この3人のはしゃぎっぷりを、脇に回った面々がしっかりとフォローしているのも、本作の特徴。『月に囚われた男』のサム・ロックウェル、『ジャケット』のケリー・リンチ、『ウィラード』のクリスピン・グローヴァー、『シャドー』のティム・カリーら、原色のエンジェルに対して全体的になんか黒っぽい悪役勢も印象的なのだが、やっぱりエンジェルをサポートする男優勢が良い。
色々とあったルーシー・リューとは出来るだけ絡みたくないのか、一人芸が多かった『ブロークン・フラワーズ』のビル・マーレイに、得意の応援芸を全力で披露する『Gガール 破壊的な彼女』『キューティ・ブロンド』のルーク・ウィルソン、ウィルソン兄弟と言えば、ちゃっかり兄のアンドリューも出演。それに、ちょこっと顔出す『マインドハンター』のLL・クール・Jに、ドリューと結婚してたってよりは飼われてたって感じもする『ロード・トリップ』のトム・グリーンといった、なかなかの顔ぶれが集結。トム・グリーンに至っては、他と絡んでそうで実の所誰とも絡んでいない、独自の道を爆走。なんかこう、みんなで「エンジェル頑張れー!」ってやってるみたいなもんなんで、ある意味全部ルーク・ウィルソンでも良いかなと。
DVDで何度も繰り返し観ているにも関わらず、その度「すげーすげー!」と受ける印象が全く変わらない本作。なにやらブルーレイも出るらしく、「わざわざブルーレイに買い替えるようなソフトないなぁ」とぼやいていた私ですが、これは買い換えとこっと。

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もう、ここに住みたい

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posted by たお at 02:30 | Comment(4) | TrackBack(1) | 前にも観たアレ■た行■ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんにちは!

3人のコスプレ(私は特にルーシーが好きなんですが…)がカワイイですよね〜。
とりあえず、コスプレ!とりあえずアクション!な感じが今見てても派手で面白いです。
Posted by むら at 2010年09月15日 02:21
むら様、こんにちは!
「あのキツネ目め!」と、3人の中では評判の悪いルーシーですが、キツネ目好きの私にとっては堪りませんねぇ。
いやぁもう、何度観ても面白い作品で!
Posted by たお at 2010年09月15日 16:05
はじめまして。
「得意の応援芸」という的確な表現には笑ってしまいました〜!ルーク好きの私からするともっとメインで頑張って欲しいと思ってしまうのですが、そこが良さというか正に得意技のひとつですよね。
Posted by ソク at 2010年09月15日 16:39
ソク様、初めまして!
「頑張れー」って応援するか、「すごいねー!」って感嘆してるか、「まぁまぁまぁ」となだめてるかのどれかって感じもしますが、そこがルーク最大の持ち味!オーウェンも堪りませんが、こんな役どころのルークも良い!
Posted by たお at 2010年09月16日 02:23
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チャーリーズ・エンジェル
Excerpt: 作品情報 タイトル:チャーリーズ・エンジェル 制作:2000年・アメリカ 監督:マックG 出演:キャメロン・ディアス、ドリュー・バリモア、ルーシー・リュー、ビル・マーレイ、サム・ロックウェル あらすじ..
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Tracked: 2010-09-15 02:18