そんなもんで、前回書いた『月に囚われた男』には特別な思い入れが。ところが、レビューを書きながらいつものボウイ話を捻じ込んでみるも、どうもシックリこない。“スペース・オディッティに於けるトム少佐の孤独がどーのこーの”とか、“『地球に落ちてきた男』と対になっている邦題がいいねぇ”とか、“あの坊やがこんなに立派になって”とか書いてみたものの、なんとも場違いな気が。やっぱり、息子とはいえダンカン・ジョーンズという一個人の作品だし、そこに親父の話を盛り込むのはボウイファンとして「なんか違う」と思ったんで、レビューからはボウイの話はほぼカット。ただし、ダンカン・ジョーンズを語る上でボウイを外す事は出来ないのも事実なので、今回この記事を。まぁ、オマケみたいなもんですね。
で、ボウイとダンカンの関係を語る上で外せないのが、1971年に発売された『ハンキー・ドリー』収録の“クークス”と、1979年に発売された『ロジャー』収録の“ボーイズ・キープ・スウィンギング”の2曲。どちらも愛息子ダンカン(ゾウイと言った方がシックリきますが)に捧げられた曲。
“クークス”では、「君のためにへんてこなベビーベッドもトランペットも靴も色々いっぱい買ったよー!」と初めての子供に浮かれるボウイの気持ちがストレートに歌われ、一方、ギタリストにドラムをドラマーにベースを弾かせ、子供が初めての楽器で遊んでいる雰囲気を出した“ボーイズ・キープ・スウィンギング”では、男の子に成長した息子に対し「制服も着れるし、車の運転も覚えるし、なんと言っても彼女が出来る!幸運は君の物だよ!」と、明るい未来を歌い上げるボウイ。すっかり親バカ。
そんなダンカンも、今では期待される映画監督の一人に成長。本人も「一人前になったら、親父に正式に出演依頼したい」と言ってるようで。パパもきっと待ってるはず。
【クークス】
【ボーイズ・キープ・スウィンギング】
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