2016年12月29日

エンド・オブ・ア・ガン 沈黙の銃弾 (End of a Gun)

監督 キオニ・ワックスマン 主演 スティーヴン・セガール
2016年 アメリカ映画 87分 アクション 採点★★

特別面白いわけでもなければ、「今回こそは面白いかも!」って期待感も全くないのに、なんでセガール映画を観続けてるんでしょうねぇ、わたしってば。「やっぱり今日もダメだった!」と、鑑賞後にある種の清々しさこそ感じられますが、別に作品のダメっぷりを楽しんでいるわけでもなし。おそらく、大ヒット作を作ろうとか賞を獲ろうとかいう映画人にありがちな欲じゃなく、食い扶持として映画を作り、それによって得られてるちょっとした優遇に満足している、なんか楽しそうな老後生活的なセガールの姿勢に、ある種の憧れを感じちゃってるのかもしれないですねぇ。

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【ストーリー】
フランス、パリ。元DEA捜査官のデッカーは、暴漢に襲われている女性リサを救出し暴漢を殺害する。しかし、その男はテキサスを拠点とする麻薬王の息子で、彼の車には巨額の金が隠されていた。リサからの誘いでその金を盗み出したデッカーは巨大麻薬組織に追われるが、セガールは無敵なので大丈夫でしたってお話。

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パリを舞台に、エルモア・レナード風の小洒落たクライムアクションにセガールが挑んだ意欲作。『リターンド・ソルジャー 正義執行人』以来ちょっとだけご無沙汰だった、キオニ・ワックスマンがメガホンを。
“意欲作”と書いてはみたものの、出来合いのパリの夜景を挿入してるだけで、あとはお馴染みのブカレスト撮影なのにパリと言い張る安普請っぷりや、ハードボイルド風のモノローグを挟み込んでるけど、セガールがあまりにモシャクシャ喋るんで何を言ってるのかさっぱり分からないし、分かったところで大したことは一言も言っていない、いつものセガール映画。『ゲット・ショーティ』風の軽快な音楽とは裏腹にさっぱり軽快じゃない展開や、「きっとここで笑わないとダメなんだね」とこちらが意図をくみ取ってあげないと機能しないギャグシーンの数々、意味深に最後まで顔を出さない麻薬王が結局物語に絡まないのでその演出が全く意味が無かったりする、やってみた意欲だけを褒めるしかない一本に。
セガールが映画製作中最も楽しみにしているであろうハッピータイムも、お相手が改造乳の自称美人さんだったせいか、最近は女優が脱いだ時にしか見られなくなったセガールの満面の笑顔も元気なさげだった、なにかと残念な本作。それでも、太り過ぎちゃって目が開いてるか閉じてるのかさっぱり分からなくなったセガールが、ハッピータイムの時ばかりは目を見開いている様や、やたらと女性に言い寄られる謎のモテモテ設定が施されている様に、楽しいことだけをやろうとしている理想の老後像が感じられちゃうんで、これでも採点は甘めに。

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意欲の大半はここに

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posted by たお at 13:49 | Comment(0) | TrackBack(1) | 前にも観たアレ■あ行■ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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