2008年04月25日

ゾンビーノ (Fido)

監督 アンドリュー・カリー 主演 クサン・レイ
2006年 カナダ映画 93分 コメディ 採点★★

“ゾンビ”ってのは、便利ですよねぇ。恐怖の怪物として扱うも良し、愚かな人間の象徴として扱うも良し、笑い飛ばすも良しですもの。ゾンビ映画は山ほどありますが、それぞれのゾンビが持つ意味合いが違うってのも、この便利さの賜物なんですかねぇ。

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【ストーリー】
突如発生したゾンビとの戦いに勝利した人類は、ゾムコム社が開発したゾンビを従順にする首輪を使い、ゾンビを使用人として飼っていた。ロビンソン家もゾンビ飼うことにしたが、いじめられっ子で友達の居ないティミーは無関心。しかし、そのゾンビがいじめっ子からティミーを救ったことをきっかけに、二人は大の仲良しに。だが、“ファイド”と名付けられたそのゾンビが近所のお婆さんをついつい食べてしまい…。

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ゾンビブームになると必ず1〜2本は出てくる、変化球ゾンビコメディ。
豊かさと平和を象徴するかのように美しい50年代風の街並を舞台に、アットホームコメディとゾンビを共存させた本作。ノーマン・ロックウェルの絵の中に何食わぬ顔でゾンビがいるような違和感は強烈だし、見栄と自尊心に囚われて互いに向かい合うことのない家族の姿や、人種問題、上っ面の平和に隠された闇など、風刺もかなりきつめに効いていて、非常に良し。ただし、その風刺にしろブラックさにしろ、違和感と直球的な描写に頼りきっている感も強く、何気にゾンビが居る違和感からもう一歩のヒネりがないのは残念。ファイドが家庭に変化を与える様も、友情を育む様も、子供のちょっとしたワンパクが血塗れの大惨事を招く様も全く同じテンポで撮られているせいか、非常にマッタリとしたまどろっかしさも辛い。

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“なんとかカルキン”にはまりそうなクサン・レイの可愛らしさが、本作を“ゾンビが出てくる『わんぱくデニス』”にしている大きな要因であるのだが、酸いも甘いもキレイゴトも汚点も全て曝け出す大人勢も頑張っている本作。『マトリックス』でも充分にお母さんっぽかったキャリー=アン・モスの見栄っ張りママぶりも、『ハピネス』以降、いつ「実はお父さん、若い男の子が大好きなんだよ」とカミングアウトするかハラハラしてしまう『愛についてのキンゼイ・レポート』のディラン・ベイカーの歯車の合わないパパぶりも、本作のシニカルさをベースアップしている。これでビリー・コノリーにもうちょっと“バブっぽい”ゾンビさがあれば、文句もないんですが。

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臭くはないんですか?

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posted by たお at 00:25| Comment(4) | TrackBack(8) | ★★(暇なら) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする