2015年 アメリカ映画 94分 ホラー 採点★★★
随分と久しぶりに使うフレーズでございますが、シャマラニストのたおです。何気なく使ってたこの言葉がシャマラン映画を語る際に他所でもよく使われるようになっちゃいましたし、いつの間にか別の有名人が生み出した言葉のように言われ始めちゃったみたいだから、もう使うのやーめよっと。なんか恥ずかしい感じがしてきちゃいましたし、そもそも最近のシャマランをさっぱり追っかけてないエセシャマラニストなので。
【ストーリー】
若い頃に実家を飛び出してから両親とは音信不通となっているシングルマザーに育てられた、ベッカとタイラーの仲良し姉弟。母が実家とのわだかまりを残しているので祖父母に会ったことの無い姉弟のもとに、祖父母から休暇を利用して遊びに来ないかとの誘いが。ドキュメンタリー作りに夢中のベッカはこの機会に家族の物語を作ろうと、タイラーと共にカメラ片手に一週間の予定でペンシルバニアへと向かうのだが・・・。
『エアベンダー』『アフター・アース』と全く観る気にならない作品が続いていたので、私自身は『ハプニング』以来となるシャマランが脚本と監督を手掛けたホラーサスペンス。長編2作目となるオリヴィア・デヨングと、『アレクサンダーの、ヒドクて、ヒサンで、サイテー、サイアクな日』のエド・オクセンボウルドが主演を。あら、二人ともオーストラリア人。
家族の再生と赦し、過去から目を背けず克服する。また、農場の一軒家を舞台に分かりやすく散りばめられた伏線がクライマックスに活きてくる、とどのつまり『サイン』のセルフリメイクな趣が強かった本作。全裸の徘徊婆さんが夜中にドアをガリガリする、「なんか嫌なものを見てしまった!」って恐怖がこみ上げると同時に笑いもこみ上げてくるみたいな、なかなかそうとは受け止めきれないが実は全力で笑かしに掛かっている“シャマランギャグ”も豊富でしたし。怖さと優しさが混在したベッドサイドストーリーのような物語展開や、精神障害や痴呆といった現実問題にホンノリと超常現象的な香りを漂わせるのも非常にシャマランらしくて楽しめた一本。
しかしながら、老夫婦の秘密が明らかになるクライマックスからのダラダラ感は少々頂けず。今更な感じが拭えないPOVの手法にもこれといって工夫や絶対的な必然性を感じず。ただまぁ、かつてシャマラン作品のDVDにもれなく付いていたなんとも扱いに困る少年時代の自主製作映画からも伝わってくる、技術や才能なんかを問わない溢れんばかりの映画愛みたいなものもそのPOVの手法から伝わってくるし、謎やそのヒントの散りばめ方、その状況に姉弟を置くための仕掛けも結構細かく丁寧だったので採点は甘めに。
注文の多い老夫婦
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