2007年08月31日

ギャングスターズ 明日へのタッチダウン (Gridiron Gang)

監督 フィル・ジョアノー 主演 ドゥエイン・“ザ・ロック”・ジョンソン
2006年 アメリカ映画 125分 ドラマ 採点★★★★

いざ未成年による凶悪犯罪が起きると、やれ「厳罰化だ!」やれ「更生だ!」と大騒ぎになるものの、騒いでいる割には行動にはさっぱり移っている様子が伺えない気も。基本的には厳罰化に反対ではない私ではあるものの、更生と原因究明をないがしろにして「怖い怖い」と長期間隔離するだけなら、なんかアレですけど。

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【ストーリー】
いくら指導と更生に尽力しても再度犯罪に手を染めてしまう少年の多さに憂いていた少年院の指導官ショーンは、フットボールチームを作り、団結力や生きがいを見出させようと思いつくが…。

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実話を基にした、『U2/魂の叫び』『ステート・オブ・グレース』のフィル・ジョアノーによる一本。受刑者によるフットボール映画といえば真っ先に『ロンゲスト・ヤード』が浮かぶが、受ける印象はどっちかと言えば『飛べないアヒル』だったりも。
タイトルを観ただけで、最後にロック様が少年達に担ぎ上げられている姿まで容易に目に浮かんでしまう本作。事実、反目・団結・挫折・勝利と全てにおいてベタな展開と、プールサイドに立てば引きずりこまれて「やったなー、コイツー!」となるお約束事が満載なだけに、驚きや目新しさは一切ない。しかしながら、それら全てのお約束事を照れ隠しのようなヒネた演出や、エモーショナル過多な演出で絵空事のように描くのではなく、過酷な環境を含め淡々と描くことで問題の根深さとその中でも努力した登場人物らの偉業の大きさが伝わってくるとともに、作品全体に安心感と安定感を与えることに。「よし!フットボールをしよう!」と決めるまでの経緯が不鮮明だったり、主人公が持つ影の部分に踏み込めていない浅さも目立ってはいるが、有無も言わさずグイグイと進む真っ直ぐさに、そんな不満も忘れ去ってしまうことと。
劇中非常に映画的な展開を見せる場面が、エンドロール時に流れるドキュメント映像と丸っきり同じだったりするのに、ちょっと驚いたりもしましたが、本作といい『ステート・オブ・グレース』といい、落ち着いた温度の低めな作品ばかり撮っているので、監督本人も冷静な人物かとばかり思っていたら、メイキングに出てきたのはテンションの異常に高いDJクオールズみたいな方だったので、更にビックリも。

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行動も視線もひたすら真っ直ぐな本作。そのひたむきさを生み出しているのは、何よりもやはり指導官ショーンに扮するロック様。悲しければベソをかき、悔しければベソをかく、何かにつけて泣いてばかりいる犯罪者といってもやっぱり子供の受刑者たちに対しての理想の大人像として君臨するロック様。厳しい練習を励まし励まし達成させる様は、深夜の通販番組でお馴染みのアレのようでもあるが、子供たちの更生の為に身体を張り、時に犯してしまう過ちをすぐさま謝罪するスコーンと真っ直ぐに突き抜けた体育会系主人公を好演。“好演”というよりは、WWE入団前は大学フットボールの花形として活躍したロック様以外に適任者が浮かばないほどの適役。プロレス界のスターとして『ハムナプトラ2/黄金のピラミッド』に鳴り物入りで出演するも、後にスピンオフが生まれるほど強烈な印象を残したとはいえ腰ミノ一丁の筋肉イロモノ扱いであったロック様も、徐々に服を着るイエロー・キャブ方式で『ランダウン ロッキング・ザ・アマゾン』『ワイルド・タウン/英雄伝説』アクションスターとして幅の広さを見せ始め、大物が顔を揃えた『Be Cool/ビー・クール』では類稀なるコメディセンスを発揮し、見所のない作品の中で唯一の見所となることに。で、思い入れの強さからか、映画スターとしての更なる飛躍を願ってか、本名でのクレジットとなった本作。内から放たれる強烈な存在感に、今後も目を離せない存在となることに。

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ロック様同様ルーツが非俳優系ながらも忘れ難い印象を残す『トリプルX ネクスト・レベル』のイグジビットや、しっかりとキャラ分けされた少年達も印象深い本作。満足度も高いだけに褒めて終了したいのもヤマヤマなのだが、最後にちょっとグチを。
何の工夫もされず投げ捨てられるかのように日本公開されたアダム・サンドラーの『ロンゲスト・ヤード』のレビューに、配給会社に対する不満をダラダラと書いたのだが、今となっては公開されたこと自体が奇跡だったようにも思えてしまう本作の扱い。もう既に口にすることすら恥ずかしい“欧米か!レーベル”の一本として『タラデガ・ナイト オーバルの狼』『コベナント 幻魔降臨』に続いてのリリース。内容を伝え難いなり、主演が全くの無名であるのならまだしも、売りがいくらでも見つかりそうな本作でさえ劇場に掛からないってのは、いかがなものかと。スクリーン数も公開本数も増え続けているとはいえ、公開されているのは超大作にTVスペシャルに“泣ける”しか売り文句のないメソメソ映画ばかり。“映画”としてカウントしていいのかすら疑問の作品を観ている観客を、“映画人口”としてカウントするのもどうかと思いますし。もうこの救いようのない状況は、売り手側の問題ももちろん大きいが、買い手側の問題も大きいなぁと。

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まずは親がシッカリしないと

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2007年08月29日

今日のアイツ その3

この辺の学校では夏休み最後の日である誰にも歓迎されない8月26日に誕生日をむかえ、ろくにプレゼントは貰えなかったがものもらいだけはシッカリと右目に出来てしまったたおです。お祝いのコメントを下さった皆様、ありがとーございます。いずれ返事を書きます。
で、またスズメの話。瞬く間に羽も生え揃い、部屋中を自由に飛び回るようになったスズメのこぶ。あんまり自由に飛び回られてもアレなんで先日鳥籠を購入したのだが、当然のごとくお気に召さらず。入れた途端に「出せやー!出せやー!」と大騒ぎするくせに、いざ入り口を開放すると「え?出てよいんでございますか?」と小心者ぶりを発揮。恐る恐るカゴを飛び出し部屋を飛び回る姿は立派な成鳥なんだが、未だにエサは誰かに貰うものと決め込んでいるようで、私の腕やら肩やらにとまり身体をハリセンボンのように膨らませ、羽をプルプルさせながら「メシー!メシー!」と騒ぐ赤子っぷり。まぁ、それでも与える鳥のエサを素直に食べてくれるのなら可愛いものなのだが、私が食べているものに興味津々のようで、私がくわえているポテチなり枝豆なりを「なんかいい物食べてますね?」と脇から強奪していきやがる。肩口から取られるならまだしも、唇にとまって無理くりくちばしを突っ込んでくるので、なんというかひたすら痛い。私が何も食べていなければ問題はないのだが、喋って私の口が動くのを見るや否や、「あ!何か食べてるー!」と部屋の反対側から私の口元目掛けてまっしぐらに飛んでこられるのは、正直怖いのでやめてください

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あ!また何か食べてますね?

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2007年08月28日

ヒューマン・キャッチャー/JEEPERS CREEPERS 2 (Jeepers Creepers 2)

監督 ヴィクター・サルヴァ 主演 レイ・ワイズ
2003年 アメリカ映画 102分 ホラー 採点★★★

何の生き物だかサッパリ分からないヒナの状態で我家に転がり込んできたスズメのこぶ。羽も生え揃い見た目もすっかりスズメになったのだが、最近ようやく自分が飛べるってことに気付いたのか、一日中部屋の中をバタバタバタバタと。まぁ、その様子は「オレ、飛べるー!」と喜んでいるよりは「何で飛べんのー?」とビックリしているようにしか見えませんが。

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【ストーリー】
トウモロコシ畑で二人の息子と共に農作業に勤しむタガート。しかし、突如現れた謎の怪物に末息子を連れ去られてしまう。一方その頃、高校のバスケットボールチームを乗せたスクールバスが原因不明のパンクで立ち往生している中、怪物が現れ生徒達を一人一人餌食にしていく。そこへ復讐に燃えるタガートが現れ…。

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良い意味でも悪い意味でも先の展開がサッパリ読めなかった『ジーパーズ・クリーパーズ』の続編。前作同様ヴィクター・サルヴァがメガホンを。
前作の直後を描いている続編だけに、敢えて正体を隠すことなく序盤から怪物がばんばか大暴れをする本作。前作では『激突』やら『悪魔のいけにえ』やら『ターミネーター』やらと、70年代から80年代にかけてのホラー映画ごった煮的味わいがあったが、本作はばんばん飛び回る怪物以外はトラックにしろバスにしろ人間にしろベッタリと地面に張り付いているものばかり登場するが、身を隠すことが出来ない平原や、復讐を誓う父親、掘削機を改造したモリなど、作品から受けるのは『ジョーズ』などの海洋パニック物の印象。この一本に絞った作品の色付けが前作にない安定感を生んではいるのだが、突飛さに欠ける印象も。まぁ、前作がやり過ぎなんですが。復讐の鬼と化す父親のシークエンスが面白い反面、メインとなっているスクールバス内の描写にこれといって目新しさも面白味もないのは残念であるのだが、クライマックスの大空中戦はなかなかの迫力。

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先を予見するビジョンを見るはいいが、何となく役に立ちそうだが結局のところ登場人物を心底脅かす以外は全くもって役に立たないってのが前作や『ファイナル・デスティネーション』などこの当時の流行の展開のようで。で、本作で一生懸命だが役には立っていないビジョン内に登場するのが、前作に引き続いて『ダイ・ハード4.0』のジャスティン・ロング。セリフもなければ登場時間も短いながらも、まとめ売りセット価格かのような高校生一団より遥かに印象深い。そんなジャスティン・ロングや、前作でも真昼間からオンボロトラックを運転し前を走る車を煽り倒すなど充分に人間臭さを発揮していたが、更に人間臭いアクションが増えた怪物そのものよりも強烈なオーラを放っていたのが、『-less [レス]』のというかいつまで経ってもリーランド・パーマー以外に見えないレイ・ワイズ。「田舎者をナメるんじゃねぇぞ」と怪物を追い回す様は、『悪魔のいけにえ2』のデニス・ホッパーに匹敵する気迫。さすがキラー・ボブ。怪物が23年という比較的短いスパンで現れている割に、怒りや悲しみに暮れる遺族が登場しないので物語自体に歴史の深みが感じられなかった前作の不満を、レイ・ワイズが一人で解消してくれることに。
わざわざ続編であることを隠しているかのような邦題にも不満が大きいが、レイ・ワイズの末息子を演じたショーン・フレミングが今年見た中では最もトウモロコシ畑が似合う可愛らしさだったので、★ひとつオマケで。

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トウモロコシ畑で喧嘩を売るのだけは避けたい一家

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2007年08月26日

今日は何の日?

いやぁもう、夏休みも終わりですねぇ。子供の頃を思い返してみれば、一度たりともこの日に宿題が終わっていたこともなく、大慌てで夜通し宿題に取り掛かっているならまだ可愛げがあるんでしょうが、すっかり開き直って「宿題なんて出すものか!」と早々と寝てたものです。今とあんまり変わってません。
で、今日は“風呂の日”でもありフランスの“人権宣言記念日”でもあるわけなんですが、この日に誕生日を迎える人といえば、ガービッジのシャーリー・マンソン、マコーレー・カルキン、わたし、オセロの黒い方、マーク・スノーなどなど。
みなさん、おめでとーござー。

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2007年08月24日

コベナント 幻魔降臨 (The Covenant)

監督 レニー・ハーリン 主演 スティーヴン・ストレイト
2006年 アメリカ映画 97分 ファンタジー 採点★★

大雑把に一月を分ければ、一日限りの“給料日”と30日近くの“給料日前”に分類できる私。計画性ってのをどっかで学び忘れちゃったようです。まぁお金に限らず、何か新しいものを手に入れると使わないときが済まない私なもんで、「持ってるのはいいけど、使っちゃダメよ」ってのは拷問以外のなにものでも。

【ストーリー】
魔女狩りの迫害を逃れ、何百年もの間沈黙の誓いを守り続けてきた特殊能力を持つ一族の末裔である4人の若者たち。今では共に名門私立高校に通う彼らであったが、ある日一人の転校生の不審な死亡事件が発生。彼らの周囲に不穏な空気が流れ始める。

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同名のグラフィックノベルを、『プリズン』『マインドハンター』のレニー・ハーリンが映画化。
“セーラムの魔女裁判”“18歳になると最大化する特殊能力”“使うと老ける”など面白い設定だけはてんこ盛りなのだが、基本的に脳ミソが筋肉質なレニー・ハーリンは「あー、なんだか分かんね!」と消化することが出来なかったようで、全ての設定が別になくてもいいような作品に。「ハリー・ポッターなんてクソ食らえ!」と威勢は非常に良いのだが、特殊能力を持つ人間が4人も同じ学校にいるという美味しい状況を全く活かす事が出来ず、学園物としての側面も弱いため主人公らが高校生であることすら観ている間に忘れてしまうことも。やたらとガラスと水しぶきが飛び散るラッセル・マルケイ風映像はそれなりに迫力があるのだが、全体的にはお蔵入りが決定したTVのパイロット版のような印象。まぁ、それでもヤケクソのようなクライマックスはそれなりに面白いので、★ひとつオマケで。

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このTV的印象を強めているのが、出演する若手俳優のアクの弱さ。1クールもあればさすがに顔と名前も一致するだろうし、キャラの違いも明確になるのだろうが、90分で明確にするにはあまりにインパクトがなさ過ぎで、1時間を経過したくらいでようやく主人公が判別できる程みなキャラが被りすぎているのは困ったもの。まぁ判別できたのも、主人公以外が物語に絡まなくなったからなんですが。最初っから4人いる必要がなかったようですねぇ。

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あー!なんだか分かんねぇから、ドーン!!

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2007年08月22日

かちこみ! ドラゴン・タイガー・ゲート (龍虎門)

監督 ウィルソン・イップ 主演 ドニー・イェン
2006年 香港映画 94分 アクション 採点★★★

40歳ってのが遠い将来じゃなくなってきちゃった今日この頃。いよいよもって大人にも程があるって程の大人になってしまうのかと戦々恐々の中、現実逃避にでもと映画を観てみれば、トム・クルーズにしろブラッド・ピットにしろキアヌ・リーヴスにしろ、そこらの兄ちゃんに毛が生えたような40代ばかり。まぁ欧米人だからとアジアを見てみれば、リンチェイなんかアップにさえならなければ修学旅行中にハグレてしまった中学生にしか見えない時も。よし。50になったら大人になろう

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【ストーリー】
親と生き別れ、行き場を失った子供たちが流れ着く“龍虎門”で育ったタイガーは、ある日裏社会の組織“江湖”の一味とやり合うが、圧倒的な強さを誇るドラゴンという男にやられてしまう。しかし、そのドラゴンこそが、タイガーの生き別れの兄であった。そんな中、ドラゴンは敬愛するボスを、タイガーは親代わりの師匠を巨大組織“羅刹門”に殺されたことから、彼らは復讐に立ち上がる。

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香港では70年代から続いているという人気コミックを、『SPL/狼よ静かに死ね』『香港ゾンビ』のウィルソン・イップが映画化。
コミックの映像化ということもあって、所在不明だがインパクト重視の舞台の中、重力無視のアクションがこれでもかと詰め込まれているが、それぞれのアクションの始動点から終着点に至るまでの細かい演出がしっかりと施されており、それを鍛錬された技術と見せるべきものはとことん見せる必要性の高いクドい演出で描かれている為、エフェクトのみに頼ったアクションを何の工夫もなく延々と映すだけの凡百な作品と一線を画す出来となっている。ストーリーもあれこれと詰め込みすぎずストレートにまとめ上げているので、アクションに魅入っている間にこれまでのストーリーを忘れてしまう心配もない。まぁ原作は全く知らないので、膨大であろう物語のどの辺を切り取っているのかサッパリなんですが。ヒロインとの出会いがビックリするほど強引な展開だったり、仮面のラスボスが兄弟の父親なのかなぁと匂わせながらも尻切れ的に終わっちゃったりと、やや駆け足で走りきった印象もあるが、アクションをこなす各々のスピードがそれをさらに上回るスピードで驚かせてくれるので、然程不満にも感じない。

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このビックリ満載の作品の中でも、そのアクション以上に驚かせてくれたのが、ドニー・イェン。『香港国際警察/NEW POLICE STORY』のニコラス・ツェーと“インファナル・アフェア”シリーズのショーン・ユーという、ルックスの良さはもちろんのこと、実力と人気も高い二人が出演する“生き別れた兄弟の物語”ってんで、てっきりこの二人が兄弟で、ドニーさんは若者を育成する為にも一歩下がって師匠なりラスボスなりを演じているものと思いきや、ドニーさんがニコラス・ツェーの兄役だ。17歳の歳の差なんて、全く気にしている素振りもない。また、若い奴らに負ける気なんて毛頭ないドニーさんは、ロン毛率の異常に高いこの作品の中で、まるで髪の長さこそが若さの証かのように、誰よりも長いロン毛を披露。あまりに長過ぎて、顔が全く見えなくなってたりもしますが。基本鬼太郎のようになってしまっているドニーさんだが、何かある度にブワーッと正面から風が吹いて顔があらわになるシーンが自分でもカッコいいと確信したのか、何度も何度もスローで繰り返す自分大好き度は『ブレイド3』のウェズリー兄貴を遥かに凌駕する程のもので、そんなドニーさんが大好きな私はTVの前で身悶えして喜んでいたものです。まぁ、あまりにもカッコいいドニーさんを撮るのに夢中になり過ぎて、映画自体がモタモタしちゃうことも少なからずありましたが、ドニーさんの映画はドニーさんが一番カッコ良くなきゃダメなので、これはこれで問題なし!

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緑ドニー 青ドニー 赤ドニー

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2007年08月21日

フリーダムランド (Freedomland)

監督 ジョー・ロス 主演 サミュエル・L・ジャクソン
2006年 アメリカ映画 112分 サスペンス 採点★★★

ニュースやワイドショーなどで、毎週必ずと言っていいほど耳にする子供への虐待。子供を作る能力は有り余るほどあるが、育てる能力が皆無である人たちに「親なんだから」と無責任な一言を押し付ける気はさらさらない。それが問題の解決に繋がるわけでもないですし。しかしながら、子供を持ったことで訪れる急激な変化は、子供がいなくなったからといって元に戻るわけではないってことだけは、理解をしていただきたいもので。たださすがに、「乗せる場所がない」とバイクのヘルメット収納スペースに子供を押し込むという、こちらの理解力を遥かに凌駕する行動をさらりと成し遂げられる人間には、是非とも同じ目に遭わせてあげたいと憤りを感じる次第で。

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【ストーリー】
子供が乗ったままの車をカージャックされたという女性が、病院に助けを求めにやって来る。彼女の証言により、現場である低所得の黒人が大半を占めるアームストロング団地は一方的に封鎖され、住民の怒りは暴動寸前にまで膨れ上がってしまう中、捜査を担当するロレンゾ刑事は、彼女の証言に違和感を感じ…。

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壁紙をビリビリーッと破ると子供の描いた絵でいっぱいの壁が現れる雰囲気だけは満々でヒヤヒヤさせるが、中身は育児問題と人種問題を絡めたストレートな一本。あっさりネタバレもしてますが、まぁ元々ネタを隠す必要がある作品とも思えませんし
一日当りに計算すると、毎日2100人もの子供が行方不明になっているとも言われるアメリカ。自発的な家出であったり、親権争いにより一方の親に連れ去られたりするケースが多い中、犯罪に巻き込まれたと考えられるケースも少なくはない。で、売り文句にも使われている『フライトプラン』や『フォーガットン』を否応がなしに髣髴させる雰囲気こそ持ってはいるが、子供が行方不明になる原因を確率で考えれば、運任せのハイジャック犯に捕まったり、宇宙人に捕まったりするよりも遥かに高い“第一報告者=親”による犯行を描く本作。「ほんの少しだけ時間が欲しい」という気の焦りと苛立ちから最悪の結果を迎えてしまった母親の喪失感と憔悴感が、ジュリアン・ムーアの力強い表現力も相まって強く胸を打つ。これだけでも充分に重過ぎる題材に根深い人種問題までも絡めた本作は、その双方とも活かそうとしている分散漫な印象も。どちらかを一歩下げれば、さらにガッチリと歯車のかみ合った作品になったのではと。

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マイケル・ウィンターボトムが大半を監督した上で降板してしまった本作。その力強い画面の中、それ以上の力強い存在感を見せるのが、世界一憔悴しきっている姿の似合う女優といっても過言ではない『フォーガットン』『トゥモロー・ワールド』のジュリアン・ムーア。えぇ、大好きです。幸薄顔ですし。で、そんな彼女に押され気味とは言え得意の愛ある説教と、最近ではちょっと珍しいキャラクターを重視した演技で本作のもう一つのテーマである人種問題を一手に担うのが、『シャフト』『スネーク・フライト』のサミュエル・L・ジャクソン。この二人の安心感と安定感溢れる存在が、本作を存分に楽しめる要因となっているのだが、その間を縫うように活躍する『デュース・ビガロウ、激安ジゴロ!?』『デビルズ・リジェクト〜マーダー・ライド・ショー2〜』のウィリアム・フォーサイスも忘れ難い。今回はやたらとズボンを脱いでみたり軽く狂ってみたりはしない彼だが、少ない出番とセリフでも主人公であるロレンゾに対する深い友情と信頼を感じさせる。おじいちゃん然としたその風貌に、ちょっと驚きはしちゃいましたが。

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過去を過去のままにしないで活かしてみては

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posted by たお at 23:30| Comment(2) | TrackBack(13) | 昔観たアレ■は行■ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年08月19日

ジーパーズ・クリーパーズ (Jeepers Creepers)

監督 ヴィクター・サルヴァ 主演 ジーナ・フィリップス
2001年 アメリカ映画 90分 ホラー 採点★★★

“飛躍”と“突飛”って、なんとなく似ているような気もしますが、別物なんですよねぇ。どうせ形容されるなら“飛躍”を使っていただきたいものなんですが、得てして“突飛”の方が多く使われてしまう私です。まぁ、確かに否定は出来ませんが。

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【ストーリー】
春休みを利用して実家に帰省するため、車での長い道のりについていたトリッシュと弟のダリー。そこへ突然不気味なトラックが現れ、執拗に彼らを追い回す。やっとのことでそのトラックを振り切った二人であったが、本当の恐怖はまだこれからであった。

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ハイウェイで次々と人が行方不明になる都市伝説をモチーフに、怪物はおろか映画そのものも飛びまくる飛躍系ホラー。
閑散とした田舎道を車で走る姿を、音楽もなく主人公らの会話と低い車のエンジン音だけで描く冒頭の10分間は、まるでこの先にテキサスの電動ノコギリ一家が待ち構えているんじゃないかと思わせる不穏さを漂わせる、70年代ホラー的描き方。そこへ運転手の見えないトラックが現れる様はもろ『激突』であるし、地面スレスレのカメラアングルで描くカーチェイスは『マッドマックス』のようだ。この序盤に、「70年代ホラー映画の再来か?」と否応がなしに期待が高まるが、23年毎に現れると言う怪物の存在が明らかになると、劇中内の状況どころか、映画そのものがピョンと飛躍し急変する。80年代風モンスタースーツに身を包んだ怪物が、顔に付いたヒレなのか何なのかを開き開き警察署を襲撃するシーンは『ターミネーター』だ。というか、それまで身を潜めて行動していたのがウソのような大胆さにビックリだ。また、従来のホラー映画の登場人物の取る行動を茶化す『スクリーム』以降に定着した手法も取り入れることで、一本の作品の中で70年代から90年代までのホラーの流れをピョンピョンと飛び跳ねる怪作に仕上がっている。で、その突飛さと節操のなさが不快かと言えばそうでもなく、予想も付かない激流のような展開に身を任せている内に、「もう、好きにして」と諦めにも達観にも似た快感を感じることも。まぁ、先に起きる出来事をズバリと霊視出来る割には何の役にも立たず、主人公らを心底脅かすだけの存在にしかなっていない霊能力おばさんのように煮詰めの足りないキャラクターや展開も目に付くが、あまりのワンパクな展開にゲタゲタ笑っている観客の不意を付くような後味の悪いエンディングを用意する趣味の悪さも非常に好みであるので、概ね満足の作品。

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『ターミネーター』を髣髴させる警察署襲撃のシーンで、「あぁ、だからこの娘はリンダ・ハミルトンみたいな顔をしてるんだぁ」と納得しちゃったような勘違いをさせてくれるジーナ・フィリップスはさておき、穴があったら入らないと気が済まない上に、入っちゃったが故に散々な目に遭う、とても他人事には思えない男の子の鑑であるダリーを演じたジャスティン・ロングがいい感じ。まぁ、『ギャラクシー・クエスト』以降、『ドッジボール』『ダイ・ハード4.0』に至るまで全く揺るぐことのないキャラクターではあるんですが。
しかしながら、やっぱり本作の主役は、東宝東和だったら4文字くらいでイカした名前を付けてくれていたに違いない怪物そのもので。素顔で警官役としても登場するジョナサン・ブレックが演じている(エンディングではジャスティン・ロングが演じている)のだが、元々はランス・ヘンリクセンが演じることを念頭において書かれた脚本だとか。23年毎に現れ、真昼間から“ぶん殴るぞ!”と書かれたナンバーのオンボロトラックを乗り回し、前をチンタラ走る車を煽り倒した上に人をバンバン襲っては食する彼。“人を食う”って以外は結構その辺にいそうです。トラックの運転を誰に教わったのかとか、やっぱり給油はスタンドで済ませるのかとか興味の尽きない彼だが、脚を喰らえば脚が生え、目を喰らえばその目を得る彼は、23年ぶりに登場した時はどんな状態だったのかが、一番興味津々。一人目を襲うのがとっても大変そうです。

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これだから男の子は

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2007年08月18日

ガービッジ/アンドロジニー(両性具有) (Garbage/Androgyny)

8月も半ばを過ぎ、いよいよもって誕生日へのカウントダウンが始まってしまったたおです。夏休みのドリルが全く終わっていないような心境でございます。もちろん何歳になるのかは「教えるもんですか!」なんでございますが、まぁ夜な夜なカブトムシを取りに出掛けるには大人過ぎです。
で、有名人の中にも同じ誕生日の方々がおられまして、その中でも誕生日が一緒ってのがちょっとばかし嬉しく感じるのが、ガービッジのヴォーカルであるシャーリー・マンソン。ゴス特有の冷めている割には挑発的な眼つきに、てっきり年下の女の子とばかり思ってたら、結構年上だったりも。そんな彼女らが2001年にリリースしたカラフルなアルバム“ビューティフルガービッジ”。コートニー・ラヴ率いるホールの曲“セレブリティ・スキン”の一節から取られたタイトルを持つこのアルバムには、『007/ワールド・イズ・ノット・イナフ』のテーマ曲なんかも含まれているが、一番のお気に入りはやっぱりこの曲。まぁ、このPVでのシャーリーが大のお気に入りだからなんですが。



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2007年08月17日

キャリー2 (The Rage: Carrie 2)

監督 カット・シア 主演 エミリー・バーグル
1999年 アメリカ映画 104分 ホラー 採点★★★

ラジオやTVなんかで、ミュージシャンを自称する方々が「いやぁ、アメリカはいいよ!自由で!」と言い切っちゃってるのを耳にすることが。“自由”と“個性”ってキーワードをやたらと散りばめてアメリカを語り、しまいにはそれで日本のイジメ問題まで解決しちゃおうって輩まで。まぁ、観光で数日ほど大都市を訪れただけだったり、“ビバリーヒルズ青春白書”なんかを鵜呑みにしちゃったんでしょうが。

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【ストーリー】
周囲から孤立した高校生活を送っているレイチェル。そんなある日、唯一の親友であるリサが学園の花形であるフットボール部員に弄ばれたことを苦に自殺。やがて彼らの魔の手がレイチェルに迫った時、レイチェルに秘められていた力が覚醒し…。

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スティーヴン・キングの長編処女作を『ミッション・トゥ・マーズ』のブライアン・デ・パルマが1976年に映像化した傑作『キャリー』の23年ぶりの続編。前作と比較しあーだこーだ言いたくなる気持ちも分からなくはないが、あんまり躍起になって比較ばかりしていると本作の持つ面白さやテーマを見失ってしまうことにもなりうる一本。なによりも、前作との繋がりを協調してしまった部分が邪魔ですし。
一見脳天気に自由と青春を謳歌しているように見えるアメリカの学園生活にも、揺るぐことのない階級制度やイジメ問題があるってのは『エレファント』のレビューでもちょろりと書いたのだが、ここでも簡単に。
学園生活において頂点に君臨するのが、学校の花形であるフットボール部やチアガールら“ジョックス”と呼ばれるグループ。ジョックスがその他のグループをいじめているってのが基本的な構図でも。大体が筋肉と金髪が自慢。親が地域の有力者だったりすることも多い。『キューティ・ブロンド』のエル・ウッズや『ホット・チック』のジェシカ、ディラン・マッケイなんかが典型。スポーツ推薦枠を利用し大学進学を狙うが、上手くいかない場合は地元に留まりやたらと子沢山な中古車ディーラーになったり。人生最大のイベントは、プロムパーティー。
自力での大学進学を狙っているのが、がり勉集団の“ブレイン”。『25年目のキス』のリーリー・ソビエスキーなんかが、それ。また、ジョックスからこっぴどく痛めつけられているのが、“ナード”や“ギーク”と呼ばれるオタク連中。『ロード・トリップ』のDJクオールズや“アメリカン・パイ”シリーズのアリソン・ハニガンなんかが、そんな感じ。そんなナードな連中よりも底辺にいるのが“ゴス”。マリリン・マンソンやガービッジ、ナイン・インチ・ネイルズやバウハウスらを愛聴し、黒い髪に黒い服装が特徴の彼らは、人よりちょっとだけ早く大人になってしまったが為か、『パラダイス・ロスト』のダミアンらのように世の中を冷ややかに見つめている。ティム・バートンのように成功を収める例も少なくないが、コロンバイン事件のように鬱屈した思いが爆発してしまう例も多い。

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で、そんなゴスが主人公である本作。先に挙げたミュージシャンなどのゴスアイテムを随所に配置し、不遇な家庭環境を描くことでゴスとして生きるレイチェルの苦悩が浮き彫りとなっている。また、主人公だけではなくジョックスならではの悩みも描くことで、高校生活の縮図が完成されている結果にも。基本的なストーリーラインは前作と大差がないのだが、夫に捨てられたことでより一層セックスと男性に対する嫌悪が深まり、宗教に全てを捧げる母親の強い影響かにおかれていたキャリーと異なり、本作のレイチェルは特殊な能力って点を除けば比較的身近な存在として描かれている。それが、暗黒青春映画としての側面を強く打ち出すことにも。そんなレイチェルがジョックスにより酷い仕打ちを受け、怒りを爆発させるクライマックスにはカタルシスを感じることが出来るのだが、如何せん見せ方が平坦。カット・シアによる演出は、おおよそ劇場で公開されたとは思えぬほど隅々凡庸で、絶頂から絶望へと叩き落す落差がその演出力不足がたたって上手く活かされていない。また、前作との繋がりを強調したいがためだけに存在するエイミー・アーヴィング扮するスーの行動も唐突なだけで説得力がなく、重要な役割にしたいと思っている割には扱いがゴミのようだったりと、非常に中途半端。同様にレイチェルとキャリーに繋がりを持たせてしまったが為に、身近な題材になりうる本作を、特別な人の物語にしてしまったのも残念でならない。とは言え、本作公開時とほぼ同時期に発生したコロンバイン高校銃乱射事件と奇妙な繋がりすら感じさせる学園生活の描写は秀逸で、なにかと考えさせられる作品となっているのも事実。

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レイチェルに扮するのは、TVが主戦場となっているらしいエミリー・バーグル。店に立ち寄っただけで万引き犯と決め付けられてしまうそのいでたちはガービッジのシャーリー・マンソンを髣髴させ、決して美人と言えるものではないのだが、普段の絶望と怒りが宿った冷たい目線とのギャップか、時折見せるはにかんだ笑顔がとっても可愛い。男ってのはこんな独自の空気を持つ女性に滅法弱かったりも。
『キャリー』におけるウィリアム・カットであるジェシーに扮する『バッド・チューニング』のジェイソン・ロンドンや、エイミー・アーヴィングらも印象深いが、なんと言っても衝撃的なのが『トラウマ』『ドミノ』のミーナ・スヴァーリ。まぁ、その退場の仕方が衝撃的なんですが。

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理解しているつもりで近づいてくる大人が一番うざったい

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posted by たお at 17:32| Comment(0) | TrackBack(2) | 昔観たアレ■か行■ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする