2008年04月29日

沈黙の激突 (Attack Force)

監督 ミヒャエル・ケウシュ 主演 スティーヴン・セガール
2006年 ルーマニア/イギリス/アメリカ映画 94分 アクション 採点★

またまたセガールに年貢を納める時期が。セガール映画には末永く付き合っていく覚悟ではありますが、最近ちょっとばかし取立てが厳しいような気も。「観ましたよ」って自己申告だけで、なんとかハンコを頂けないものでしょうか?

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【ストーリー】
軍部だったかどこだったかが極秘に開発した薬品によって超人化したらしい女性に、優秀だという設定の部下が殺されいたくご立腹のセガール。

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“沈黙”で“激突”とくる、脳裏に浮かぶ「ぽふっ」ってな感じの衝突音が些か弱々しいセガール映画。監督は、いつものミヒャエル・ケウシュ。
ダラッと始まってボツッと終わる本作。“薬品によって超人化”って設定が辛うじて他のセガール映画と区別させてくれる以外は、“どこで・誰が・何を”といった基本的なことすら理解しづらい混沌ぶりはいつものセガール映画で。終盤に突如現れる“ノブ”と呼ばれる設定上たぶん日本人の兵士が「クワッ!クワラッ!」と意味不明の言葉しか喋らないなど、徹頭徹尾心がこもっていない本作ではあるが、若手が辛うじて整えた舞台にセガールがででーんと現れ、「よよよいのよい」と肩の力が抜け切ったアクションを披露するクライマックスには、一種の名人芸を観たような錯覚さえ覚えることも。こういう“食い扶持”としての映画ってのも、結構好きだったりもしますし。

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ここんとこ“動かない・喋らない”という、アクションスターとして滅多に見かけない存在になっていたセガールだったが、本作ではオープニングから案外喋る。声は丸っきり別人ですが。画面からちょっとでも目を離すと、今誰が喋っているのかわからなくなるほどセガールの声が二転三転する本作。セガールの声に似せようとする努力も途中でどうでもよくなったのか、時折別のキャラクターがセガールにあててる声と丸っきり同じ声で喋ったりするので、混沌としたストーリー以上にこっちが混乱。さすがにセリフを読むことすら面倒くさくなったとは思えないんですが、なんかトラブルがあったんでしょうかねぇ?理由がなんであれ、これで「完成!」ってしちゃうのも凄いですが。
ところで、エンドクレジットを見るとセガールの“スタント・ダブル”のほかに“フォト・ダブル”ってのもいるんですが、フォト・ダブルってなんですかねぇ?海外版のジャケットに写っている、どう見てもセガールだけには見えない細面のお方のことなんですか?

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次はもう、なーんにもしない

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2008年04月27日

クライモリ デッド・エンド (Wrong Turn 2: Dead End)

監督 ジョー・リンチ 主演 エリカ・リーセン
2007年 アメリカ/カナダ映画 97分 ホラー 採点★★★

「どれどれ、何か新しい映画でも観ようかねぇ」とビデオ屋に行けど、邦画の新作棚は“泣かせ”で埋め尽くされ、「そんなに泣きたいのかねぇ」と半ば呆れがら洋画の新作棚を覗けばゾンビだぁ拷問だぁと、やけに血生臭い。ここまで両極端になるのも珍しい気もしますが、まぁどっちも人が死なないと物語にならないって意味では似たようなもんですねぇ。

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【ストーリー】
リアリティショーに出るために、ウエスト・バージニアの森へと集まったTVクルーと出演者の若者たち。しかしその森には奇形化した食人一家が潜んでおり、一人また一人と彼らの餌食になっていく。

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人里離れた地で道に迷った若者が食人一家に襲われるという、まんま『サランドラ』なストーリーや容赦ない残酷描写よりも、エリザ・ドゥシュクの容赦ない胸元に目が釘付けとなってしまった『クライモリ』の、思いがけない続編。
森の中で大変な目に遭うってベースは変わらないが、“まずは増量”という続編の法に則った本作。女性がモツをボトボトとこぼしながら真っ二つにされるオープニングから、血糊量も下品度も食人一家の人数もボリュームアップされ、開き直ったやり放題感が魅力の本作。“リアリティーショー”って素材が上手く活かされているとは思えはしないが、ランボーモードに突入した元軍人が食人一家に戦いを挑む節操のない展開も、そのやり放題感を強めてくれて、これまた良し。

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『テキサス・チェーンソー』などのホラーやTVで、ある意味堅実な仕事をしていると言えるエリカ・リーセンや、『ファイナル・デッドコースター』で頭がスマッシュしていたテキサス・バトル、同作でどう見ても保護者にしか見えなかった女子高生を演じていたクリスタル・ロウなど、若手はワンサカ出ているが前作のエリザ・ドゥシュクの胸ひとつにも敵わない小粒ぶりが厳しい本作。しかしながら、そんな若手を尻目に一人気を吐いているのが、オルタナ関係では欠かすことの出来ないヘンリー・ロリンズ。『ザ・チェイス』でその野太い首を武器に警官役を熱演するなど、音楽関係以外での仕事振りも随分と目立っているが、本作でもその野太い首を武器に元軍人役を。精子の薄そうな若手ばかりが右往左往するデジカメ独自のぺらい画像の本作中、ヘンリー・ロリンズが映るシーンだけはちゃんと“映画”っぽくも。やっぱり、こういう“濃さ”ってのは大事ですねぇ。

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後ろには立たれたくないが、人の後ろにはなんぼでも立つ

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posted by たお at 00:26| Comment(2) | TrackBack(0) | ★★★(まぁまぁ) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年04月25日

ゾンビーノ (Fido)

監督 アンドリュー・カリー 主演 クサン・レイ
2006年 カナダ映画 93分 コメディ 採点★★

“ゾンビ”ってのは、便利ですよねぇ。恐怖の怪物として扱うも良し、愚かな人間の象徴として扱うも良し、笑い飛ばすも良しですもの。ゾンビ映画は山ほどありますが、それぞれのゾンビが持つ意味合いが違うってのも、この便利さの賜物なんですかねぇ。

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【ストーリー】
突如発生したゾンビとの戦いに勝利した人類は、ゾムコム社が開発したゾンビを従順にする首輪を使い、ゾンビを使用人として飼っていた。ロビンソン家もゾンビ飼うことにしたが、いじめられっ子で友達の居ないティミーは無関心。しかし、そのゾンビがいじめっ子からティミーを救ったことをきっかけに、二人は大の仲良しに。だが、“ファイド”と名付けられたそのゾンビが近所のお婆さんをついつい食べてしまい…。

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ゾンビブームになると必ず1〜2本は出てくる、変化球ゾンビコメディ。
豊かさと平和を象徴するかのように美しい50年代風の街並を舞台に、アットホームコメディとゾンビを共存させた本作。ノーマン・ロックウェルの絵の中に何食わぬ顔でゾンビがいるような違和感は強烈だし、見栄と自尊心に囚われて互いに向かい合うことのない家族の姿や、人種問題、上っ面の平和に隠された闇など、風刺もかなりきつめに効いていて、非常に良し。ただし、その風刺にしろブラックさにしろ、違和感と直球的な描写に頼りきっている感も強く、何気にゾンビが居る違和感からもう一歩のヒネりがないのは残念。ファイドが家庭に変化を与える様も、友情を育む様も、子供のちょっとしたワンパクが血塗れの大惨事を招く様も全く同じテンポで撮られているせいか、非常にマッタリとしたまどろっかしさも辛い。

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“なんとかカルキン”にはまりそうなクサン・レイの可愛らしさが、本作を“ゾンビが出てくる『わんぱくデニス』”にしている大きな要因であるのだが、酸いも甘いもキレイゴトも汚点も全て曝け出す大人勢も頑張っている本作。『マトリックス』でも充分にお母さんっぽかったキャリー=アン・モスの見栄っ張りママぶりも、『ハピネス』以降、いつ「実はお父さん、若い男の子が大好きなんだよ」とカミングアウトするかハラハラしてしまう『愛についてのキンゼイ・レポート』のディラン・ベイカーの歯車の合わないパパぶりも、本作のシニカルさをベースアップしている。これでビリー・コノリーにもうちょっと“バブっぽい”ゾンビさがあれば、文句もないんですが。

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臭くはないんですか?

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posted by たお at 00:25| Comment(3) | TrackBack(5) | ★★(暇なら) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年04月22日

フライボーイズ (Flyboys)

監督 トニー・ビル 主演 ジェームズ・フランコ
2006年 イギリス/アメリカ映画 138分 アクション 採点★★★

遠い昔の思い出とか、思い出したくもない過酷な体験ってのを話すときって、ついつい美化しちゃうんですよねぇ。でも、別にそれって悪いことではないと思いますけど。

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【ストーリー】
第一次世界大戦最中の1916年。様々な事情から不参戦を決め込むアメリカを飛び出しフランスへと渡った若者らは、義勇兵としてフランス空軍“ラファイエット戦闘機隊”に加入。初めての飛行機に戸惑う彼らも無事訓練を終え、いよいよ実戦へと向かうが…。

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俳優としてのキャリアも相当なもののトニー・ビルによる、実話を基にした一本。
戦争当時の過酷な生活、戦場の地獄絵図を再現する戦争映画が多い中、かつての戦争映画にあったロマンを感じさせる本作。それぞれの問題を抱える若者たちの成長、友情、恋愛、師弟愛など訓練映画特有の要素を漏れなく盛り込み、CGを併用した迫力溢れる複葉機による空中戦を楽しませてくれる。精巧なCGをメインに使いながらも、ノスタルジーを感じさせるミニチュアワークを思わせる映像も、本作にぴったりとはまっている。製作のディーン・デヴリンの趣味が出たのか、巨大飛行船が“スター・デストロイヤー”に見えてくるスター・ウォーズばりのクライマックスの迫力も相当なものであるし、ツボを押さえたドラマも悪くはないのだが、いささか人物描写が雑。メインの人物はいいとして、途中参加組がいつの間にかバタバタと死んでいるんで、「あれ?今死んだのダレ?」となること甚だしい。

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13/ザメッティ』同様主人公の後ろに突っ立ているだけのオーグスタン・ルグランなど、メインキャスト以外の扱いが非常にぞんざいであった本作ではあるものの、目元のくしゅっとした具合と全体の濃ゆさが時代背景にぴたりと収まるジェームズ・フランコは、なかなかいい感じ。「牧場持ってました」って感じしましたし。
で、『クリムゾン・リバー2 黙示録の天使たち』『エンパイア・オブ・ザ・ウルフ』のジャン・レノ。まぁなんと言うか、とっても楽そうな最近よく見るいつものジャン・レノでしたよ。

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最近仕事が楽しい

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posted by たお at 22:53| Comment(4) | TrackBack(10) | ★★★(まぁまぁ) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年04月20日

5月から

「あ〜、もう踏んだり蹴ったりだよぅ」と愚痴りつつも、「“踏んだ”うえに“蹴ってる”んだから、なんか圧勝じゃん」とも思っているたおです。こんばんは。昨日『フライボーイズ』観たんでレビューでも書こうかと思いましたが、眠いんでまた今度に。
で、ここんとこ本業が忙しくてサッパリ更新しないサブタレでございますが、来月以降さらに更新が滞るかもです。いや、キッパリ滞ります。あ、でも今月とあんま変わんないかもです。アヤフヤですいませんねぇ。いやですね、ついこの間今の会社に転職して、出来ることしかやらない無理のない仕事振りでマッタリとしてたんですが、来月転属することになっちゃいまして。まぁ人事異動はしょうがないんですが、うちの会社でも“足引っ張りランキング”一二を争うダメ店舗を任せられるとなれば、話は別。「全く新しい発想と視点が必要なんだよ!」と力説されましたが、私がただの変わり者かつ頑固者であることには気付いてないんでしょうか?どうなることやら私が一番心配なんですが、「いやだ!」とは言えないし、いや、一回だけ言いましたが、やらざる得ないようなので来月からはより一層忙しくなるかなぁと。ただまぁ、映画も観ないで、釣りもしないで、カブトムシも追っかけない人生なんてつまらないにも程があるので、ほどほどのサブタレますんで、今後ともよろしくです。じゃ、おやすみなさい。

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posted by たお at 22:43| Comment(4) | TrackBack(0) | 日々のあれこれ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年04月17日

地球外生命体捕獲 (Altered)

監督 エドゥアルド・サンチェス 主演 アダム・カウフマン
2006年 アメリカ映画 88分 ホラー 採点★★★

子供の頃は、カエルを捕まえてはロケット花火に括りつけて飛ばしたり、トンボを捕まえては鯉がわんさかといる池でバクバク食われる様を眺めてたりと、子供らしい残酷さに満ち溢れた遊びに呆けていたもので。無論トンボやカエルにとっては甚だ迷惑な話であるのだが、必死に抵抗する姿に「あぁ、コイツらも生きているんだから逃がしてやろう」と思うほどお利口さんでもなく、噛まれたりすると「虫のくせに!気分悪い!」と怒るだけなんですよねぇ。この大人げのなさは、いまだに変わりませんが。

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【ストーリー】
少年時代に宇宙人に連れ去られ、その後の人生を狂わされたデューク、コディ、オーティスらは、復讐の機会を待っていた。そんなある夜、彼らは森の中で遂に宇宙人を捕獲。彼らと共に宇宙人に連れ去られた過去を持つワイアット宅で、積もりに積もった積年の恨みを果たそうとするが…。

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今となっては“大いなる一発屋野郎”との呼び声も高い、『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』のエドゥアルド・サンチェスによるSFホラー。
登場人物数ひと桁、舞台は森とガレージ、大半の時間は会話のみと、明らかに低予算の極みを見せる本作。明るい場所では毛布やら何やらでグルグル巻きにされ、その全容が明らかになるのは常に薄暗い場所という宇宙人の造形も、額になにやら女性器みたいなのがついてる以外はこれといって見所もない。しかしながら、「ない袖は振れん!」とばかりの開き直りとアイディアとハッタリで乗り切る姿勢は立派。本来なら見せるべきである主人公らの過去の出来事を会話だけで済ませ、別に見せなくてもいい“宇宙人との臓物引っ張りっこ”を延々と見せ付けるサービス精神は見事。必殺技が“内臓引っ張り”って宇宙人なんて、見た事ないですし。恨みを晴らしたいも、“下手に殺せば宇宙人らが一気に攻め込んで来て人類は滅亡しちゃうから殺せないけど、やっぱり殺したい”という、人類の命運が田舎のレッドネック四人組に握られているのも、かなりのスリリングさ。“ゲテ映画”と言われればそれまでの作品ではあるが、会話の中で人物関係図に深みを持たせ、基本的には“いい奴ら”である主人公らが見せる、男っぷりの良さも好み。身を挺して友を守ろうとする男たち(及び内蔵はみ出して死にそうだというのに、主人公の恋人に「奴の元カノは酷かったけど、キミは素敵」と言える気遣い)の物語は、やっぱり無条件に好き

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捕まえた当人たちが一番驚いて

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posted by たお at 23:20| Comment(0) | TrackBack(1) | ★★★(まぁまぁ) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年04月16日

ヒットマン (Hitman)

監督 ザヴィエ・ジャン 主演 ティモシー・オリファント
2007年 フランス/アメリカ映画 93分 アクション 採点★★★

一年以上一緒に働いているにも関わらず、その人がメガネを掛けていたかどうかさっぱり思い出せないほど他人に興味のないたおです。仕事仲間の家族構成とか血液型とか、全然知りません。興味ありません。そのせいか、周囲からは“クールな人”と思われがちですが、いえいえ全然。興味が湧く人に対しては、もうガンガン行きますし。滅多にそういう人いないんですけど。まぁその“クールな人”って勘違いのおかげで、ちょっとでも優しい事をすると“実は物凄く優しい人”と更に勘違いされるので、たまに得をするんですが。

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【ストーリー】
幼い頃から組織によって殺しの技術を叩き込まれた凄腕の殺し屋“ナンバー47”。彼は依頼されたターゲットであるロシアの政治家の暗殺に成功するが、それらが全て罠であった事を知った彼は、事件の鍵を握る娼婦のニカと共に陰謀の首謀者を探し出そうとするが…。

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人気ゲームソフトを新鋭ザヴィエ・ジャンが監督したアクション。
ゲームの映画化ということもあって、アクロバティックなアクションばかりの一本になるのではと危惧していたが、構図のビシリとキマったスタイリッシュなガンアクションが魅力的な本作。映画的な派手さを持ちつつも、無駄の少ない動きは観ていて気持ちが良いもので。「殺し屋としては、後頭部のバーコードは目立ちすぎるんじゃないのか?」という疑問や、結局のところストーリーの肝となる陰謀がどんなものなのか良く分からないってのは致命的でもあるのだが、一本の映画の屋台骨を支えるには充分過ぎるほどキャラの立つ主人公、魅力的な登場人物とさり気ない心情描写、スパイ映画気分を味わえるヨーロッパの風景、そしてオッパイに血飛沫と、押さえる所はシッカリと押さえた“わかってる”作りが全体を救うことに。どうも、最近こういう“わかってる”映画ってのは、ベッソン経由じゃないと観れなくなってる気も。まぁ、だからといっていつまでも『レオン』を引き合いに出すのは、芸がないとも思いますが。

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元々は『トリプルX』のヴィン・ディーゼル主演で企画がスタートした本作。坊主ですし。で、なんだかんだあって結局ヴィンはプロデューサーの一人として名前を残すだけになったようですが、本作の主役を演じるには、その思いのほか優しいオメメとむっちりとしたマッチョ具合はどうかと。そうなると、ナイフのようにシェイプされた肉体と、命乞いなんて全く無駄のような気がする狂気を孕んだ眼差し、それでいて人間的なユーモラスさをも醸し出す『ダイ・ハード4.0』『ガール・ネクスト・ドア』のティモシー・オリファントは、まさにはまり役。基本的にジェームズ・ボンドもそうなんでしょうが、「人を殺してる時以外はチャーミング」ってセリフが似合う俳優なんて、そうそういませんし。
そんなティモシー・オリファントによって存分にキャラ立ちさせられた“ナンバー47”が本作最大の魅力であるのだが、今回は変装してトム笑いをしないで済んだ『M:I-2』『ダーク・ウォーター』のダグレイ・スコットや、007の最新作“Quantum of Solace”のボンドガールに抜擢されたオルガ・キュリレンコらの魅力も忘れ難い。特にオルガ・キュレリンコの。脱ぎっぷりの良さとか色々と。

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キャラ勝ち

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2008年04月15日

バイオハザード III (Resident Evil: Extinction)

監督 ラッセル・マルケイ 主演 ミラ・ジョヴォヴィッチ
2007年 フランス/オーストラリア/ドイツ/イギリス/アメリカ映画 94分 アクション 採点★★★

人前で平然と惚気たりするのは得意なほうじゃないんで、自分からわざわざ話題にすることはないんですが、如何せん“自分が惚れた女が一番”と思ってしまいがちな私なもんで、自慢こそしないが何気にあちこち連れ回してたりも。いやぁもう、恋ってのは怖いですねぇ。

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【ストーリー】
Tウィルスの感染が世界中に広まり、人類は砂漠化した地上で絶滅の危機に陥っていた。そんな中、アリスは離れ離れとなっていたカルロスら生存者グループと合流。アラスカが安住の地との情報を得た彼らは、燃料の補給の為廃墟と化したラスベガスへと向かうのだが…。

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なまじ良い部分もある為、観る度に「“わかってる”人が一から撮り直してくれないかなぁ…」と元も子もないことを思ってしまう、日本の人気ゲームの映画化第3弾。前作『バイオハザード II アポカリプス』に続き今回も製作と脚本をポール・W・S・アンダーソンが務め、今回監督に抜擢されたのは『ハイランダー/悪魔の戦士』『シャドー』のラッセル・マルケイ。
装甲バスが炎天下の砂漠を走る『マッドマックス2』風デストピア風景をバックに、マカロニ風アクション、いつもの“リプリー・サーガ”にゾンビを少々と、相変らず好きなものをざっくりと混ぜ合わせた感の強い本作。カプコンアンブレラ社本部のある東京の描写も、非常にざっくり。それらの上っ面だけをちょちょいと拝借した浅さと雑さが手痛いのだが、ラッセル・マルケイの手堅い演出と要所要所にみせるキレのあるアクションで、小気味のいいテンポで進む一本とはなっている。まぁ、ここんとこしばらくの雇われ仕事が肌に染み付いちゃったのか、前後の流れを無視してでも入れる“火花が飛び散りガラスが盛大に砕け散る水浸しの舞台でアクション(バックに流れるはクイーン)”みたいな、マルケイ印がすっかり鳴りを潜めちゃってるのは寂しい限りですが。
アリスの血液がTウィルス対策に必要不可欠なのであれば、「色々あったけど、過去は水に流して血液をちょっと分けてもらえない?」と、素直にお願いすればいいだけの話なんじゃないのかと疑問は感じてしまうものの、「オレのミラがいっぱいいたら、きっと素敵〜♪」というポール・W・S・アンダーソンの脳内天国をそのまんま絵にした様に、結局は彼女自慢のシリーズなんだなぁと諦めつつも、ミラが彼女ならその気持ちも分からなくはないので、★おまけ気味。

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カール掛かった髪型のせいか、両手に握られたナイフのせいか、今回はワイルド且つ可愛い男の子ってな風貌をも垣間見せるミラ。砂漠すら似合う。腐ってる割には随分とマッチョなゾンビ相手に繰り広げるアクションも相変らずキレが良く、蹴り姿もいたって自然で違和感がない。ゾンビが隣に立ってても違和感がありませんが。
そんな、何をやっても様になるミラが相手では、他のキャラクターが佃煮の如くぞんざいな扱いになってしまうのは致し方ないのかも知れないが、「オレのミラだけを観てればいいんだい!」と言う訳なのかどうなのかは別にして、セリフですら触れられないジルの存在はさて置き、とりあえず物語の連続性維持の為か、炎天下の影響か火気厳禁なほどの脂ぎり方を見せる『デュース・ビガロウ、激安ジゴロ!?』のオデット・フェールとマイク・エップス、イアン・グレンが前作に引き続き登場。もちろん、前作同様ミラの引き立て役に徹してますが。実のところ好みのタイプである『ジェイ&サイレント・ボブ 帝国への逆襲』のアリ・ラーターまでもが引き立て役になってしまうのはちょっとばかし寂しいですが、まぁ、ミラが相手ですし。

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ミラ待ち

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2008年04月13日

クローバーフィールド/HAKAISHA (Cloverfield)

監督 マット・リーヴス 主演 マイケル・スタール=デヴィッド
2008年 アメリカ映画 85分 パニック 採点★★★★★

今更わざわざここで書くことでもないような気もするんですが、原爆や大空襲の恐怖やなす術のない絶望感を、黒く巨大な“なにか”に具象化したのが、第一作目の『ゴジラ』。戦争の記憶がまだ生々しく残っていた当時の観客が、『ゴジラ』により身近な恐怖を感じたことは想像しがたくない。しかし、時代が過ぎ去り戦禍の記憶を持たない世代が増えてくると、ゴジラや他の怪獣らが持つ意味合いに変化が訪れる。彼らは恐怖の象徴としてではなく、「街がメチャクチャになったらスゲー!」という観客に秘められた暗い願望を実現してくれる存在として歓迎されることと。

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【ストーリー】
ニューヨーク。ロブの日本への栄転を祝ってパーティーが行われている最中、巨大な“それ”が上陸。“それ”が破壊と殺戮を繰り広げ街中が大パニックに陥る中、ロブは仲間と共に恋人を救う為に駆け回るが…。

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本土攻撃の経験がないせいか、破壊をエンタテイメントとして楽しむハリウッド。それこそ、破壊描写の進化がそのまんまハリウッド映画の歴史とも言えるのでは。人災であれ天災であれ、観客の度肝を抜く破壊描写が留まることのないエスカレートをしていったのだが、あの“9.11”で事態が一変。高層ビルに旅客機が突っ込むという、ジョエル・シルヴァーあたりが考え付きそうな事件が、現実に起きてしまう。世界中に配信されたその瞬間の映像は、被写体との距離、角度、巻き上がる黒煙、降り注ぐ大量の書類、展開ともに映像として完璧であった。しかし、その完璧な映像には“死者数千人”という絵空事ではない事実も付いてきた。アメリカ中を震撼させ打ちのめしたこの事件は、当然の如くハリウッドにも大きな影響を与えたのはご存知の通り。ストーリーに与えた影響はもちろんのこと、これまでのエンタテイメント性を重視した破壊描写は鳴りを潜めるか、ひたすら絵空事として展開することになったのだが、9.11を追体験させる『ユナイテッド93』あたりを節目に、9.11を作品内に上手く消化させた作品が現れ始めた。

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前置きばかり長くなってしまったが、『M:i:III』や“LOST”のJ・J・エイブラムス製作による本作。本人も「日本へ行った時に〜」と言っている様に、ざっくりと言ってしまえば“アメリカでもゴジラみたいなのを作ったる!”という作品。以前にも、ローランド・エメリッヒによる巨大イグアナが高層ビルの間をちょこまかと走り回る『GODZILLA ゴジラ』があったにはあったが、あのイグアナは何かを象徴しているわけでもなく、その時点でもう既にゴジラでもなかった。まぁ、後に“GODZILLA”から“GOD”を抜いたゴジラに似て非なる単なるジラであることが判明するんですが。しかしながら、本作の理由こそ分からないが強烈な“怒り”を持ってニューヨークを壊滅に陥れる“あれ”は、明らかに“歩く9.11”。市民レベルでは皆目見当の付かぬまま猛烈な怒りをぶつけられる様もしかり。ひたすら混乱に陥るしか術はない。“怪獣映画を作る”という意気込みは、往年の日本特撮映画を思い出させるエンディング曲にも垣間見れる。その志は立派。

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“事件現場から発見された、その状況を撮っていたビデオカメラの映像を観る”という、でかいハッタリから幕を開ける本作。公開前からネットを中心に様々かつ核心には触れない映像を大量に流し人々の関心を煽り、“発見されたフィルムをそのまんま流します”ってハッタリも、一人称視点に固定されているが故に視野も情報も限られ登場人物同様に観客をも混乱に陥れる手法は、もちろん『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』と同様。『食人族』でもよし。鮮明な画像上で展開する驚愕の出来事というのは、鮮明であればあるほど、リアルであればあるほど“良く出来た映像”にしか見えないのだが、荒れたビデオの映像というのは“ビデオが加工されているわけがない”と脳内での約束事があるのか、そのものをそのまんま映し出していると錯覚を起こしてしまう。肝心なものをハッキリと捉えないじらし加減や、無名に近い役者の顔ぶれも、その効果を高めている。ハッタリと荒れた映像が生み出す臨場感、そして仄かに匂わす裏設定の効果があったからこそ、画面一杯に大きく広がった鼻の穴から鼻水が止めどなく流れ落ちる様しか映っていなくても、『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』は他では味わえない不気味さを堪能できた。そして本作は更に、編集と徐々に“あれ”の全容が明らかになっていく構成の上手さ、まるでクトゥルーの邪神かのような人智を超えた“あれ”の不気味さ、そして徹底した視点の固定と情報の制限によって見事な臨場感と緊迫感を生み出している。もちろんそれを生み出しているのが、一見ダラダラと他愛のない会話が続いている様にも見えるパーティ部分と、“重ね撮りをしてしまった”という設定のもと時折垣間見える幸せな日々の映像の積み重ねで、人物の関係図や心情、性格を明確にするドラマの土台がしっかりしているからなのですが。

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冷静に考えれば、確かに本作には一切の新味がない。何か教訓を得ようにも、精々“とんでもないことが起こったら、無理せず逃げた方がいい”くらいしか得ることはない。人間ドラマはベタであるし、巨大なる“あれ”は『ゴジラ』から、ハッタリと前置きと手法は『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』から、クライマックスのサイレンの音は『ユナイテッド93』の警告音を髣髴させ、転がる自由の女神の首は『ニューヨーク1997』のポスターイメージからと、一事が万事借り物ではある。しかし、それらの借り物とハッタリと発想の転換が全て完璧にかみ合い、事前に想像していた“『ゴジラ』+『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』”という恐ろしくダメっぽいイメージを払拭してなお有り余る面白さを持っているのも事実。『ユナイテッド93』が、観客も知っている事前知識と“あったであろう”出来事を再現し、実際にあった事件を追体験させたのに対し、本作はまだ誰も経験したことがないどころか、ありえないことをあたかも実体験してしまったかのような錯覚すら起こさせる。そんな、したこともない体験を体験させる本作には、何を言われようがこの評価で。そもそも怪獣好きですし、「ホントに怪獣出てきちゃったら、どうなるんだろ?」という身の回りの疑問と興味を映像化してくれた喜びは大きい。

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さて、早くも続編の製作がアナウンスされている本作。得てして続編となると、何か増えてみたり、前作の謎の解明に終始しちゃったりするんですが、どうなることやら。確かに本作にも劇中では触れられない、主人公の勤める会社と“あれ”に因果関係が裏設定にあるにはあるようですが、その辺を明確にしちゃうと主人公と変な因縁ばかりが目立つ只の怪獣映画になってしまう所を、本編で語らなかったが故に見事な混乱を生み出していたとも。出来れば続編も安易なビギニングや後日譚、はたまた原因解明しちゃって神秘性を損なうようなことは避けてくれればなぁと。せっかく『unknown アンノウン』のクリス・マルキーが出てたんだから、軍部とか同じ時間の別視点で何本か作って、全体を通すとぼんやりがほんの少しだけ晴れるようなシリーズになってくれたらなぁと。
それにしても、本作は2008年を代表する事件というか、学校行って開口一番「クローバーフィールド観た?」が合言葉になるだけの作品のような気もするんですが、どうにも煽りとかお祭り騒ぎが少ないような気も。勝手にイカシタ名前を“あれ”につけ、事前に騒いで煽って煽って煽り倒してナンボの作品だと思うんですが。TVを付ければ、各々の局のドラマの劇場版という名の拡大版の宣伝ばかりですし。なんかこう、映画をとことん遊び倒すって時代じゃないんですかねぇ。

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体験中は私もずっとこんな顔

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2008年04月09日

頑張って書いとります

どーも、こんばんは。たおです。気の効いた前置きがさっぱり浮かばないので、今日は普通に挨拶です。
それはさておき、先日『クローバーフィールド/HAKAISHA』を体験してきたんですが、あれはもう映画じゃないですね。なんというか、事件としか言いようがないですね。“鑑賞”って言葉が全く似つかわしくない作品なんで、“クローバーフィールド事件をくぐり抜けた”って意味も兼ねて今後も本作を語る際は“体験”って言葉を用いようかと。で、体験前にある程度レビューの骨組みを頭に入れて用意していたんですが、体験後はそれが全く役に立たないってことが判明しちゃったんで、一から書き直し中でございます。いつもの如く大した文量でもないくせに時間ばかりかかるサブタレなんで、アップされるのがいつになるのか自分でもさっぱりではありますが、少なくても今月中にはアップしますので少々お待ちを。クローバーフィールド事件から命からがら逃げ出してきた興奮が冷めやらないので、ある程度落ち着いてからの方がいいでしょうし。
ではでは。

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posted by たお at 21:03| Comment(4) | TrackBack(1) | 映画雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする