2015年12月30日

2015年11月/12月度 ベスト&ワースト

あらあらまぁまぁ気が付いたら年末も年末、ド年末ですよ。そんなわけで今回のランキングは合併号で。まぁ、半分は忘れてたからなんですけど。

ベスト
@ホーンズ 容疑者と告白の角
Aしあわせはどこにある
Bビッグゲーム 大統領と少年ハンター

2か月合計でもベストの作品が無理やり選んで3本しか浮かばなかったってのが、11月度のランキングを飛ばしてしまったもう半分の理由で。そんな中でも、娯楽要素をごった煮気味にぶち込みながらも破綻せず、尚且つ愛やら友情やらの上っ面を引っぺがすストーリーがある種痛快だった@が面白かったなぁと。音楽の使い方も好みでしたし。Aはもうサイモン・ペッグの可愛らしさに。「ハーリン先輩の変わりにボクが作ったダイ・ハード3です!」みたいなハーリン愛に溢れたBも好きでしたねぇ。

ワースト
@呪怨 -終わりの始まり-呪怨 -ザ・ファイナル-
Aシグナル
B007 スペクター
C靴職人と魔法のミシン
Dロスト・リバー
Eパージ
Fライフ・アフター・ベス
Gデッド・ハンティング
Hモール・コップ ラスベガスも俺が守る!

その反面、ワーストは粒揃い。それも「もうちょっと頑張ればなぁ…」ってのじゃなく、もうただ好きになれないって奴ばかり。心穏やかに過ごしたい年の瀬を、妙にイライラしながら過ごす羽目に。中でも怖い映画を作るとか面白い映画で儲けるとかいう基本的姿勢を全て失い、冠だけに頼りきって関係者だけが儲かればいいという邦画業界の縮図のような@がダントツ。ADGは基礎なくして雰囲気で逃げきろうとした作品。巷では絶賛なので多少言葉は選ばせてもらいましたが、ボンドっぽい記号だけを集めて「ボンドです!」と言い張ったBは、やっぱり好きになれず。ツ○ヤ限定レンタルってのが悉くハズレだったってのも特徴だった月でも。

そんな年末でございましたので、せめて大晦日と正月くらいは良い映画体験をして過ごしたいなぁと。“ロード・オブ・ザ・リング”フルマラソンとかして。なにはともあれ、皆様も良い大晦日と正月を。では!

【2015年11月/12月度 全鑑賞リスト】
ビッグゲーム 大統領と少年ハンター ★★★★
捜査官X ★★★
ヘッドハンター ★★★
料理長(シェフ)殿、ご用心(再鑑賞) ★★★
誘拐の掟 ★★★
モール・コップ ラスベガスも俺が守る! ★★
ピッチ・パーフェクト ★★★
22ジャンプストリート ★★★
リピーテッド ★★★
デッド・ハンティング ★★
スティーブン・キング 血の儀式 ★★★
シグナル ★★
ライフ・アフター・ベス ★★
エンド・オブ・ホワイトハウス ★★★
ウルフクリーク 猟奇殺人谷 ★★★
オーバー・ザ・トップ(再鑑賞) ★★★
さまよう魂たち(再鑑賞) ★★★★
靴職人と魔法のミシン ★★
ロスト・リバー ★★
パージ ★★
呪怨 -終わりの始まり- ★★
呪怨 -ザ・ファイナル- ★★
007 スペクター ★★★
ターミネーター:新起動/ジェニシス ★★★
しあわせはどこにある ★★★★
パージ:アナーキー ★★★
ホーンズ 容疑者と告白の角 ★★★★


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2015年12月29日

ホーンズ 容疑者と告白の角 (Horns)

監督 アレクサンドル・アジャ 主演 ダニエル・ラドクリフ
2013年 アメリカ/カナダ映画 120分 ファンタジー 採点★★★★

最近はようやっと以前ほどは目や耳にしなくなりましたけど、震災直後はやたら“絆”って文字が躍っておりましたよねぇ。あと“共感”ってのと。薄々実感している脆さや薄さに対する不安の裏返しなのかもしれませんけど、乱用される様がなんかとっても嫌だったんですよねぇ。なんと言うか、「同じになれ!」と強要されてる感じがして

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【ストーリー】
最愛の恋人メリンが何者かによって惨殺されたイグは、容疑者として住民からのバッシングとマスコミによる執拗な追及に晒されていた。そんなある朝、目が覚めるとイグの頭部から二つの角が生えてくる。しかも、その角が生えてからというもの、誰もがイグに対し秘めていた秘密を打ち明けるようになってしまう。その能力を用い、イグは真犯人捜しを開始するのだが…。

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スティーヴン・キングの息子ジョー・ヒルによる原作“ホーンズ 角”を、『ピラニア3D』のアレクサンドル・アジャが映画化したダークファンタジー・スリラー。
打ち明けられる秘密が大体エロ方面というダークコメディの要素を持ちながらも、不変と思われた家族愛や友情、小さな町で辛うじて保たれていた調和などが一つの殺人事件によって脆くも崩れ去り、その全てを失ってしまう恐怖と言うものを意外ときちんと描かれていた本作。軽々しく口にされる愛や友情をシニカルに見つめ、殺された天使のような恋人が静かな水面に投げ入れられた小石のような波紋を呼ぶ存在のように描きながらも、最後にはしっかりと真の愛を描いて救いあげる純粋さを兼ね備えていた物語も魅力。メリンの最後の台詞も、なかなかぐっとくる。如何せん原作を読んでいないので本作を観た限りで感じたことではありますが、子供時代を盛り込む構成や、愛する者を失う恐怖を描く題材はパパ・キングの遺伝子を否応がなしに感じさせるが、ナイーヴさを残す締めくくりは現代っ子らしいといったところか。
ホラー作家としてのアジャを期待すると少々肩透かしを食う可能性もあるが、ベタと誇張の使い方が案外上手い彼らしさを楽しめた一本。また、主人公が大のボウイファンという設定もさることながら、オープニングで使われるボウイの“ヒーローズ”が叶わぬ夢を語り合う恋人同士ってのを強調する非常に正しい使い方だったってのもありましたので、お馴染みのボウイ・アドバンテージで★ひとつ無条件で追加。

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結果的に全員に嫌われてたことが判明する切ないにも程がある主人公イグに扮したのは、たぶん一般的にはハリポと同一化されているのであろうダニエル・ラドクリフ。生憎私自身はメガネの魔法使いを一本も観たことがないので、小さな町で暮らすには少々居心地の悪そうなちょいゴス寄りの青年としてぴったりの風貌だったなぁと。なんとか・カルキンにジャレット・レトをブレンドしたような感じで。
一方、恋人のメリンに扮したのは『ダークナイト ライジング』のジュノー・テンプル。ピストルズを語る上では外すことの出来ないお父様には、青春時代に大層お世話になりましたよ。また、『インターンシップ』のマックス・ミンゲラや、汚れれば汚れるほど色気の出てくるTHE GREY 凍える太陽』のジョー・アンダーソンらも出演。考えてみたらメインの4人全員がイギリス人。
その他、『48時間』のジェームズ・レマーや、『トワイライトゾーン/超次元の体験』のキャスリーン・クインラン、その優しく悲しげな顔がピッタリだった『ドライブ・アングリー3D』のデヴィッド・モースに、何でもいいから有名になりたい田舎者って役柄がこれまた似合いすぎていた『ビッグムービー』のヘザー・グレアムといった、良い趣味したキャスティングも魅力だった一本で。

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だから「腹を割って話そう!」ってのが嫌い

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2015年12月27日

パージ:アナーキー (The Purge: Anarchy)

監督 ジェームズ・デモナコ 主演 フランク・グリロ
2014年 アメリカ/フランス映画 103分 サスペンス 採点★★★

描きたいことを全て盛り込むってのは、本や連続TVドラマならまだしも、映画では基本的に無理なことなんですよねぇ。回転率云々をさて置いても、20時間の映画とかってなかなか食指が伸びませんし。でも、その“描けない”がある意味映画の醍醐味でもあると思ったりも。削りに削り、大胆に省略しつつもテーマを見失わず尚且つ面白い作品に仕上げるってのが、映画作家の腕の見せ所ですし。

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【ストーリー】
全ての犯罪が合法となるパージが数時間後に迫る中、家路を急いでいたシェーンとリズの夫婦の車が故障し、街中で立ち往生してしまう。一方、低所得者地域で暮らすシングルマザーのエヴァのアパートには襲撃者が現れ捕えられてしまう。そして、事故で失った息子の仇を討つため、レオは完全武装で街へと繰り出す。そんな彼らが出会い…。

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ジェームズ・デモナコによる一晩だけ国中が無法地帯となる様を描いた、なんかGTAオンラインの日常の映画化みたいな『パージ』の続編にあたるアクションスリラー。
“何をやっても許される”という設定に頼りっきりな骨組みだけ映画だった前作に比べれば、ごく一部の富裕層が全てを握る民主主義の皮を被った封建社会である現実に対する批判や、動きを増したドラマ描写、制度下における日常の変化など格段と改善されていた本作。また、設定の“いくらなんでも…”感も、支配層の姿がより明確になることで、大衆のガス抜きであったコロシアムでの殺し合いに熱狂する民衆と仕掛け人の関係図のように辛うじて無理のない感じに。足手まといはただただ足手まといなだけというイライラ人物描写は相変わらずだが、“戦う男”が非常に似合う『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』のフランク・グリロが中心にどんと構えているので、その辺の不満もある程度解消。にしても、ここ数年のグリロの活躍っぷりは凄いなぁ。
三部作の最終章となる『The Purge 3』が現在撮影中らしいんですけど、恐らく本作で描かれ始めた反政府グループの戦いが中心になるのかと。確かにそれ以外はない展開ですしその点には不満がないんですけど、でもこの三部作って余裕で一本の作品に収まるんじゃないのかなぁって気も。一作目は極端な話テロップやナレーションで事足りる内容でしたし、本作も佳境に入るまでのプチクライマックスって印象が。なんというか、どうしても三部作にしなければならない内容ではない感じがするんですよねぇ。まぁ、最近こういう水増しミニシリーズ作って多いんですけど、正直あんまり好みのやり方ではないかなぁと。

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「自分だけ楽しければいい」ってのは結局言い訳でしかなく

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2015年12月26日

しあわせはどこにある (Hector and the Search for Happiness)

監督 ピーター・チェルソム 主演 サイモン・ペッグ
2014年 ドイツ/カナダ/イギリス/南アフリカ映画 120分 ドラマ 採点★★★★

他人の悪いところばかりに目が行く人っていますよねぇ。で、会話の切り出しは得てして誰かの悪口。どういう心理状態がそうさせるのかはちょいと分りかねますけど、そういう人って自分より劣ってる部分を見つけだすことで優越感とか幸福感を味わってるんでしょうかねぇ。比較することによって得れる幸せって、なんかあっという間に手からこぼれ落ちそうな気が。

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【ストーリー】
ロンドンに暮らす精神科医のヘクターは、美しい恋人クララと共に何不自由ない生活を送っていた。しかし、患者たちの不満を聞き続けている内に自分までもが幸せなのかどうか分からなくなってしまう。意を決して本当の幸せを調べるため、イギリスを飛び出し旅に出たのだが…。

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精神科医フランソワ・ルロールによるベストセラー“幸福はどこにある 精神科医へクトールの旅”を、『マイ・フレンド・メモリー』のピーター・チェルソムが映画化したコメディドラマ。
様々な幸せの形を巡った末にたどり着く“本当の幸せ”が、思いのほか説教臭くも宗教臭くもない、目に見える形も含め非常に分かりやすく腑に落ちる形で示してくれた本作。“笑い6:真面目4”のドラマバランスも安定感抜群。そんな作品の出来自体も悪くないんですけど、やはり本作の良さは『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』のサイモン・ペッグがほぼほぼ全て
その素直さ故に日常に不満を感じることもなく、ある種流されるままホワンと生きているヘクター。なんかラッコ。攻撃的になることも他者を見下すこともないその性格が様々な人たちのと出会いを生み、その人たちの言動を素直に正面から受け入れる。一方でアホちゃん的な頑固さを持ち合せ、一度自分で決めたことはどんな状況に陥っていてもやり遂げないと気が済まない。また、表立って頑丈を高ぶらせることもないが、それは心の中に子供時代の自分をシェルターとして持ってるからだったりも。
ホワホワンとした人当たりとアホちゃん要素、困り顔の入り混じった笑顔と残る子供っぽさ。そんなヘクターを、サイモン・ペッグが“TOP3可愛いペッグ”に入る持ち前の可愛らしさで抜群の好演。悪くないが記憶に残りにくい一本を、印象深い可愛い映画に仕上げてくれていたなぁと。

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そんなほぼサイモン・ペッグで出来ていた作品ではありますが、共演陣の充実っぷりと妙演も忘れ難し。
中でもヘクターの恋人クララに扮した、ペッグとは『ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!』でも共演しているロザムンド・パイクが素晴らしい。恋も仕事も好調なクララ。母親的な懐の深さと物事を順序立てて進めれるだけの心の余裕を持ち合せているようでいて、実のところ常に追い詰められて心がパンク寸前の状態にいるって様を、冷たさと怖さを感じさせる貼りついた笑顔で好演。“不安”ってのを表現するのが非常に上手い女優だなぁと。
また、男女間での時の流れ方の違いってのを明確過ぎるほど分かりやすく表現してくれた『フライトナイト/恐怖の夜』のトニ・コレットや、基本的にはゲスな人種なのだが、ヘクターと接する中で抑え込んでいた人の良さが漏れ出てしまう様を巧みに見せてくれた『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』のステラン・スカルスガルドや、『バレッツ』のジャン・レノ、老いたヒッピーというかグルのような雰囲気すらあった『ドラゴン・タトゥーの女』のクリストファー・プラマーらも印象的だった一本で。

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この状況全部が幸せの塊

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2015年12月24日

スコット・ウェイランド/ウィンター・ワンダーランド (Scott Weiland / Winter Wonderland)

ソロアルバムが出る度に「まだ頑張ってる!」と「もっと頑張れるのに!」という複雑な心境にさせられたスコット・ウェイランド。やっぱり寂しいなぁ…。

【Scott Weiland - Winter Wonderland】


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2015年12月23日

なぜそのタイトルに

youtubeで海外の予告編を良く観てるんですが、「コレ面白そう!」と思った予告編があっても予想外の邦題で公開されたりソフト化されたりするんで、気付かぬままスルーしちゃうことが多いんですよねぇ。
そんな感じの一本が、日本では来年の2月に公開予定の『X-ミッション』。91年の『ハートブルー』のリメイクなんですけど、30年以上も前の作品とは言えそれなりの知名度と一定の支持を受けている作品なのに、なぜそんなタイトルに。その辺がさっぱり理解できないので、いつも通り思い込みと決めつけで憶測してみようかな。

@担当者が『ハートブルー』のリメイクだってことを知らない
A配給会社が違うので同じタイトルを使う許可が下りなかった
Bこっちの方がカッコいいと思った

まぁ、@はないだろうと。だったらだったで、そんな奴に給料払っちゃう会社をある意味尊敬しますし。で、まずBもないでしょうねぇ。サーフィンだけがメインじゃなさそうなんで“ブルー”ってのもアレだとは言え、それはないなぁ。だって、なんかDVDスルーのちびっ子スパイアドベンチャーみたいなタイトルですもん。
そうなるとAってのがリアルなんですけど、それならそうでもうちょい交渉できなかったものなんでしょうかねぇ。手持ちの古い作品が再度注目されるチャンスでもあるんで、双方にメリットがあるような気もするんですが。確かにそれでオリジナル版のソフト売上が劇的にまで伸びるとは考えにくいですけど、大手レンタルショップなんかが定番商品として取り扱うかもしれないんですけどねぇ。交渉の余地がないくらいガチガチに様々な権利問題が絡み合ってるならしょうがないですけど、じゃぁせめて『ハート★ブルー』にしちゃうくらいのトンチを利かせてもらいたかったなぁと。

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タグ:雑記
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2015年12月22日

ターミネーター:新起動/ジェニシス (Terminator Genisys)

監督 アラン・テイラー 主演 アーノルド・シュワルツェネッガー
2015年 アメリカ映画 126分 アクション 採点★★★

タランティーノやキューブリック、クリストファー・ノーランにリチャード・リンクレイターといった、映画好きが好むとされる映像作家たちが案外苦手な私。そんな中でも、ジェームズ・キャメロンがどうにも肌に合わず。楽しんだ作品はあるんですけど、人や物語といったソフトよりもハードに目が行ってるような、冷たく光った鉄板のような味わいが苦手だったりも。相変わらず分かりにくい例えでアレですが、なんか全盛期のセガのゲームみたいな印象。私自身はどちらかといえばナムコとかジャレコが好きだったんですよねぇ。

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【ストーリー】
人類と機械が壮絶な戦いを繰り広げていた2029年。抵抗軍のリーダーであるジョン・コナーの活躍で追い詰められた機械軍は、ジョンの母親サラを殺害し存在そのものを抹殺する為タイムマシンを使って1984年に殺人マシンを送る。サラを守るためジョンの右腕カイル・リースもその後を追うが、辿り着いた1984年は聞いていたはずの時代とは全く異なっていて…。

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シュワルツェネッガーが『ターミネーター3』以来12年ぶりに復帰したことも話題となった、“ターミネーター”シリーズ第5弾。『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』のアラン・テイラーがメガホンを。
厳しいことから言えば、ターミネーターのようでいてターミネーターを観ている感じがしない本作。疑似親子愛がテーマにありターミネーターに人間味が増したとは言え、“シュワは機械”である基本を表現しきれず、“機械みたいなシュワ”で終わってしまった故かと。“機械みたいなシュワ”は“いつものシュワ”、イコール“ターミネーター”にはならず。また、時間軸が変わったのを良いことに好き放題やるのはいいが、新シリーズ開幕を宣言するだけの世界観を作れてるわけでもなければ、旧世界観を巧みに盛り込めてるわけでもない中途半端さも気になる所。スケールが大きいはずなのに見た目はTVサイズの演出手腕や、次に繋げるための伏線が伏線として機能する気に留める演出ではなく、思いつきでそこらに撒きっぱなしで忘れ去られてしまったような雑な所も目に。液体金属に浸っただけでアップデートされちゃう安易さには唖然としましたし。
とは言っても、1〜2作目の世界が微妙に変わってる様は良く出来たパロディのような楽しさがありましたし、個人的には大好きな3作目から“ロボットは重くて硬い”ってのを継承して、やたらと「ガイーン!ゴイーン!」なる様も嬉しかったので採点は甘めで。

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サボタージュ』のシュワが当然ターミネーターに扮してるのだが、目立つ老いをどうするかと思ったら“生体部分は老いる”という微妙に納得できる設定で華麗にスルー。これにより“古いがポンコツではない”という、老いにより身に付いた哀愁を巧みに作品内で活かすことに。この旧世代の抵抗や滅びゆく者の最期の一手のような哀愁が非常に良かっただけに、無理にシュワを機械にせず、モデルとなった人間って設定でも良かったのかなぁとも。“人間味を増しても機械は機械”として描くバランス感覚が作り手になかっただけに。
『3』以降扱いの雑なジョン・コナーに扮した『ゼロ・ダーク・サーティ』のジェイソン・クラークや、頼りがいの無いカイルに扮した『アウトロー』のジェイ・コートニー、そのカイルが持ってた写真から察するに相当写真映りの悪い妙にプリンプリンなサラに扮したエミリア・クラークに、出来ればランス・ヘンリクセンにやって欲しかった84年の生き残り役に扮した『セッション』のJ・K・シモンズなど、決して悪くない顔触れが集まってた本作。ただ、存在はドデカイが決してドラマの中心に立つ役割ではないシュワばかりに偏ってしまい、ドラマ部の主人公であるはずの人間勢の描写が弱過ぎたせいか印象に薄し。サイバーダイン襲撃が起きてない設定なのでダイソンがまだ生きてるなど、膨らませれば面白くなりそうな物語なだけに、シリーズをバラバラにして組み直し楽しんでるだけな作りが惜しかったなぁと。

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時間軸が違うと顔も変わる?

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2015年12月21日

007 スペクター (Spectre)

監督 サム・メンデス 主演 ダニエル・クレイグ
2015年 イギリス/アメリカ映画 148分 アクション 採点★★★

高級スーツに身を包んで高級車を乗り回し、世界各地の名所で美酒&美女三昧。しかも全部会社の金。人を殺しても建物を壊してもお咎めもなければ後始末も後片付けも他人に任せっきりで、車も当然乗り捨て。そりゃぁ憧れちゃうよなぁ、スパイってのには。案外スパイやジェームズ・ボンドに対する憧れって、ここにあるんだろうなぁ。

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【ストーリー】
メキシコでの一件でMから職務停止を命じられたボンド。その頃ロンドンでは、スパイ不要論を掲げるマックス・デンビによる新諜報部の立ち上げが画策されていた。表立っての活動が出来なくなったボンドであったが、これまでの事件の背後に巨大組織の存在があることを知り、その真相を探るため秘密裏に動き出すのだが…。

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シリーズの中では異例の連作となるダニエル・クレイグ版007第4弾。前作『007 スカイフォール』から引き続き『ジャーヘッド』のサム・メンデスがメガホンを。
ボンドの既存イメージからの脱却から始まったダニボンがボンドへの原点回帰を図ったことで話題を呼んだ前作『007 スカイフォール』。そこから更に“ボンドっぽくなった”とのコメントをそこかしこで見掛けた本作なんですけど、そもそも“ボンドらしさ”ってなんなんでしょうねぇ
アストンマーチンにウォッカ・マティーニ(ステアじゃなくシェイクで)、ガジェット満載の車にタキシード。確かにこれまでのボンドを彩ってきた要素はたんまりと盛り込まれてますけど、これらってのは例えが古くてアレですけど、千昌夫のモノマネをする際のホクロと変わらないんですよね。ボンドを表す際の記号でしかない。それだけをもって「ボンドらしい!」とするのは、ホクロを額に張り付けただけの人に対し「千昌夫そっくり!」と言ってるのと同じ。
お持ち帰りした美女を部屋に置き去りにしてド派手なアクションを繰り広げるオープニングや、美しい未亡人から色仕掛けで秘密を聞き出す様、『007/ロシアより愛をこめて』や『007/私を愛したスパイ』を彷彿させる列車内でも攻防に、雪山でのアクション。本作の見せ場はどれもこれもボンドらしい状況を描いているのだが、そこから感じられるのは“これぞボンド!”という充足感ではなく、“ボンド的ななにか”程度のものしかない。
それもこれも、ボンドっぽさをボンドならではにするひと手間がことごとく欠けているからなのではと。
それは「すぐ戻る」と美女を部屋に置いて大立ち回りをした後、何食わぬ顔で戻って来ていちゃつき始めてからのタイトルバック突入であったり、秘密を喋った未亡人がボンドの腕の中で息を引き取ることであったり、格闘シーンの合間にふと挟まれるユーモアであったり、雪山ではとりあえずスキーという定番さなどのひと手間。それらこそが少なくても私がボンド映画に感じられる“らしさ”なのだが、それが見事なまでにない。

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もともと何作目から観ても大丈夫な敷居の低さと最低限の充足感を与えるクォリティ、そして代々積み重ねて受け継がれてきた“らしさ”が魅力だった本シリーズ。確かに時代とのズレが生じ、時代への迎合を余儀なくされるケースもあったが、それでも守るべき点は守られてきた感も。ただ、父の死去後に跡を受け継いだバーバラ・ブロッコリが実権を握ってからは、その迎合っぷりが加速度を増して“らしさ”すら見失ってきた印象すら。なんと言うか、敷居は高くないが値段以上の満足感を与えてきた街の高級洋食屋を企画会社が買い取り、支えてきた料理人を解雇してチェーン化したような感じ。昨今の作風の重々しさも、元々価値のあった看板に勝手に本来以上の重みを付けたしたかのようでも。これはこれで姿勢を貫き通せばいいのだが、新生ボンド像が早々と行き詰るとすぐさまベタベタのボンド像へと急転回。ただ、戻してみたは良いが料理人も秘伝のソースも捨ててしまったので、それっぽい味を急遽あしらうインスタント感否めず。時代と共に変化しなければならないのは十分理解できるが、らしさを失ってまでをも続けることには意味があるのかと思ったりも。
そもそも本作、設定や脚本がどうにも弱い。宿敵ブロフェルドを引っ張り出してきたは良いが、幼年期からの妙な因縁を付けてしまったおかげで「パパがボクよりボンドばっか相手するー!」と幼稚な動機が全面に出た、なんとも悪の首領としてのカリスマ性の無いブロフェルドに。スペクターも現実味こそあれど、要は悪い営利団体でしかない。ダニボン4作の背後に暗躍していたという設定だが、それまで白猫を撫でる手のシーンのようなものが一切なかっただけに、唐突感ハンパなし。なんかテコ入れされた少年マンガみたい。ブロフェルドは登場するなりベラベラ背景喋って、尚且つのこのこと前線にやって来た挙句に捕まるし。

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“ダニエル・クレイグはボンドにだけは見えない”ってのは常々言ってきたことだし、だからこそ彼でしか生み出せないボンド映画ってのがあると思ってたんですけど、この2作でのボンド回帰はダニボンに違和感を生み出すのみ。残念ながらダニエル・クレイグを活かすわけでもなければ、ボンド映画としての基本を守るわけでもない、ただ看板と記号に頼りきった一本に。
また、最年長ボンドガールとして話題を呼ぶも、老いを隠しきってない映像の中で秘密を喋るだけの小さい役柄だった『シューテム・アップ』のモニカ・ベルッチや、既に『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』という別の人気スパイシリーズで印象的な役柄を演じてただけに二番煎じ感が抜けきれなかったレア・セドゥ、モリアーティのイメージまんまだったアンドリュー・スコット、扱いがジョーズ的なグラントだった『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』のデイヴ・バウティスタ、卑屈さこそあれど分かりあうことが決してない別人種的な怖さまでは至ってなかった『グリーン・ホーネット』のクリストフ・ヴァルツなど、顔触れは良いが扱い方が安易なキャスティングも気になった印象も。お楽しみのテーマ曲も甘ったるい上に安易な人選で好みではなし。
ただ、ジュディ・デンチのMに辟易していた分、『グランド・ブダペスト・ホテル』のレイフ・ファインズによる官僚的な冷たさを持ちながらも行動的な新Mは非常に刺激的な存在であったし、ダニエル・クレイグのボンドに限界を感じつつも、『女王陛下の007』同様愛する者の為に職務を離れる本作のボンドの姿に、シリーズの中の異色という存在意義を見出せたので★ひとつオマケ気味で。

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次こそはと願い続けた9年間

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2015年12月19日

2年連続で

人生の中で音楽がある程度の割合を占めてくれればいいなぁって願いから、名前に無理やり“音”の字をねじ込んだウチの長男も今年で小学6年生。これといって楽器を指導したわけでも音楽論を教えたわけでもなく、私の好きな曲を「コレ、カッコいいだろ?」「うん!カッコいいね!」、「このソロ、すげぇだろ?」「うん!すげぇね!」と聴かせてただけだったんですけど、アホなりの素直さ故か3年生の時に加入した学校のブラスバンドの中でみるみるスネアドラムが上達し、今では小学生としてはちょっと注目されるだけの腕前に。

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で、今日。去年に引き続き2年連続でマーチングの全国大会に出場した息子。そんでもって、2年連続でえっちらほっちら大宮に出向いた我が一家。学校としても初の連続出場だし、去年ちょっとスネアが注目されたせいかパーカッションをドドーンと前に出した曲編成で、6年生なので息子にとって最後の大会になるってのもあって緊張しながら観てたんですけど、やりやがりましたよ息子は。アホならではの緊張感のなさで、去年の銀賞を超える金賞を獲得しやがりましたよ。ちょっと調べたら、息子の学校史上でも初のようですよ。
大宮から戻って来てネットの中継で表彰式の様子を観てたんですけど、さぞかし息子も喜んでいるんだろうと思いきや、賞状を貰う部長の後を何故かついて行って係員に止められてみたり、渡されたトロフィーをまるでその辺で拾った木の枝のように持ってたりと、いつも通り何も考えてないアホっぷり全開である意味安心。

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それにしても、毎朝「おかーさーん、何着たらいーのー?」と自分で服を選べなかったり、やることを伝えるも20字を超えると途端に脳が溶け始めたり、スター・ウォーズを観ながら「オレ、小さい時オビ・ワンになりたかったんだよねぇ」と言ってたのに「オビ・ワンって緑のだっけ?」と、今目の前のユアンを観てオビ・ワンを思い出したはずなのにその記憶がすかさずヨーダにすり替わる、そんなアホな子なのに、お父さんの昔からの夢だったドーム公演ってのをあっさりアリーナ2年連続出場で超え、しかも現在モテ期に突入中。いつかは息子にありとあらゆる面で抜かれると思ってたんですけど、こんなにも早く抜かれてしまうとは。いやぁ、嬉しいもんですねぇ。
なんとも親バカ全開の記事ではありますけど、めでたい日だったのでご容赦を。アホ息子め!

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タグ:雑記
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2015年12月16日

呪怨 -ザ・ファイナル-

監督 落合正幸 主演 平愛梨
2015年 日本映画 89分 ホラー 採点★★

プロレスラーの引退宣言同様、映画の“ファイナル”ってのも全く当てにならない言葉ですよねぇ。シレーっと続きが作られたりしますし。まぁ、「次回を乞うご期待!」と終わりながらも、あれこれあって作られなかった作品も少なくないですけど。『レモ/第1の挑戦』とか。そんな言ってみただけの“ファイナル”であっても、とりあえず最低限それっぽくアレコレ解決してみせるもんですよね。普通は

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【ストーリー】
小学校教師をしていた妹の失踪を不審に思った麻衣は、妹が不登校児の佐伯俊雄の家を訪れていたことを知る。手掛かりを得るため佐伯家を訪ねる麻衣だったが家はすでに解体され、そこに居た男性から「これで呪いが断ち切られた」と告げられる。しかし、呪いは終わっておらず…。

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呪怨 -終わりの始まり-』の続編。前作同様、落合正幸がメガホンを握り、清水崇と高橋洋はノータッチ。
前作とほぼ同じ不満しか浮かばないので、正直書くことのない本作。と言うか、更に悪い。同じことを繰り返してるだけで何がどう“ファイナル”なのかもサッパリですし、前作の締めくくりであった“新ママ佐々木希”ってのもないがしろ。俊雄君をメインに据えるのは目先を変えるって意味ではいいのだが、スープの中でクラゲのように俊雄君が漂ってたり、エレベーター内にミッチミチに俊雄君が詰まってたりと、本気で怖がらせようとしてるとは思えぬ珍シーンばかりの連続で根本的に怖くない。俊雄君がこうだから伽椰子に期待をすれば、やっぱり前作同様ただのおばちゃん。ちょっと怖いおばちゃん。フレディやジェイソンがさっぱり怖くない作品にシリーズの冠を被らせる意味がないように、伽椰子がちっとも怖くない本作に呪怨を名乗らせる意味がない。

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相変わらず音響がただただ喧しく、女子高生がさっぱり女子高生に見えないだけだった本作。ビデオ版『呪怨』が好きだっただけに劇場版『呪怨』のパワーダウンにがっかりしたものですけど、本作後に観てみると、静寂と間の使い方の巧みさ、呪いのビデオや新耳袋などからのネタの持ち込み方の上手さなど改めて感心させられる描写が多いこと。特に伊東美咲の襲われるシーン。テレビキャスターの顔が奇怪に歪み、恐怖のあまりベッドにもぐると手には落としたはずのキーホルダー。恐る恐る布団の中をのぞくと、そこに伽椰子。そのリズムの素晴らしいこと。清水崇の恐怖演出ってのはスゲェんだなぁと再確認。他の題材であればちょっと分かりませんけど、正直なところ落合正幸に呪怨は向いてないんだなぁってのだけは伝わった一本で。

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呪怨だと思ったら呪怨的な別物だった時のヘタリ感

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タグ:★★ ホラー
posted by たお at 23:53 | Comment(2) | TrackBack(9) | 前にも観たアレ■さ行■ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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