2009年 アメリカ映画 94分 アクション 採点★★★
おんなじ事をやっているのに、そこに至るまでの経緯によって評価が大きく変わることってありますよねぇ。普段なにをやってもダメな人がちょっと成功すると、すっげぇ出来る人のように見えたり、ケチな人に牛丼奢ってもらうと、なんか「御馳走になった!」って感じになったり。実際は、大したことじゃないのに。ということは、普段は優しくしないで、たまーに、それこそ鼻血出した女の子にティッシュ渡す程度の優しさでも見せれば、モテモテになるのでは?そりゃぁ、いいこと思いついた!
【ストーリー】
かつて同僚の裏切りにより瀕死の重傷を負い、警察を去ったローランド。そんな折、旧友の願いでニューメキシコに渡り、彼の娘のボディガードとして働くこととなる。しかし、その娘が何者かに誘拐されてしまい…。
ここの所、アクション映画としても、そもそも“映画”としても非常に厳しい作品が続いていたセガール。今回もいつもの年貢を払うつもりで拝見したのだが、これが意外と面白い。
まず、シンプルにまとめられたストーリーがあり、そのストーリーに起伏が施され、主人公と他のキャラクターの関係性が明確で、登場人物がストーリーにきちんと絡んでいる。まぁ、どれもこれも当たり前のことでしかないのだが、その当たり前が全く通用しない作品が続いてたもんなので、「わぁ、面白ーい!」となってしまうのも、致し方なし。確かに、物語が動き出すまで異常なまでに時間がかかるモタモタぶりは否めないのだが、「今日のすごく映画っぽーい」という驚きの方が大きかったので、この評価に。“セガールと触れあう内に真人間となっていくじゃじゃ馬娘”なんていう、最近のセガール映画では考えられない展開もありますし。もちろん、一見さんには過酷な映画であることには変わりませんが。
走る姿はおろか、肝心のセガール拳ですら後ろ姿。滅多に喋らず、たまに長いセリフがあると思ったら吹替え。全身像は滅多に映さず、基本しかめっ面のアップで90分やり過ごす。もうアクションスターとして別の次元に君臨していたセガールだったのだが、本作では違う。笑うし動くし喋る。身体もいつもよりは、ほんのちょっと細い。なんかもう、扱いが縁起物みたいな感じでもあるが、アジア趣向をほんの少し匂わせたり、昏睡状態であっても無敵だったり、セガールがニヤニヤし始めたら一目散に逃げた方がいいとか、無謀なチンピラ相手のセガールは、しゃがんだまま動かないガイル並みに危険だとかいう、かつてのセガール基本が蘇りつつあっただけでも、そりゃぁ嬉しいもんです。
でも、次回の年貢の取り立てはきっと厳しい
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