2005年 アメリカ映画 95分 コメディ 採点★
マッチョに子供を絡ませるジャンルが明確にあるようで。シュワにしろヴィンヴィンにしろ、コワモテでマッチョなだけのイメージから脱却したい場合に選択するみたいですね。傑作こそ少ないものの、無難に笑える映画がほとんどなので油断して観たら…。
【ストーリー】
独身生活を謳歌し、大の子供嫌いのニックは、街で見かけたスザンヌに一目惚れ。しかし、彼女は2人の子供を持つシングルマザー。スザンヌの仕事先のカナダまで子供たちを送り届ける約束をしてしまうニックだったが…。
まず、子供たちが可愛くない。憎悪すら抱くほどに。この手の作品の場合、子供の言動に触れ大人たちが責任感や愛情に芽生えていくのが定番だが、この作品の主人公たちに関してはさほど目覚める必要があるように思えない。誰ひとりとして、悪い大人がいないんだもん。彼らが、子供たちの邪悪ともいえる行動によって、散々な目に遭わされる様はホラーだ。『ホーム・アローン』では、悪人相手での行動であったため、見ている側も痛快に楽しめたのだが、その矛先が一般市民に向けられた時、“無邪気な子供”では済まされない事態が、待っている。
いちおう子供たちは、別れた父親が戻ってきてくれることを信じて、母親に近づく男たちを蹴散らしているのだが、その父親がだらしない人間であれば、子供たちが事実を知り、主人公と心を交わすようになるターニング・ポイントとして説得力が出てくる。だが、その父親もいい人っぽい。新しい家族と、とても幸せそうだ。こうなると、別れた原因は違う所にあるんじゃないかという疑念が湧き上がる。キミらが原因なんじゃないのか?。
子供らの風貌もそうなのだが、一目惚れした母親役の風貌もひどい。出来る限りオブラートに包んだ表現をすると、3万年ほど前の顔立ちだ。濡れ髪で笑う顔など、オッサンだ。この母親のワガママっぷりも閉口させられる。主人公をアッシーにしたあげく、子供たちを500キロも離れた地へ送り届けさせる。着くのが遅くなりゃ「8時まで着かないと、タダじゃおかねーぞ」と。キスもさせてくんねーのにだ。
ラスト近く、ようやく着いたカナダの地で、主人公や子供たちが訴える事情も聞かず一方的に別れを告げる母親にアイス・キューブがパンチでも食らわせてれば、ハッピー・エンドだったのに。無性にイライラしたい人にお勧め。明日は口直しに『わんぱくデニス』でも観ようかな。
オッサン二人と小鬼
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