2009年 アメリカ映画 106分 コメディ 採点★★★★
年々知り合いこそ増えるも、“友達”と呼べる関係になる人はさっぱり増えない、たおです。まぁ、元々人見知りだし、女の人と話してた方が気が楽ってのもありますが、やっぱりたまには友人と何もかにもあけっぴろげにして「ウワァー!」と騒ぎたいもので。ただ、この歳にもなると大抵“家庭”が絡んできて、そう易々とバカみたいに遊び呆けるわけにもいかないんですよねぇ。
【ストーリー】
結婚を間近に控えたピーターは、ふと花婿付添人を頼めるような親友が誰もいない事に気づいてしまう。「これはいかん!」と親友作りに励むピーターだが、なかなか友人と呼べるような男性に巡り合えない。そんな中、ひょんなことで知り合ったシドニーと意気投合。二人でバカ騒ぎに明け暮れるが、その結果婚約者との関係がギクシャクし始め…。
何回観ても、面白いなぁ。
社会に出て結婚をし、ふと考えると学生時代のようにバカ騒ぎ出来る親友がいなくなってることに気付く、そんな中年男性の誰にも起こりがちな身近な題材を描く本作。男同士で遊び呆ければ彼女と上手くいかなくなり、彼女の為に親友と縁を切れば、気が沈む。作りはすっかり“男同士のラブコメディ”。
ベクトルこそ違うが、『大災難PTA』を彷彿させる本作。男と男の間に発生する“ラブ”を描いているのだが、敢えてゲイ的な香りを避けずに、その境界を曖昧にし大きな括りでの“ラブ”を表現。まぁ実際、男同士の友情も愛情も、根っこにあるのは一緒だと思いますし。
展開こそラブコメディの定番から一歩も外れない作りなのだが、そこに男同士がダラダラとカウチでだべってるような心地よいルーズさや、「このままが楽しいけど、そうも言ってられないなぁ」と考えさせられるアパトー風味が加わることで、登場人物と観客の立ち位置がより近づくことに。
父親よりも母親との関係の方が良好で、素直で細かい気遣いが行き届き、『ショコラ』と『プラダを着た悪魔』をこよなく愛する女性的な一面が強いので、女性の輪の中にはすんなりと溶け込むが、人目を気にして弾けることも下品になる事も出来ないので、男の中には全く溶け込めない主人公ピーター。女性にとってはゲイ友のような“安全圏の男性”。高確率で“良い人”呼ばわりされる人。そんなピーターを演じるのは、アパトーギャングの面々の中では“普通の人”を担当する事が多い、『40歳の童貞男』『無ケーカクの命中男/ノックトアップ』のポール・ラッド。まさに、うってつけ。
一方、細かい事はさして気にせず、男の子の夢が詰まった部屋で下品かつお気楽に日々過ごすシドニー。結婚を前提としない付き合いには最適。友達想いだが、その想いが一方通行になりがちなシドニーを演じるのが、アパトーギャングの脱ぎ担当、『寝取られ男のラブ♂バカンス』のジェイソン・シーゲル。これまた、うってつけ。そんなルーズな体型以外は共通点がなさそうな二人だが、息のピッタリと合った掛け合いと素のようなはしゃぎっぷりに、こちらもつられて楽しくなってしまう。
そんな彼ら以外にも、『スーパーバッド 童貞ウォーズ』『ファンボーイズ』のジョー・ロー・トルグリオ、『アイアンマン』『エルフ 〜サンタの国からやってきた〜』の監督でも知られるジョン・ファヴロー、『DOA/デッド・オア・アライブ』のジェイミー・プレスリー、超人ハルクご本人と、作品を存分に盛り上げてくれる顔ぶれが揃っているが、なんと言っても“サタデーナイト・ライブ”のジェーン・カーティンを観れたのが、とにかく嬉しい。たとえ頭がとんがっていなくても、暴走するニュース解説者に苦笑いをしていなくても、作品内で笑わせてくれるシーンが皆無でも、嬉しいものは嬉しいもんで。
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早速のコメントありがとうです!
これ気になってるんですよね〜
40歳の童貞男は笑えなかったけど、
関わってるメンツみたら面白そう。
40歳の〜ってシリーズ化しちゃった感じですね(笑)
若干下品さは低めなので、大丈夫かも。
にしても、ホントに“40歳の〜”って多いですねぇ。いよいよ私の時代がやってくるのか!?www
確かに!!
彼女の女友達とは上手く行くタイプの男と、彼女の女友達には紹介されないタイプの男。 反対の位置にいる男同士のラブコメが上手く成り立ってるのは、この年齢だからってのもあるんでしょうね。
>たとえ頭がとんがっていなくても〜〜
ギルダ・ラドナーがいてくれたら・・・と(涙)
天然キャラのギルダが脇に居てこそ、ジェーン・カーティンの苦笑いが映えるんですよねぇ。寂しい限りで。
ジェイソン・シーゲルいいですよね。
この映画の身近な感じっていうか親しみやすさっていうか、いろいろな面においておもしろかったです。
ジョン・ファヴローが最近、私の視界によく現れます。
ウィンブルドン、アイアンマン2、とこれと偶然3本続けてみたので。
エルフ〜も好きな映画です。
実際身の回りに居なくても、なんか仲間内の一人に居そうな気がするんですよねぇ、ジェイソン。